視聴者投稿実話怪談『窓の話』
これは、私の怪談を扱う配信に、視聴者の方より投稿されたお話です。
友人から聞いた話です。
友人は工場で働いているのですが、つい先日、普通にいつもどおり作業をしている時。
夏なので暑く、機械を作動させている間に手が空く時間が出来て、飲み物を飲もうと水筒の置いてある場所に行って飲み物を飲んで一服をしていると、ふと、ちょっと離れたところにある窓のほうに目が行ったそう。
そこには何故か窓の外に専務が立っていて、外から友人に向かって
「今日はわりと涼しいねぇ」
なんて言ってきたそう。続けて、
「どうせならこっち来て窓の近くで休憩すればいいのに」
とも。
何か返事をしようとした瞬間にものすごい違和感に襲われて、すぐさま気づいたそうなのですが、その場所は1階ではあるそうなのですが窓の外って川だったらしいんです。
堀川のように地面よりずっと低い位置を流れる川で、実質水面までは2階分ぐらいの高さがあって、窓の外に立てるような足場ってないんですね。
その瞬間に
「専務じゃない」
って思って、すぐさま一歩下がると、窓の外のそいつは急に真顔になって、「チ」って舌打ちしたと思ったら、一瞬で、スゥッって下に吸い込まれるように消えていったそうなんです。
周りでは同僚や先輩がけっこう近くで作業をしていたようですが、すごく怖くて孤独感に襲われて、慌てて元の持ち場に戻って作業を再開した…と言っていました。
ちなみに専務は実際にはその日、丁度遠く大阪まで会議に出かけていて、会社には不在だったそうです。
おわり
ペンネーム:ハウスウォーカー
2023/8/26配信 https://youtube.com/live/AfMdhObwoTw?feature=share
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※ご投稿内容に改行や誤字脱字修正等の加筆をしていることがあります。
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