ハイザワ

生活の役に立たないことを書きます。

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俺は100パーセントおじさん 第4話【創作大賞2023・イラストストーリー部門応募作品】

※こちらの作品はnote公式様の創作大賞2023・イラストストーリー部門の投稿作になります。第1話は以下のリンクよりご覧ください。 本編 「どういうことですか!」  天野は思わず、学年主任に詰め寄っていた。 「どうもこうもないですよ。一身上の都合ということです」  それは絶対に、ありえなかった。あのあと天野は、美馬に触れる仕事はどんどん振ってほしい。多少は、助けになるかもしれないからと言った。美馬はそこで、 「人に頼るのは苦手ですが、手伝ってくれるならありがたいで

    • 俺は100パーセントおじさん 第3話【創作大賞2023・イラストストーリー部門応募作品】

      ※こちらの作品はnote公式様の創作大賞2023・イラストストーリー部門の投稿作になります。第1話は以下のリンクよりご覧ください。 本編 「今日学校の先生を集めてコンパやるんですが、天野先生も行きませんか?」  教員になって1週間たった土曜日。それが自分に対しての提案だと気づかなくて、天野は20秒ほど固まってしまった。 「コンパ……ですか……?」 「そうです、コンパです!」  同僚の長谷川は、朗らかに言った。理科教師の長谷川は、若くそれなりに顔立ちも整っている男性教

      • 俺は100パーセントおじさん 第2話【創作大賞2023・イラストストーリー部門応募作品】

        ※こちらの作品はnote公式様の創作大賞2023・イラストストーリー部門の投稿作になります。第1話は以下のリンクよりご覧ください。 本編  校舎を出て、自宅に戻る。その足取りは、いつもより圧倒的に軽かった。天野(マリア)の長身は、パンプスによってより一層強調されていた。涼しい夜風を全身で浴び、伸びをする。腰まで伸びた金色の長髪がふわりとなびいた。それだけで、絵になる光景だった。駅前のロータリーにぽつりぽつりと灯った飲食店の灯りも、自分をあたたかく迎え入れてくれるように感じ

        • 俺は100パーセントおじさん 第1話【創作大賞2023・イラストストーリー部門応募作品】

          ※こちらの作品はnote公式様の創作大賞2023・イラストストーリー部門の投稿作になります。お題イラストは下位リンクより参照いただけると幸いです。 https://note.com/jump_j_books/n/n41a2046855d6 あらすじ 本編  すべてに耐えられなくなって、天野芳雄は十五年間勤めた会社を辞めた。四十五歳の、春のことだった。  退職願を見た上司は、こちらの顔は一切見ないで「後処理はちゃんとしろよ」とだけ言った。形だけの送迎会が終わると、部下た

        俺は100パーセントおじさん 第4話【創作大賞2023・イラストストーリー部門応募作品】

        • 俺は100パーセントおじさん 第3話【創作大賞2023・イラストストーリー部門応募作品】

        • 俺は100パーセントおじさん 第2話【創作大賞2023・イラストストーリー部門応募作品】

        • 俺は100パーセントおじさん 第1話【創作大賞2023・イラストストーリー部門応募作品】

          カナガワン~光あらたに~

           わずか312万畳の安アパートの2階に、六匹の神奈川犬(ポメラニアン)が捨てられていた。部屋は糞尿ですえたにおいがした。体長は40万キロ。寒さで相模原毛と緑区毛が震えていた。飼い主はとうに家を去っていた。神奈川犬の多頭飼育崩壊だった。ナカクゥーン……と、オスの成文がさびしく鳴いた。  本能のまま盛りあう神奈川犬に、何の罪があろうか。オスの成文は三浦半島の前足をメスの洋の平塚に押さえつけ、湯河原の後足を踏ん張ってセヤッー、セヤッーと吠えながら平塚を打ち付けていた。一二と文吾、岩

          カナガワン~光あらたに~

          イグBFC2感想【グループM】

          イグBFCというイベントは自分にとってとても楽しいものでした。ここには、計88通りの狂い小説の可能性が眠っています。 草の根イグの一環として、狂いの可能性を探っていくために感想を書いていきたいと思います。もし何か問題がありましたら、灰沢までお問い合わせください。よろしくお願いします。 https://note.com/ig_bfb2/n/n09497215e6a5 おれの事情がおれの知らないところでなにかしている 表題の作がいちばん好みでした。だいたいのところで、おれ

          イグBFC2感想【グループM】

          姫神OverRide(第5回阿波しらさぎ文学賞落選作)

           彼は真夜中のJR名古屋駅十六番線ホームを時速二五〇キロで駆け抜けた。名古屋の街並みは後方へ流れ去った。激しい雨が、窓を叩いていた。違和感はあった。指さし確認で安全を確認したとき、いつもの彼じゃないと思った。運転席に、どんよりとした空気がこもっていた。ヘッドライトも焦点が合っていなかった。熱を帯びたブレーキを引いても、彼が止まる気配はない。ATCの状態を確認しようとすると、頭の中に巨大な男性器を模した岩が入り込んできた。姫神伝説。こんな状況でも、とりつかれたように思い出してし

          姫神OverRide(第5回阿波しらさぎ文学賞落選作)

          イグBFC2感想【グループL】

          イグBFCというイベントは自分にとってとても楽しいものでした。ここには、計88通りの狂い小説の可能性が眠っています。 草の根イグの一環として、狂いの可能性を探っていくために感想を書いていきたいと思います。もし何か問題がありましたら、灰沢までお問い合わせください。よろしくお願いします。 杞憂日、三分ドッキング 非公開になってました。申し訳ないですが内容を覚えてないです。ごめんなさい…… ロマンス羅生門 真剣にふざけている作品でした。タイトルが「羅生門」なら、ああ芥川龍

          イグBFC2感想【グループL】

          イグBFC2感想【グループK】

          イグBFCというイベントは自分にとってとても楽しいものでした。ここには、計88通りの狂い小説の可能性が眠っています。 草の根イグの一環として、狂いの可能性を探っていくために感想を書いていきたいと思います。もし何か問題がありましたら、灰沢までお問い合わせください。よろしくお願いします。 おちん◯ん裁判 おちん〇んを出した出さないの話は金を貸した貸さないの話と同じように裁判になるということがわかります。話の突飛さに対して、現実味を確保するためのセリフ回しが妙にしっかりしてい

          イグBFC2感想【グループK】

          イグBFC2感想【グループJ】

          イグBFCというイベントは自分にとってとても楽しいものでした。ここには、計88通りの狂い小説の可能性が眠っています。 草の根イグの一環として、狂いの可能性を探っていくために感想を書いていきたいと思います。もし何か問題がありましたら、灰沢までお問い合わせください。よろしくお願いします。 日本未来話『モジモジの木』 日本の未来話に、「うわ……私の文章少なすぎ……?!」というネット広告が残っているのがちょっと嫌だなと思って笑いました。面白いと思ったのは、下の文字だけでなく、上

          イグBFC2感想【グループJ】

          イグBFC2感想【グループI】

          イグBFCというイベントは自分にとってとても楽しいものでした。ここには、計88通りの狂い小説の可能性が眠っています。 草の根イグの一環として、狂いの可能性を探っていくために感想を書いていきたいと思います。もし何か問題がありましたら、灰沢までお問い合わせください。よろしくお願いします。 鯨の唄 小説という表現の強みとして、さまざまな種類の言葉を混在させることができる点が挙げられると思います。そしてその雑多さは、ギャグを生み出す差ギャップを作り出すことに貢献します。この作品

          イグBFC2感想【グループI】

          イグBFC2感想【グループH】

          イグBFCというイベントは自分にとってとても楽しいものでした。ここには、計88通りの狂い小説の可能性が眠っています。 草の根イグの一環として、狂いの可能性を探っていくために感想を書いていきたいと思います。もし何か問題がありましたら、灰沢までお問い合わせください。よろしくお願いします。 ゴールデンライン・インザレイディオ・オーイエー ラジオを扱ったもので有名な作品だと村上春樹「風の歌を聴け」やいとうせいこう「想像ラジオ」があります。くくりがざっくりしすぎていますが、そこで

          イグBFC2感想【グループH】

          イグBFC2感想【グループG】

          イグBFCというイベントは自分にとってとても楽しいものでした。ここには、計88通りの狂い小説の可能性が眠っています。 草の根イグの一環として、狂いの可能性を探っていくために感想を書いていきたいと思います。もし何か問題がありましたら、灰沢までお問い合わせください。よろしくお願いします。 飯塚 優勝作です。声に出して読みたい日本語というのが昔ありましたが、この作品は完全にそれでした。朗読をいろんな方があげていましたが、朗読されると面白さが100倍くらい増す感じがしました。音

          イグBFC2感想【グループG】

          イグBFC2感想【グループF】

          イグBFCというイベントは自分にとってとても楽しいものでした。ここには、計88通りの狂い小説の可能性が眠っています。 草の根イグの一環として、狂いの可能性を探っていくために感想を書いていきたいと思います。もし何か問題がありましたら、灰沢までお問い合わせください。よろしくお願いします。 地上に星 「今でもアジア人に対し敵対意識が強い人々の間では「パルプンテ」と呼ばれる」という一節、よく考えるとよくわからなくなってくる感じがして面白かったです。アンチ堀井雄二ということでしょ

          イグBFC2感想【グループF】

          イグBFC2感想【グループE】

          イグBFCというイベントは自分にとってとても楽しいものでした。ここには、計88通りの狂い小説の可能性が眠っています。 草の根イグの一環として、狂いの可能性を探っていくために感想を書いていきたいと思います。もし何か問題がありましたら、灰沢までお問い合わせください。よろしくお願いします。 冬栗 文フリではありがとうございました。 「マロは、マロンが、好きでおじゃる♪」はいろんな意味でヤバいと思いました。ライブのMCで「新ギャグ」をするというのがまず意味不明です。それでお披露

          イグBFC2感想【グループE】

          イグBFC2感想【グループD】

          イグBFCというイベントは自分にとってとても楽しいものでした。ここには、計88通りの狂い小説の可能性が眠っています。 草の根イグの一環として、狂いの可能性を探っていくために感想を書いていきたいと思います。もし何か問題がありましたら、灰沢までお問い合わせください。よろしくお願いします。 オペレッタ寂寥軒 わたしの中での優勝はこれでした。読んで、完全に負けたなと思いました。小説でギャグをやるという問題において、ネタの組み方がこれだけ段違いでした。Mー1グランプリにおいて4分

          イグBFC2感想【グループD】