映画キャラクターのMBTIを予想してみた part1
今回予想するのは個人的に好きな最強のサイコパスな映画キャラクターです。
・アントン・シガー/ノーカントリー
・パトリック・ベイトマン/アメリカン・サイコ
・レクター/羊たちの沈黙
・アーサー/ジョーカー
他にもサイコパスな映画キャラクターは多いので次回分析してみようと思います。
1 アントン・シガー/ノーカントリー
彼のMBTIは恐らくISTJだろう。ISTJは責任感が強く計画性を好む管理者だ。個人的に真面目な仕事人間という印象。
1項目目の心理機能は恐らくI型だろう。彼は常に1人で他人と慣れ合わない。
彼は自分の確固たる価値観を持ち殺人を淡々と処理していく。
2項目目の心理機能はS型だ。
彼の発言で「道具はより良いものを使うべきだ」と暗殺者の効率化を依頼主に問うような発言が有ります。ある意味S型のように現実的です。
そして彼の行動原理は柔軟性に欠ける点が多い。それは後ほど解説します。
3項目の心理機能はT型でしょう。まず彼の武器は家畜を殺害する用の空気銃のようなものです。これは非常に人を殺害するのには合理的な武器だ。必要なものはガスボンベと釘だけです。
そして彼は他の暗殺者と対面した際に自分を殺害しないように懇願されるが全くの無視を決め込みます。
F型の人情は全くないでしょう。
4項目はJ型です。J型はルールと規律を守り、地道に作業を進めます。
彼は人殺しでありながら、信号を守り、相手の殺害をコイントスで判断したりと彼なりのルールがあるようです。
P型のように無計画で柔軟性のあるタイプではありません。よってJ型です。
彼はいわばサイコパスというよりも当時のアメリカの資本主義による急速な効率化によって生まれた一般人、つまり資本主義社会に適応したソシオパスだろう。
象徴的なシーンは伝統的な西部劇に出てくるようなもう1人の暗殺者、典型的なアメリカ人との押し問答そして、資本主義の体現者である無機質な見た目と思考、そして移民の風貌であるシガーが彼を殺すことで古き良きアメリカの死と資本主義がアメリカを分解していく様子を比喩しているのだろう。
彼は、ある意味、殺しは社会に適応する為の仕事であり、そしてライフワークの１つにもなりかけていた。
現代人でも仕事の態度が私生活にも影響している方が多いだろう。
資本主義は全てを分解し、スクラップアンドビルドを繰り返す特徴を持ちます。
それは無機物だけで無く、人格や思考や行動、コミュニティ、何もかもを分解して再生産に向かわせる。
彼は単なる快楽殺人者では無く、資本主義によって生み出された歯車の一つのように見えますね。
拳銃は殺害を意図し作られているが、彼の家畜処理の武器が効率重視の無機質な資本主義を象徴する。
さらに彼は仕事外ではコイントスで殺害を決め、むやみやたらに人を殺害するわけではないです。
仕事である殺人とコイントスが私生活における唯一の判断基準とせざる負えないほどに彼の人格は消失している。
つまりISTJであるが故に、他人にも自分自身にも資本主義というルールに厳格だったのだろう。
ノーカントリーの映画名は正しくはno country for old men。老人の為の国家は無いという意味です。資本主義国家には生産性のないものに居場所は無いということを暗に示しています。
男性の老人は基本的に生産性が無く、映画内でも彼は生意気そうな若者を殺さずに生かし生産性の無い中年や老人を殺す場面が多い。
資本主義というルールに則り、彼自身も資本主義の中で何とか生産性を殺しという形でこなしている。その証拠に彼は何かを強奪をしません。
店の商品や子供にでさえ律義に貨幣を支払い物品を譲ってもらい、貨幣経済に従っているのです。
ただの無法者なら強奪すれば良いだけですよね。
よってサイコパスというよりはソシオパスだ。
すみません、少し映画の考察になってしまいました。この映画は考察を後ほど出したいですね。
2 パトリック・ベイトマン/アメリカン・サイコ
彼のMBTIはESTPだ。ESTPの印象は合理的なヤンキーというイメージです。恐らく現実のスクールカーストでは彼らのような人が一軍のボスだったでしょう。
1項目の心理機能はE型でしょう。彼は良くクラブに出入りしたり、同僚とも良くコミュニケーションを取ります。
そして何よりも女性にモテる。彼の非情な行動と発言とは裏腹に、彼の人間関係の構築の上手さと投資会社の中での地位の高さはE型の特性故だろう。
E型特有の価値観や思考を環境に影響を受ける点において、彼は同僚が自分のより質の良い名刺を持っている際に、イラつきを感じ同僚と張り合う様子は正にE型だ。
2項目目の心理機能はS型だろう。S型は地に足のついた価値観と現実的な行動をとります。
彼は常に予約の取れない人気料理店や他人の私物でマウントを取りたがる。
そして一般的な価値観の金や地位を重視し、自分より下の人間であるホームレスやクリーニング店の人間には見下した態度をとる。
ある意味社会的な人間だ。よってS型だろう。
3項目はT型だ。T型は合理的で友情や感情に重きを置かない。彼は仲良さげに会話していた同僚を殺害する。その際にも相手を酔わし、ビニールで覆ってバレないようアリバイイ工作と死体処理を行なっている。
常に他人より優れているかでしか判断基準がない彼は明らかにT型だ。
4項目はP型だろう。マイペースで臨機応変の対応が可能だが計画性や地道な作業やルール、マナーには疎い。
彼は投資会社勤務で役職は高いが、地道に努力したというよりも、親のコネで入社した様子。
そしてホームレスや同僚の殺害も突発的で計画性も無い。更には他人に暴言を吐き散らし、法律を全く守らない様子からはJ型の要素は無い。
彼もまた資本主義が生み出したソシオパスだろう。後半では自分の行ったことを人並みに悔やんでいる。
この映画では一貫して物質主義的で人間の価値が決められており、誰も彼の殺人を感知せず、誰一人として他人の人格を評価せずに地位とお金でのみ人間を判断している。
マンションの管理者でさえ殺人を不動産価値を下げない為に殺人の隠蔽を何も起こって無いかのように諭す描写がある。
3 ハンニバル・レクター/羊たちの沈黙
彼のMBTIはINTJだろう。INTJは目的に全力を注ぐ戦略家だ。役職で言ったら参謀のようなタイプだ。
1項目の心理機能はI型だ。
彼は他人と慣れ合い楽しむ様子も無く、思考も常に一貫している。人肉を好むカニバリストであり、「食べるときは世に野放しになっている無礼な連中を食らう」という思想の一貫性を貫いておりI型の特性を持つだろう。
2項目目はN型だ。彼は刑務所に収監され、一般的な地位や金銭に疎く、趣味嗜好も食人以外は高貴で、俗な趣味は持っていない。
そして彼は人間をポジションや金銭では無く、個人の能力を重視しており、楽器を吹く少年に投げ銭したり、自分を捕まえた刑事や自分に比肩する能力を持つ人物には敬意を示す。これはN型の柔軟で自由な発想ができる為だろう。
社会に出ると大人はS型のように一般的で表面的なな価値観でしか判断しない。
この年齢になっても、悪く言うならば、優秀な子供っぽい感性を持つレクターは明らかにN型だろう
3項目はT型だ。彼の頭脳明晰さは素晴しく正に合理的なT型の特徴もつ。
多くの学問に精通しており、2歳で文字の読み書きを覚え、6歳までに英語、ドイツ語、リトアニア語を習得し、ネイティブレベルでイタリア語を操り、精神科医を開業する。
F型のような感情に左右されるタイプでは無いので、間違いなくT型だろう。
4項目はJ型だ。彼はJ型特有のマナーや地道な努力に優れている。
敬意を示す人には律義な対応を行い、捜査に協力的な姿勢を見せる。そして何よりも彼の計画的な犯行は明らかにJ型の特性を持つ。
彼は正真正銘のサイコパスだろう。しかし少し現実は離れしているので空想的なサイコパスキャラクターだ。
4 アーサー/ジョーカー
彼のMBTIはINFJだろう。
INFJは理想家で社会に絶大な影響をもたらし、最も稀なMBTIタイプです。世界的に有名な有名人、著名人、宗教家に多いMBTIタイプです。
1項目はI型でしょう。彼の夢はコメディアンになる事です。
これは社交が好きで人付き合いが上手なE型が目指しそうですが、彼は全くの正反対で他人や周りの人間とコミュニケーションが取れずに社会の底辺に落ち、人間関係で軋轢を生みます。
そして独りよがりのトークとジョークでコメディアンとしての才能も無いようだ。
彼は拘りが強く、自分の殻に閉じこもりがちだ。その証拠に最終場面では精神科医に「何が面白いの？」と聞かれても、「きっと分からない」と返すのみ。
2項目目はN型だろう。彼はN型特有の非現実的な夢を持ちます。
彼は地に足をつけずに良い大人になってもコメディアンを夢見ている。職場も不安定な劇団に所属おり生活苦に陥っている。
S型ならば堅実な職に就く、特に彼の母親は闘病中で貧困生活を強いられてるなら尚更だろう。よってN型だ。
3項目は明らかにF型だ。彼がいわゆる犯罪に手を染めてしまった原因は、「everybody is so awful these days」と発言している通り、社会や周りの人間が弱者に対して心無い言葉と行動を取るのが許せないからだ。
T型ならば、まず同僚からの拳銃は受け取らないだろう。
というよりも、彼は感情的に行動しすぎだ。
彼は自身のリハーサル外の行動により突発的に司会者のマレーを殺害したり、地元の名士である人物にも自分の感情を曝け出すだけで実利を得られる行動を起こしていない。
F型である際たる特徴は唯一彼に優しくしていた同僚の一人は殺さずに自宅に帰したことです。
彼は合理性よりも自分と他人の感情を大切にしている点でそれが怒りの原点である為にF型で間違いないでしょう。
4項目はJ型だろう。J型はマナーや計画性を好みます。
彼はコメディアンとして、ジョークのメモを取ったり、リハーサルをしっかりこなします。
そして司会者のマレーが自分のジョークに茶々を入れたり、自分のトークをバカにされた事に非常に憤りを感じていた。よってJ型だろう。
まとめ
今回取り上げたサイコパス達は社会に影響されるソシオパスの可能性が高いです。
そして今回の分析ではいわゆる映画キャラクターのサイコパスは社会や環境により作り出されている方が多い。
近年の映画のサイコパスキャラの特徴は資本主義による弊害により生み出されたキャラクターが多く、よりリアルで実生活に基づいており、映画監督が資本主義の限界と不健全さを訴えている作品が多いです。
つまり資本主義に耐えれなくなっている方が多いのでしょうね。
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