歯を食いしばる先に見えたもの
みなさまいかがお過ごしでしょうか。
先日JHAの授賞式が行われました。
いつも憧れていたあの場所は、
今までの私には、程遠く憧れの世界でした。
今回ノミネートしていただき
あの場所に行けたことは私の人生においてもかけがえのない大きな経験となりました。
あの会場の雰囲気を肌で感じて欲しいと
実際に足を運ばれた方からたくさんの声を聞いていたのですが、
実際にいってみるとやっぱり画面越しで見ていた景色とはちがって
熱気と緊張感あふれるエネルギーにみちた会場でした。
今回JHAの授賞式を本気で目指した理由として、
子供を出産したことをきっかけに
今回の挑戦を最後に、クリエイティブからは少し離れようと実は心の中で思っていました。
作品を一枚作るのにも
たくさんの準備と労力をかけてつくることに
子育てとの両立は今後大変になっていくだろうと考えていたからです。
すでに両立されている方もいますが、
今まで結果をなかなか出せていなかった私にとって
挑戦し続けることは
家族や周りにもきっと迷惑をかけていくだろうと密かに感じていたからです。
10年近くスローペースながら自分で作品作りをしていて、
一度だけ、東北の大会で、まぐれでひっかかったような審査員賞も
ほとんど先輩の手直しで撮れた作品で
その後も自分の力でとりたいと思いつつ、
結果をだすことがなかなかできずにいました。
それでも周りには撮影会に誘ってくれたり
クリエイティブの世界に向き合い続けてる背中を見せてくれる美容師や
一緒に撮影してくれる仲間が身近にたくさんいてくれたおかげで
私も走り続けて来れたように思っています。
今回は、なかなか日の目を浴びていない漫才師や映画監督が
最後の一発に!とM1や、アカデミー賞めがけて最後の誠心誠意かけて挑戦するといったところでしょうか。
そんな感情に似ていた気がします。
最後だから、、と思うことで
自分の全てをかけて月に4回も作品作りをしてみたりしていました。
自分の買い物もほとんどせず、
撮影費にお金も時間もかけていた半年間は
不思議と充実感で溢れていました。
こんだけやって結果がでなかったら才能がないということなのかもしれない!
と密かに思ってました。
周りが来年以降の作品作りの話をしていても
来年のことは描けないほど、
目の前の作品作りに没頭して必死にもがいてたんだと思います。
必死に走り続けた半年間を終え
JHAノミネート者の発表の日、
ファイナリストとして名前がのっていたとき
旦那さんも泣いて喜んでくれました。
私も目頭が熱くなって長年応援してくれた家族も飛び上がって喜んでくれました。
ノミネートされてあの会場に行きたい!
ということを目標にしていた私は、
もう満たされた気にすらなってしまいました。
あの長年夢だったあの会場にいけるんだなぁと。
10年かけてきた思いが少しかなって、
家では
「来年以降は撮影はやめるね、今まで協力してくれてありがとうね」
なんてそんなこと話したりしていました。
家族にも、もう二度とこれないかもしれないからと笑
会場の招待券も渡すほど、
最後の挑戦のつもりだった今回のJHA
でも会場にいって
いざあの場で名前を呼ばれて登壇する人たちを見て
本当にかっこよくて
ぼろぼろに泣いている人もいて
「今まで何度も何度も、諦めそうになったけど、やり続けてきてよかった」
ってみんな言うんです。
こんなにかっこいい人たち、
私からしたらもう十分結果を残している人たちなのに
なお挑戦をやめずに戦い続けている一流といわれる美容師たちが
自分の限界を越えるために
戦い続け、みんなみんな緊張感もってあの場にいるんです。
審査員の話では
「やり続けた人のみが、
『あいつは才能あるからなぁ』と言われる人になるんだと思います」
と言っていてふかーく胸にささったりしました。
私から見たらもう十分才能に溢れた人たちは
どんな周りの声にも負けず、
自分の弱さにも負けず、戦い続けた人。
そんな人たちからでるオーラは本当にかっこよかったんです。
自分がまだまだちっぽけに思えたJHAの授賞式。
でも、
またきたいと思ってしまったこの会場
今度は名前を呼ばれてもっと家族と喜び分かち合いたい!
なんてまた夢ができてしまいました。
美容師最高峰と言われるあの会場はやっぱりすごかった
最後にするつもりが
私はやっとスタートラインに立ててばかりだということを改めて感じてしまいました。
今回この会場にいけたのは
紛れもなく
協力し続けてくれるモデルちゃんや
アドバイスし続けてくれている恩師の存在
カメラマン、
メイクさん、
一緒に挑戦し続けてくれる仲間の存在や
いつも応援し続けてくれている家族の存在があってこそということも痛感しました。
絶対に一人では行けなかった場所。
やっぱりもう少し、挑戦してみたいと思ってしまいました!
周りにもまだまだ迷惑かけてしまうかもしれないけど、
母親になってもまだもう少し夢を追いかけたくなっちゃいました。
ずっと先の未来はまだわからないけれど、
まずは来年また本気で取り組んでみて、
こうして目の前の目標に一個一個、向き合っていって
娘にもそんな背中を見せれたらなぁと思いました。
包容力で娘を支えるという母親には
もしかしたらまだなれないかもしれないけれど
なにかに本気で向き合うことで
娘にも
「ママも頑張るから一緒にがんばろう!!」
と言えるそんな私らしい子育てをしていければなぁと思っています。
どんな形が
良い母親といわれるのかは
やっぱりまだわからないけれど
自分たちらしい家庭を気付いていければ、それは私たちにとっての幸せの形なのかもしれません。
ごめんね、やっぱり後もう少しだけ
挑戦させてください!
と帰りの新幹線で旦那さんに話したら
「きっとそういうだろうな〜と思ったよ!
応援します!」
と言ってくれた旦那さんには改めて感謝だなぁと思いました。
たくさんの応援の声、本当にありがとうございました!!
これからもこんな私の小さな挑戦をみて、
だれかにとっての勇気になれていたら嬉しいです!
また来年、この場所に旦那と娘を連れて来れますように!