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ギルド

必要とされた
だから
必要とした

そんな始まり方だった

誰かと争うつもりなんて
微塵もなくて

好きなことをして
その時間の中に
誰かの話があることが
どうにも安心できて
そんな居場所が
ずっとあったらいいのにって

そうして 生まれた場所

いつしかこの声は
日常会話から状況報告に
そして命令になって
士気になった

必要とされたのが
うれしかったから

うれしかったのに
違和感を
不安を
寂しさを
塗りつぶすように
声を言葉を
重ねた

だって
私は

どうせ
私は

必要とされたから
やっぱり
うれしかったから

誰か一人でもなく
全員でもない

私が作り上げた 虚像

迎え撃つ敵は

その先に
誰一人として
残らなかったとして

君ですら
刃を向けたとして

必要に応じてくれた。

それだけで
殺されてもいいんだよ



君になら


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