【2023年11月】読書記録と思考記録(番外編)
我々には公開とつながりを選択する責任がある
2017年に公開された映画 “The Circle” を観た。
“Circle” という世界規模のSNSで生活のすべてを公開した主人公がどのような決断に至るのかを描いた作品で、「いいね!」と引き換えに訪れるプライバシー皆無の生活にはかなりゾッとさせられた。
それと同時に、Google, Amazon, Microsoft など、さまざまなアカウントにプライバシーの多くを預けている現状の恐ろしさと危うさを痛感させられた。
作品を観ながら、Steven Levy がまとめた Hacker Ethics(ハッカー倫理)を思い出していた。
ざっくりポイントをまとめると以下のとおり。
情報へのアクセスと利用はオープンに
権力を分散せよ(反中央集権)
コンピュータは人生を豊かにしうる
Hacker Ethics のような「公開の原則」がテクノロジーの進歩を加速させたことは事実だと思うが、同時にそれは “The Circle” で描かれているような「過剰な公開とつながり」を求める社会を生み出しうる。
生成AIの利用が当たり前になれば我々の生活はより便利で豊かになるのだろうが、「どこまでの情報を公開するか」「どれだけネットとつながるか」は、利用者一人ひとりがよく考えて選択しないといけない問題だなと感じた。
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