相席居酒屋の話

過去数回、異性と相席ができる業態の居酒屋に行ったことがある。覚えている限りでは5回。

そのうちの2回は中々面白かったので、備忘として記すことにした。前回のようなエンターテインメント性は皆無の、個人的な思い出話。


1回目は大学4年の冬、サークルの1年生の後輩に誘われて行った道頓堀の相席屋だった。
彼はコミュ障で彼女いない歴=年齢の童貞だったが、変に積極性があった。それがモテない原因でもあった。
僕も20歳までいない歴の童貞だったので波長が合うところがあり(?)3つ離れている割には仲が良かった。


相席屋に入店したのは18時頃で、女性客が2組、男性客は僕たちだけだった。
初めての相席相手は、海原やすよともこをもう一回り大きくしたような女性2人組だった。
机には山盛りの唐揚げが3皿置かれていた。

息巻いて相席屋に誘ってきた後輩は彼女らを見て完全に萎縮していた。ただ、彼女たちは見た目もさることながらトークも海原やすよともこ並みで、後輩の自尊心を傷つけない程度に童貞をいじってくれたり、彼女作りを応援してくれたりと終始和やかな雰囲気で30分が経過した。

時間の区切りで次のテーブルへと移ることにした。次に相席したのは、卒業旅行で大阪に遊びに来たらしい女子大生2人組だった。
いわゆる当たりを引いたのだが、にわかに興奮する後輩と酒が入った女子大生のハイテンションについていけず、30分が経過する頃には帰りたくなり、渋る後輩を連れ出し退店した。
後輩曰く、帰り際に連絡先を交換する流れになっていたらしく、今でもたまに惜しいことをしたな、と思うことがある。


2回目の相席屋は、1回目の話を聞きつけた別の後輩だった。
彼は3年生で、彼もまた20歳まで童貞だったので波長が合う仲の良い後輩だった。
童貞率の高いサークルだった。

店に行ったのは23時頃。相席したのは19歳と20歳の専門学校生2人組だった。
20歳の方は、つい最近彼氏にフラレたらしく、男に傷心を癒やしてもらいに相席屋に来たそうだが、完全に出来上がっており、対面するや否や「チンポを舐めさせろ」と絶叫しながら後輩のズボンを下ろしにかかってきていた。

3人で荒ぶる彼女を宥めつつ、適当なトークが進む。終電が近づき、僕は帰りたい気持ちでいっぱいだったが、ハイになった3人にジャンカラに連行された。
全然関係ないけどなんで東京ってジャンカラないんですかね。


2次回がスタート。傷心の彼女は、後輩が気に入ったのか、隙あらばズボンを脱がそうとしていた。
歌もそこそこにしこたま酒を飲み、だんだんと楽しくなってきたので、傷心の彼女を煽って後輩とベロチューさせたりしていた。
思い返せば、他人の情事を見たのはここが初めてであった。酔っ払いながら他人が乱れてるを見るのってとても楽しいですよね。

傷心の彼女と後輩が潰れてしまったので、残された僕ともう一人の女の子は、詳細は省きますが眠る2人を尻目によろしくやっていました。

おわり

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