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フリーランスデザイナーが法人成りして2年経ったので、成果と気付きを初公開

広野萌と申します。デジタル庁で働きながら、デザインシップという社団法人と、フォルテという株式会社の代表をしてます。(詳しいプロフィール

2018年に副業でフリーランスを始めて、2021年に法人成りしたデザイン会社「フォルテ」は2022年12月で2期を終え、社員も6名になりました。

当初はシード〜アーリーステージのスタートアップを中心に支援をしていましたが、知り合いづての紹介でSOMPO、トヨタ、日本郵便、メルカリなどの大企業から依頼をいただくことも増えました。

仕事の報告とかを全然しないタイプなので、振り返りも含めてこの2年でやってきたことをカテゴリー別に軽くまとめ、最後にデザイン会社を経営することに際しての最近の気づきを記します。

累計30社程度を支援してきました

支援実績

僕自身はフリーランス時代からプロダクトマネジメント・UIデザインを中心にデザイン支援をおこなってきましたが、広告制作会社出身のアートディレクターの入社に伴い受けられる仕事の幅も増えてきました。

元よりデザインアワードを受賞するようなピカピカな「魅せるデザイン」をつくるタイプではなく、泥臭く事業を共に推進するタイプのデザイン会社なので、実績としてお見せできるものに限りはありますが、以下カテゴリーごとに代表的なアウトプットイメージを紹介します。

(フリーランス時代のアウトプットも混じってます🙇‍♂️)

A. プロダクト戦略支援

プロダクト戦略・コンセプト設計・仕様策定・ドキュメント化など、プロダクトの成功のためにあらゆる面で奔走するプロダクトマネジメントの支援イメージです。

それぞれの会社の戦略に関わることなので、ほぼボカさざるをえませんが…

中長期プロダクト戦略。
経営戦略とKPIとバックログを繋いで可視化しました。
North Star Metricsの特定及びKPIツリー作成。
何に重きをおいてグロースに向かえばいいか整理しました。
UXデザインをベースにした体験定義・ビジネスモデル設計。
ワークショップを通じて企画構想〜リリースまでやりきりました。
プロダクト仕様策定と運用。
エンジニアを筆頭に全関係者が仕様を把握できるように文書化しました。

B. UI/UXデザイン支援

モバイルアプリ・WebサービスのUI(User Interface)デザインを支援してきました。UXデザイン・サービスデザイン・行動経済学などを踏まえた総合的なデザインアプローチによって、使いやすく愛されるサービスを共に制作しています。

オブジェクト指向設計・UIモデリング。
ただしい情報構造から始めるUIデザイン。
コンセプト策定からUIデザイン。
いわゆる0→1を一気通貫に。
グロースやスタイリング部分だけ担当したり、
企画構想段階からリリースまで担当したり。
Figmaを使ったUIデザインで、
全職種を巻き込んだコラボレーションを実現。
デザインコンポーネントを策定し、
メンテナンスも開発もしやすいデザインファイルへ。

C. ブランドロゴ/Web/グラフィックデザイン支援

会社・サービスのブランドロゴや、サービスを提供する上で必要となるLP、ポスターなどの販促物、採用や広報などコーポレートに関するクリエイティブ作成など幅広いグラフィック領域を支援しました。

ストア画像の作成
コーポレートサイト・販促サイト等のWebデザイン
VI策定。こちらの例はパートナーである meln のはるかなさんと策定したロゴとガイドライン
ロゴとガイドライン作成に伴う名刺などのステーショナリー作成
販促物やキービジュアルなどの作成
サインデザインやアニメーションの作成

その他、デザイン研修や大学での講義などもおこないました。

まだリリース前だったり、途中でプロジェクト終了してしまったものもあって全部は見せられませんでしたが、今年も幅広に支援させていただきましたなぁと感じます...!

機会をいただいたクライアントの皆さまに心より感謝🙏


経営をしたいのか、デザインをしたいのか

この2年間デザイン会社を経営して、正社員も雇って、色々な失敗もしてきて、若輩者ながら学んだことがあります。

それは、デザイン会社を設立するにあたって最低でも以下の4象限のどこにポジションを築くのかを意識すると、組織としてブレにくく、採用も効率的にできるということです。

デザイン会社としてブレないための4象限

つまり、

  • 自分自身がデザインをしたいか?

  • 規模を大きくしたいか?

の2点を考えて決めておくこと。

自分のまわりのデザイン会社を例にだして恐縮ですが、たとえば新進気鋭のデザイン会社 hicard は代表のTAKEさん自らがアートディレクターとして活躍しつつ、採用も積極的におこない規模を大きくしていく方向(4→2)に進んでいるように思えます。

大人デザイン会社 FAKE はパートナーの岡崎さんによるとデザインは最近社員の方々にほぼまかせて自分は経営・営業に力を入れている(4→1)ということでした。

日本で初めてデザイン会社として上場した Goodpatch の代表土屋さんは自らがデザインをするわけではありません(1)。

一方で 日本デザインセンター などグラフィック中心のデザイン会社は代表自ら手を動かす(2・4)ところがほとんどです。

当たり前ですがひとえにデザイン会社といえど色々なかたちがありますね。

フォルテ(つまり僕自身)は現状どうかというと、デザイン自体はプロフェッショナルな社員たちに段々とまかせ、自分は支援先の事業の成功そのものにコミットするようにシフトしていきたい一方で、会社の規模は大きくしたくない(4→3)

という、あまり例にないポジション。

会社を大きくしてしまうとデザインシップやデジタル庁の活動が疎かになってしまうのと、フォルテでは自分の手の届く範囲の仕事をしていたいという気持ちがあるからです。

その前提で考えると、正社員として雇うべき人数・職種・スキル感など、どのような組織にしていくべきかの理想形が見えてきますよね。

(こういう人ほしい!の例)

あとはその理想形から逆算して人を雇っていくだけです。

自分が会社経営をしたいのかあくまでデザイナーとしてやっていきたいのか、会社をできるだけ大きくしたいのか個人事務所の枠でやっていきたいのか、を最初に整理していくと、変に人を雇いすぎたりしないよという話でした。

正社員を雇うって、本当に責任が重いですからね。
その人の人生を背負ってるわけですから……

さておきフォルテは来年3期もいろいろな会社のお手伝いをさせていただく予定です。

ありがたいことに2023年は残りのリソースわずか。
デザイン関連のご依頼ありましたらお気軽にご相談ください。

株式会社フォルテ 依頼ページ

少しはやいですが、今年もお世話になりました!

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