HAIOKA

音楽家、プロデューサー。 昨年、4年ぶりのアルバムを作り上げ、いままた懲りずに新しい音…

HAIOKA

音楽家、プロデューサー。 昨年、4年ぶりのアルバムを作り上げ、いままた懲りずに新しい音楽を創作する日々。 https://haioka.jp

ウィジェット

マガジン

  • 続・未だ聴こえない音楽の制作日誌

    アルバムを完成させたが、その作品を世に送り出すまで日々でも心情の変化がある。その日々で考えたことをまたも綴っていくことにした。

  • 未だ聴こえない音楽の制作日誌 -後-

    音楽家から一度は就職したものの再び音楽家に戻り、4年ぶりに新しいアルバムを作り始めた。その制作の日々で考えたこと。駄文集の後編。

  • 未だ聴こえない音楽の制作日誌 -中-

    音楽家から一度は就職したものの再び音楽家に戻り、4年ぶりに新しいアルバムを作り始めた。その制作の日々で考えたこと。駄文集の中編。

  • 未だ聴こえない音楽の制作日誌 -前-

    音楽家から一度は就職したものの再び音楽家に戻り、4年ぶりに新しいアルバムを作り始めた。その制作の日々で考えたこと。駄文集の前編。

  • HAIOKA - Yoru Wo Koete f…
  • HAIOKA - Koe

最近の記事

自律分散型オーケストラ実験2.0

はじめに 先の2023年11月19日(日)、羽田イノベーションシティ(通称:HICITY)のグランドオープンに合わせて再び開催された"Sound&City"。 その中のプログラムの一つとして"Decentralized Autonomous Orchestra 2.0"企画・実行の機会をいただきました。 前回より大きく規模を拡大し、HICITYという施設を街と捉え、「街ごと鳴らす」を目指したこの企画。考えていたことや何を期待した音楽体験だったのか、実際に私が書いた企画書を交

    • 自律分散型オーケストラ実験

      2023年3月25日 東京クリエイティブサロン内のイベント"Sound&City"にてプログラム制作を行いました。 https://soundandcity.peatix.com/ DAOというテーマの中、フィールドレコーディングをキーワードに企画を考えて欲しいという依頼で、「自律分散型オーケストラ(Decentralized Autonomous Orchestra 略してDAO)」を制作。 こうしたインタラクティブアートなことは日々夢想はしていますが、実際に企画し形にし

      • エレクトロニックミュージックのライブの構築についての考察 -③-

        ——シチュエーションに答えを出す。観客は無人島をまるまる展示会場にした芸術祭を鑑賞した後、まだ冬の真っ只中の夜の砂浜で音楽を聴くことになる。波の音が加わってくる。風もあるかもしれない。—— 1月29日と2月11日、横須賀は猿島をまるごと展示会場にする芸術祭「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島」で約3年ぶりのライブパフォーマンスを披露する。大変嬉しく、恐縮なことに両日ともに予定枚数が終了、完売となりライブに臨む気持ちが今まで感じたことのないくらいに大きくなっ

        • エレクトロニックミュージックのライブの構築についての考察 -②-

          ——エレクトニックミュージックのライブやDJが曲を止めないのをグラデーションだと思っているならそれは表面でしかない。本質はストーリーテリングであり、空気と感情の循環とコントロールである。—— 1月29日と2月11日、横須賀は猿島をまるごと展示会場にする芸術祭「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島」で約3年ぶりのライブパフォーマンスを披露する。およそ15年間をエレクトニックミュージックのライブ活動に身を置いてきたが、久しぶりのライブということもあり、この準備に

        自律分散型オーケストラ実験2.0

        • 自律分散型オーケストラ実験

        • エレクトロニックミュージックのライブの構築についての考察 -③-

        • エレクトロニックミュージックのライブの構築についての考察 -②-

        マガジン

        • 続・未だ聴こえない音楽の制作日誌
          21本
        • 未だ聴こえない音楽の制作日誌 -後-
          20本
        • 未だ聴こえない音楽の制作日誌 -中-
          30本
        • 未だ聴こえない音楽の制作日誌 -前-
          30本

        記事

          エレクトロニックミュージックのライブの構築についての考察 -①-

          ——もしもあなたがDJとして演奏するのでなければ、完璧な「製品の音源」をライブに持っていって、その場に集まった観客に大音量で聴かせることはおすすめしない。—— 来る2022年1月29日と2月11日。神奈川県横須賀は猿島で1月22日より開催される芸術祭「Sense Island」でのライブパフォーマンスのオファーをいただいた。世情を考えて思うところはあるが、猿島は無人島であり、またパフォーマンスも野外、海辺の砂浜で行うとのことで、ありがたくこの機会をいただくことにした。 前

          エレクトロニックミュージックのライブの構築についての考察 -①-

          アルバムレビュー・フロム・ドイツ②

          4年ぶりにリリースされた私のアルバムへのレビューがドイツ、GROOVE Magazineから届いた。 なんと私の過去のバンドまで、音楽経歴を調べた上でのレビュー。短い文章でもこれは嬉しい。 ドイツ語→英語→日本語にしたDeepL翻訳を。 私の作品に興味を持っていただけたら幸いだ。 ------ (掲載元:GROOVE Magazine https://groove.de/2021/11/15/motherboard-november-2021/4/) 日本のプロデ

          アルバムレビュー・フロム・ドイツ②

          楽曲レビュー・フロム・シンシナティ

          アメリカはオハイオ州シンシナティから私の楽曲、Perceptual Imageに素敵なレビューが届いた。 以下にDeepLによる和訳を。 ご興味を持っていただければ幸いです。 (掲載元: Tome to the weather machine https://tometotheweathermachine.com/blog/haioka-perceptual-image) アーティスト、灰岡慎太郎(通称:HAIOKA)は、東京へのラブレターともいえる音詩を発表しました

          楽曲レビュー・フロム・シンシナティ

          アルバムレビュー・フロム・ドイツ

          4年ぶりにリリースされた私のアルバムへのレビューがドイツから届いた。 少し批判、でも全体的には好印象。ちゃんと聞いてくれた文章であった。 褒めるばかりがアルバムレビューではないから、これもまた嬉しい。 ドイツ語→英語→日本語にしたDeepL翻訳。 私の作品に興味を持ってもらえたら幸いだ。 ------ (掲載元:African Paper http://africanpaper.com/2021/10/16/haioka-aru/) レーベルの説明によると、東京

          アルバムレビュー・フロム・ドイツ

          音楽家に15の質問・フロム・ロンドン 2/2

          4年ぶりのアルバムの発売にともない、イングランドはロンドンの人気音楽誌"15 Questions"によるインタビューが公開された。その後半部分。 「私たちは、アーティストのプライベートな生活や最新のリリースには興味がありません。その代わりに、制作の専門家、演奏家、ジャーナリスト、科学者、作曲家を巻き込んで、音楽の意味、作り方、限界はどこにあるのか、なぜ音楽は私たちに違った影響を与えながらも普遍的であり続けるのかを議論しています。」 この言葉通り、芸術家としての在り方を問わ

          音楽家に15の質問・フロム・ロンドン 2/2

          音楽家に15の質問・フロム・ロンドン 1/2

          4年ぶりのアルバムの発売にともない、イングランドはロンドンの人気音楽誌"15 Questions"によるインタビューが公開された。 「私たちは、アーティストのプライベートな生活や最新のリリースには興味がありません。その代わりに、制作の専門家、演奏家、ジャーナリスト、科学者、作曲家を巻き込んで、音楽の意味、作り方、限界はどこにあるのか、なぜ音楽は私たちに違った影響を与えながらも普遍的であり続けるのかを議論しています。」 この言葉通り、芸術家としての在り方を問われる深い質問の

          音楽家に15の質問・フロム・ロンドン 1/2

          アルバムレビュー・フロム・カリフォルニア

          先日発売になった私のアルバムに最初のアルバムレビューが届いた。 海外では発売されたアルバムに対して各ブログが批評/解説を発表していく文化は未だに根強い。私もまた、自分で自分の作品の魅力を語るのは感想の幅を狭くしてしまうような気がするし、このように解説してもらえるととても嬉しい。 カリフォルニア・サンディエゴからのレビューをDeepLで翻訳したものを。 興味を持っていただければ幸いです。 ---- (掲載元:Beach Sloth http://www.beachsl

          アルバムレビュー・フロム・カリフォルニア

          未だ聴こえない音楽の制作日誌 -最終回- いま、音楽とは何か

          2021年10月22日 本日、紆余曲折を経て、4年ぶりのアルバムがリリースされた。 ついに「未だ聞こえない音楽」は「聞こえる音楽」となり、その役割を全うし始めた。 この楽曲を皆さまにお聞かせできる日が来たことがとても嬉しい。このnoteでも一度も触れて来ず、最後にサプライズをとずっと秘密にしてきた。今回のアルバムのもう一人のゲストは石垣優氏である。歌に愛された彼女と制作したこの楽曲が世に出ることをずっと待ち望んでいた。 この曲が4年もの間、私の中にあってその鮮やかさを

          未だ聴こえない音楽の制作日誌 -最終回- いま、音楽とは何か

          続・未だ聴こえない音楽の制作日誌-19- インタビュアーとアーティストの相互関係

          海外からのインタビューを受ける時には覚悟と準備が必要だ。 今月22日の4年ぶりのアルバム発売日に向けて取材を受けている。 ZOOMであったりメールであったり。質問内容も様々、ドイツのレーベルからリリースするのもあって海外からの取材が多い。 英語はまだまだ勉強中、特にリスニングが未熟なので基本的にはメールインタビューにしてもらっている。 記者も文化の担い手である。 音楽/芸術ライターたちの質問はもはや問いかけとなり、内容は深く、創った本人にどういう思想があるのか、何を

          続・未だ聴こえない音楽の制作日誌-19- インタビュアーとアーティストの相互関係

          続・未だ聴こえない音楽の制作日誌-18- 売れるものよりどう売るか

          2021年10月5日 4年ぶりのアルバムの発売日が22日(金)に延びて、一時は動揺したものの、いまは落ち着いた日々を過ごしている。 改めて宣伝の方法を色々考えるうちに自分の中でこのソロプロジェクトを始めたころのことを思い出した。 「創作したものを、どう売るか考える。」 という場所を作りたかったのだ。 トレンドとか、マーケティングとか、ターゲッティングとか、市場を目指して作るのではなく、自由に思いっきり作ったものをどう市場に結びつけるかを考えたかった。 そうすれば制

          続・未だ聴こえない音楽の制作日誌-18- 売れるものよりどう売るか

          続・未だ聴こえない音楽の制作日誌-17- 発売日、再延期。

          昨日は荒れた。 関東に台風が来ていたが、同時に私の心も荒れに荒れていた。 朝、メールを確認するとドイツのレーベル側から、さらなる宣伝のために発売日を2週間延期したいとのこと。 待ち侘びた10月に入って、いよいよ発売一週間前。さぁ、今日から飛ばしていくぞ!と気合を入れてPCを立ち上げてコレだったから、もう感情は外を吹き荒れる大風と同じくらい揺さぶられることになった。 「どうしてそんなことしたいの?もっと説明して。」的なことを、荒々しく返信して、どうしようか考える。来週の

          続・未だ聴こえない音楽の制作日誌-17- 発売日、再延期。

          続・未だ聴こえない音楽の制作日誌-16- 表現のトレーニング

          表現のためのトレーニング。 この自宅にいる長い日々で、始めたことがいくつかある。筋トレとか、姿勢矯正とか、英会話とか、色々。気付けば割と年齢を重ねてしまったし、中途半端にしていたものをちゃんと勉強し直したり、衰えないように鍛えていきたい。 同じように、表現することにもトレーニングが必要であると感じる日々である。 曖昧で抽象的なことにも、トレーニングが必要なのだ。 これは創作のみならず、いま2週間後に迫ったアルバム発売日に向けての宣伝を考える日々の中で、宣伝文句や、イン

          続・未だ聴こえない音楽の制作日誌-16- 表現のトレーニング