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企画展「やわらかくなってみる」開催中!

はじまりの美術館では、2021年7月31日から10月24日までの期間、企画展「やわらかくなってみる」を開催しています!

「やわらかな強さ」をテーマに、7組の作家によるやわらかさを感じたり体験したりできる様々な作品や表現をご紹介します。


はじまりの美術館の今回の企画展のテーマは、「やわらかくなってみる」です。

この1年半ほどで、私たちの日常は、少しずつ、でも確実に変わっていきました。新しいルールのようなものが生まれたり、自分以外のひとの考え方や違いを知る機会も増えたりしました。そんな今、少しだけ必要なのは、「やわらかくなってみる」ことではないかと考えました。

既存の枠から発想を転換したり、知らないものに出会って気持ちがはずんだり、からだを動かすことで心がほぐれたり、様々な「やわらかくなってみる」方法があります。

「やわらかくなること」は、一見、弱くなることのようにも見えますが、そこには軸があってしなやかに変化したり、なにかを続けるために変容していくものかもしれません。今回、はじまりの美術館では、7組の作家によるやわらかさを感じたり体験したりできる様々な作品をご紹介します。この展覧会が思考を柔軟にしたり、ふと息抜きをしたりするためのヒントになり、そのことが日々を生き抜くやわらかな強さにつながればと願います。

(展覧会コンセプト文より)


出展作家紹介

・岩崎由美
1958 年福島県生まれ、福島県郡山市在住。郡山市にある「地域生活サポートセンターパッソ」に通う。くるくるとしたタッチが特徴的な絵を1 日に何枚も描く。誰とでもすぐに仲良くなり、お手紙のように作品をプレゼントすることも多く、絵はコミュニケーションツールでもある。

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岩崎由美《無題》制作年不詳


・梅木鉄平
1979 年福岡県福岡市生まれ、在住。1998 年社会福祉法人葦の家福祉会 生活介護 葦の家入所。現在、葦の家のグループホームに住んでいる彼は、実家に住んでいる頃からセロハンテープの造形に取り組んでいる。彼の思うままに、テープを幾重にも貼り合わせて増殖させ、1日に何巻きものテープを消費することもある。アール・ブリュットの作品として評価も高く、日本国内だけでなく海外(タイ)でも展示されている。

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梅木鉄平《テープの造形》2006-2007年


・清水ちはる
1994 年宮城県生まれ、仙台市在住。小学校中学年から文字を書き始め、担任の先生からその特徴的な字を認められ、書いた文字を手元に残すようになる。その字を生かし、シルクスクリーンで布に印刷し、母親がバッグや小物を制作している。作品は、1 枚の紙の中にびっしりとひらがなの文字が書かれているのが特徴だが、近年は1枚の紙に1つの単語だけを書くこともある。

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清水ちはる《心のままに》2010年


・関口光太郎
1983 年群馬県前橋市生まれ、東京都清瀬市在住。多摩美術大学彫刻科在学中に、子どものころ両親に教わった新聞紙とガムテープを使った工作を思い出し、大型作品を作るようになる。現在まで、旭出学園(特別支援学校)で教員を務める傍ら、全国各地で作品の制作・展示やワ―クショップを行う。主な個展に「関口光太郎 in BEPPU」(2019 年/ トキハ別府店/ 大分)、主な受賞歴に2012 年、第15 回岡本太郎現代芸術賞受賞。

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関口光太郎《王様2020remix》2012年、2020年


・曽谷朝絵
神奈川県出身、在住。2006 年東京藝術大学大学院博士後期課程美術研究科油画専攻にて博士号取得 ( 美術 ) 。絵画とインスタレーションの両面で制作。光と色彩に満ちあふれたその作品は、観る者の視覚を越えて身体感覚を呼び起こす。 2001 年「昭和シェル石油現代美術賞」グランプリ、2002 年「VOCA 展2002」VOCA 賞、2013 年「横浜文化賞文化・芸 術奨励賞」、「神奈川文化未来賞」他、受賞多数。2013 年に水 戸芸術館にて大規模個展「宙色 ( そらいろ )」を開催し好評を博すなど全国で発表多数。2021 年現在、山口夢回廊博覧会に出展中。2022年1 月にHebel121(バーゼル)にて個展予定。

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曽谷朝絵《鳴る色》2017年 撮影:中川ケミカル


・トーチカ
ナガタタケシ(1978 年生まれ熊本県出身)とモンノカヅエ(1978 年生まれ奈良県出身)による、京都を拠点に活動するクリエイティブデュオ。1998 年より「トーチカ」としての活動を開始。2005 年より長時間露光写真とストップモーションアニメーションの手法を組み合わせ、ライトを使って空中に線を描くことでアニメーションを作り出す「PiKAPiKA」という手法でアニメーション制作を続けている。近年は、実験的なインタラクティブ映像の開発による、鑑賞者と映像とのかかわり方についての研究なども行っている。

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トーチカ《ReBuild》2012年


・中村真由美
1985 年生まれ、奈良県在住。2001 年よりたんぽぽの家で活動をはじめる。小さな頃から描き大切にしている動物や人物のイラストは、老若男女問わず、みた人を和ませる。ポップで可愛いイラストと、点描による細密画の二つの画風も用いて制作活動を行なう。モチーフを見ずに自由に描くとイラストに、何かをみて描くと点描画になり、別人が描いたと思うほどの画風の違いがある。

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中村真由美《ペンギン》2014年


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みどころ


1.「やわらかな強さ」をテーマにした展覧会

この展覧会では「やわらかな強さ」をテーマに、7組の出展作家による表現や取り組みをご紹介します。絵画、ドローイング、インスタレーション、立体作品、映像作品など、五感を刺激する様々な表現がはじまりの美術館に集まります!

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撮影:白圡亮次


2.曽谷朝絵による新作インスタレーションを展示

はじまりの美術館西側にある大きな窓ガラスでは、曽谷朝絵によるフィルムを用いたインスタレーション「鳴る色」シリーズの新作を展示します。作品は陽の光によって見え方や感じ方が変わり、靴を脱いで入るはじまりの美術館展示室の床とのコラボレーションもお楽しみください。

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撮影:白圡亮次


3.関口光太郎やトーチカによる体験型の作品

展示室一番奥では、新聞紙とガムテープを素材に制作する関口光太郎による作品と、作品にあわせたワークショップコーナーがあります。

また、トーチカは代表作である《PiKAPiKA》と《ReBuild》などの映像作品と、PiKAPiKAを実際に体験できる作品《やわらかくかいてみる》を展示しています。

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撮影:白圡亮次


4.「やわらかくなってみる」を体感できる多様な関連イベントを開催

ギャラリートーク、オンライン配信のトークイベント、そして実際にはじまりの美術館で身体を動かすことができるヨガのイベントやアートワークショップを開催いたします。

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展覧会ビジュアルについて

展覧会広報物のイラストレーションは、福島県郡山市在住のイラストレーター・コーチはじめによる書き下ろしです。

デザインは福島県いわき市在住のデザイナー・美術作家の藤城光です。

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「やわらかくなってみる」
会 場:はじまりの美術館(福島県耶麻郡猪苗代町新町 4873)
会 期:2021 年 7 月 31 日(土)〜2021 年 10 月 24 日(日) ※火曜休館
観覧料:一般 500 円、65 歳以上 250 円、 高校生以下・障がい者手帳をお持ちの方および付添いの方 (1名まで ) 無料

出展作家:岩崎由美、梅木鉄平、清水ちはる、関口光太郎、曽谷朝絵、トーチカ、中村真由美

主催:社会福祉法人安積愛育園 はじまりの美術館
協賛:日東電工株式会社、福島民友新聞社
協力:一般財団法人たんぽぽの家、unico、株式会社中川ケミカル、 社会福祉法人葦の家福祉会 生活介護 葦の家、社会福祉法人わたぼうしの会
後援:福島県、福島県教育委員会、猪苗代町、猪苗代町教育委員会、あさかホスピタルグループ
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、今後実施内容等が変更になる可能性がございます。


みなさまのご来場、お待ちしております!


正方形:集合1・タイトル入り


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