#19 遅咲きも悪くない……のか?

私は何をするにも結果が出るまで膨大な時間が掛かる。

というか、諦めかけた頃に急に結果が出る。



私は6歳の時に少年野球チームに入った。
当時は阿部慎之助や高橋由伸みたいにホームランを打てるような選手に憧れたが、力がなかったのかセンスがなかったのか、何年経っても外野の頭を越せるような打球すら滅多に打てなかった。

それからは、大学で野球をしている時は結果よりも楽しむことを大事にしていた。
ホームランを打つことは諦め、ここぞと言う時にヒットが打てればいいと思っていた。

ある日のリーグ戦、1打席目と2打席目で空振り三振し、もう後がないと腹を括る3打席目

簡単にツーストライクに追い込まれ、次の球が来た。
インコースのストレートを差し込まれ、レフトに飛んだ。

「あ〜レフトフライか。今日もノーヒットやな」

と下を向いたとき、ベンチが歓声で湧いていた。

あれ?なんでレフトの人がスタンドの方を向いているんだろう。

3塁審判を見ると、右腕を上にあげ、手首をくるくる回している。

ホームランのジャッジだ。

その時、本当に野球をやってて良かったと思いながらダイヤモンドを走ったことを未だに覚えている。

私は人生初ホームランを打つまでに約15年かかった。


恋愛でもそうだ。

初めて女の子を好きになったのは小学3年生だった。
その時は、高校生や大学生になれば自然と彼女なんてできるものだと思っていた。

だが実際はどうだ。
好きな人ほど自分に興味はなく、振られ、時にはいじられ、時には弄ばれ、思わせぶりな態度を取られ
何を言っても
「だから彼女でけへんのやで。」と言われ
「ハジメいつ彼女作るん?」なんて簡単に言われ
時には
「卒論アンケートにご協力お願いします!」
なんて言っておきながらご協力すらさせてもらえず

挙げ句の果てには母親に
「マッチングアプリ始めたら?」なんて言われ

大学四年生の時に
「国家試験に集中する。」という言葉を隠れ蓑にして恋愛を諦めかけていた頃に
私に初めての彼女ができた。

 初めて人とお付き合いするまでに22年かかった。

そもそも彼女を作るという言い方が腑に落ちない。

ちょっと強火にしたら出来るみたいな言い方しやがって。
ちょっと塩コショウをふっただけであらびっくり!
朝起きたら横に女の子が寝てました!
彼女ができました!

ってか??ああぁぁんん??

あ、大丈夫です。私はシラフです。

腹を痛めて産み落とした息子に
「マッチングアプリ始めたら?」なんて言う地球人なんてうちの母親くらいだろう。

どうだい?こんな母親が羨ましいだろ?


まあそんなことは置いといて、

これからの人生、叶えたいことを達成できるまで
どれだけの歳月をかけなければいけないのだろうか。

・キャンピングカーで日本一周したい
・黒豆柴とのんびり暮らしたい
・ギターの弾き語りをマスターしたい
・金融資産だけで生活したい
・漫画や本を大人買いしたい
・ど平日の朝からスタバのお気に入りの席で本を読むような生活をしたい。


遅咲きの私はそれらを叶える前に死んでしまうのだろうか?
それとも、諦めかけた頃に叶うのか?


そんなことあってたまるかい。

すぐに実現するわけではないけれど
景気は良くならないだろうけど

10年で無理なら20年でも30年でもかけてやる。

あ、でも健康が第一ですけど。