春の終わり、夏の始まり 2
年末も近い12月上旬の夜、唯史は久しぶりに大学時代の友人たちと居酒屋で飲んでいた。
あちこちで賑やかな笑い声が心地よく響く中、話題はそれぞれの近況へと移っていった。
だが唯史が美咲の最近の様子について話し始めると、友人の一人が顔を曇らせた。
「唯史、それちょっとおかしいんじゃないか?遅くまで仕事と言っても、毎週末とかどうよ?一度ちゃんと話をしてみた方がいいんじゃないか?」
その言葉に、唯史はハッとする。
他の友人も同意見で、
「そうだよ、気になるならはっきりさせた方がいい」