小咄:眼鏡少女の浪漫って、レンズ越しに輪郭が歪んでいるあの部分に集約されているんじゃないの?
こう見えて(?)、眼鏡がそれなりに好きです。
数えてみたら10本持っていました。
自分が眼鏡が好きだという以上に、眼鏡をかけた少女が好きです。
文学少女、優等生、おとなしそう、可憐、ミステリアス、或いは眼鏡を取ったらどうなるのか……さまざまな想像が捗りますね。
そう、眼鏡少女は浪漫に溢れているのです。
銀色の丸か楕円が一番好き、でもそれよりなにより大切なこと、それは度付きであることです。
眼鏡は本来、視力補正のための道具です。
(色弱用などなどもありますが、一般的な由来として)
それを、あくまで純粋にその用途として使っているのが、良い、ということ。
ここで大切なポイントは、一般的に眼鏡はファッショナブルな存在の逆方向に存在しがちであるという前提があることです。
小学生や中学生の頃眼鏡だった子の、多くはだんだんコンタクトレンズに移行していきます。
アイドルのほとんどはカラコンをつけています。
そんな流れの中で眼鏡をかけ続けるということ、その無頓着さ、或いはこだわり、愛、それが、いとおしいのです。
最近眼鏡が流行っているのですが、リムレス(フレームが無い)の度なしだったり、ハーフリム(下半分だけフレームがある)で もはやレンズがなかったりするじゃないですか。
レンズだけでフレームがない眼鏡と、レンズがなくてフレームだけある眼鏡が同時に流行っているって、面白いですね。
あれって自撮りみたいな二次元特化型、そうでなくても他人からの視線特化型って感じがするんですよね。
一般的な度付き眼鏡をかけている時の写真って難しいんです。
フレームの影が顔に入ってしまったり、度の強さによって輪郭が歪んだり目が小さくなったり、あとは意外な落とし穴としては角度によってはフレームがアイラインに被って盛れなかったりもします。
あとは少し現実的な話、それなりに加工をする方は、フレームが歪んでしまってやりづらいという問題もあるでしょう。
そもそも、眼鏡なしで目が見えにくい状態でお化粧をするというのがとても難しいんです。
前述のリムレスとかハーフリムは、それらの問題を見事にクリアしていてあっぱれ、という感じです。
眼鏡の弱点は克服しつつ、逆に分かってる感が出てオシャレだったり、ちょっと平成感とか幼さを演出できたり……
でも、浪漫、浪漫が……
と、私は勝手に思っています。
可愛く美しい少女たち、あなたたちが世界を鮮明に見るための眼鏡姿を、どうか見せてください。
私はすぐさま拡大し、レンズ越しの輪郭のズレと風景の歪みを確認し、ニッコリするでしょう。
眼鏡少女、愛しています。
お化粧、しづらいよね。
写真、盛れないよね。
着替え、引っかかるよね。
傘がない時の雨、本当に嫌だよね。
視界の端、歪むよね。
下り階段、怖いよね。
それでも眼鏡をかけてくれて、有難う。
ちなみにこの文章、この思想は、気持ち悪いです。
眼鏡はそれをかける人のために存在しているのであって、スキーマとか他人の浪漫を押し付けられるためにあるのではありません。
ファッションで度なしをかけていても、なんならレンズなしでも、全然問題ないし、可愛かったりかっこよかったりオシャレだったりするのです。
(本当に素敵だと思っている、最近の眼鏡流行、有難う)
し、べつに可愛くなくてもかっこよくなくてもオシャレじゃなくてもいいのです。
かくいう私もブルーライトカットや紫外線防止のための度なしの眼鏡も、持っておりますし。
し、リムレスの丸なんか可愛いだろうなあと思って以前から憧れております(度付きだと技術的に難しいのかな?お手軽な眼鏡屋さんには無いのです)。
どんな眼鏡をどんな理由でかけていようと、勿論それは、その人の自由なのです。
ただ、私は、眼鏡少女の歪む輪郭、それがたまらなく好きだということ_______