明日3月25日(土)志葉玲氏報告会「ウクライナ現地報告とアメリカの身勝手外交」
昨年の2月24日に、プーチン露大統領は次のよう演説した。
「中でも特別なのは、何の法的根拠もなく行われたイラク侵攻だ。その口実とされたのは、イラクに大量破壊兵器が存在するという信頼性の高い情報をアメリカが持つとされていることだった。(中略)後になって、それはすべてデマであり、はったりであったことが証明された」
自身の違法無法な侵略行為を正当化するためにアメリカのイラク侵略を利用した。しかし、この論法にウクライナを当てはめ、ロシアを非難することは可能だ。
「中でも特別なのは、何の法的根拠もなく行われたウクライナ侵攻だ。その口実とされたのは、ウクライナ東部のロシア系住民1万4000人をウクライナのネオナチ(ウクライナ軍)が虐殺したことをロシア当局が把握しているとされていることだった。(中略)後になって、それはすべてデマであり、はったりであったことが証明された」
同じ論理で侵略・残虐行為をつづけるプーチン大統領にアメリカの侵略行為を批判する資格はないが、イラクは言うに及ばずアメリカが世界各地を侵略し残虐行為を行ってきたこと自体は事実である。
こういうと、「どっちもどっち」「アメリカやNATOの挑発が悪い」などという人もごく少数ながら出てきそうであるが、そういうことではない。
今回の戦争で悪いのは明らかにロシアである。それと同時に、どの国が、あるいは誰が、よりも「何をしたか、しているのか」が重要なのではないか。どんな人だろうが、どの国だろうが違法で残虐な行為は許されないのだ。
それなのに、様々な政治的立場、様々な陣営の人たちの中で、ダブルスタンダードが蔓延している。
ウクライナ全面侵攻を受けて昨年6月に出版した「ロシア・チェチェン戦争の628日~ウクライナ侵攻の原点に迫る」の中で「人道的見地にたって大国の横暴を許さない、という揺るぎない考え方を基本に据える必要があるのではないか」と私は書いた。
全面侵略開始から一年が過ぎた今、その思いを強くすると同時にイラク戦争20周年も転機だと思った。
二度にわたりウクライナ現地取材を行い先月帰国したジャーナリストの志葉玲氏は、イラク戦争やパレスチナの取材の経験がある。つまり、ロシアの侵略の被害者と、アメリカの戦争の直接被害者と間接被害者を何度も取材しているわけだ。
しかも、イラク戦争後にはイラク戦争の検証活動もしていた志葉玲氏にぜひ話を聞きたいと思った。
直前のお知らせになりますが、お時間のある方はぜひご参加ください。
林 克明
写真提供 志葉玲氏
■ウクライナ現地報告とアメリカの身勝手外交
講師:志葉玲氏(ジャーナリスト)
日時;2023年3月25日(土)
13:30 開始14時 終了16;40
場所:雑司ヶ谷地域文化創造館 第二会議室
https://www.mapion.co.jp/m2/35.71971291,139.71364947,16/poi=21330448165
交通:JR目白駅徒歩10分、東京メトロ副都心線「雑司ヶ谷駅」2番出口直結
資料代:500円
★★★【申し込み】★★★ 定員32名
フルネームと「3月25日参加」と書いて下記のメールアドレスに送信してください。
kusanomi@notnet.jp