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統合マネジメントの話(その2)~プロマネの役割~

PMBOKの統合マネジメントのプロセスは、必ずプロマネ本人が実施します。
また、プロマネは統合マネジメントの説明責任を委任したり移管したりできません。うまくいっていないプロジェクトほどプロマネには説明責任が求められます。
うまくいっていない時ほど、正しく状況を整理してプロジェクトオーナーや
スポンサーに説明し、適切な対策の実施を了承してもらいましょう。


プロマネの役割

再び統合というかプロマネの役割の話です。
プロジェクト統合マネジメントは他の知識エリアと違って必ずプロジェクトマネージャ本人が実施します。プロジェクトマネージャは他のすべての知識エリアの結果を組み合わせて全体像を把握しなくてはいけません。
プロジェクトマネージャは統合マネジメントの説明責任を委任したり移管したりできません。

会社業務として組織の予算でプロジェクトマネージャに任命された人は、会社に対して説明責任があるということです。

失敗プロジェクトの責任は誰が負う?

昔ながらの会社業務としてのプロジェクトは、母体組織の標準やルールに則って実行するのが普通です。そこには、プロジェクトオーナーやスポンサーに相当する事業運営責任者が存在します。
大規模な組織では、経営幹部に責任を負ってもらうために、数々の審査や承認プロセスを踏む必要があり、スピード感がある柔軟な対応ができなくなるため、一定の権限移譲が行われることが多いです。
とはいっても、権限移譲が行われた小さなプロジェクトでも最終責任は経営幹部が負うと考えましょう。

費用状況が悪化しているプロジェクトの状況の説明を求めた際や、フェーズの終結時に品質状況や次フェーズの計画の説明を求めた際に、説明のための工数がとれないというプロマネがたまにいます。
概ねそういうプロジェクトでは計画時の予算にプロジェクト管理という名目で手厚く費用を積んであったりするので複雑な思いです。
プロマネの役割は現場の指揮だけではありません。ステークホルダーを自分のプロジェクトに巻き込んで困った時に助けてもらうための活動を普段から心がけましょう。


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