映画レビュー(189)「僕だけがいない街」

2016年作品

三部けいによる日本の漫画作品を原作とした映画。
実によくできたストーリー。過去に戻る力(作中ではリバイバルと呼称)を持つ主人公が、過去に戻り自分と周囲の人々を襲う悲劇を回避するサスペンス漫画である。
この手の何度も過去をやり直す系の作品は、もう珍しくもないのだが、このタイムトリップ・タイムリープ系の物語は、人間の心の「過去のトラウマ」「過去の後悔」「取り返しのつかない罪悪感」「もう会えない大切な人」などの「思い出」系のメタファーとして実に使い勝手がいいのだ。だからこそ、心のドラマを込めやすい。佳作や傑作が多い所以だ。
今作では、現代の藤原竜也、少年時代の中川翼ともにいい演技してるのだ。
原作のマンガも面白い。

僕だけがいない街


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