多分、すごく昔から、上手くいかなかった1日の後にはみんな笑ってた。

 貧による労働祭りで、10月すっかり排気口noteの更新が止まってしまった。気が付いたら肌寒い日々になって、冬の気配が足元に忍び寄り、ああ「寒いってこうだったよな」と思う頃合い。熱燗を飲むにはまだ早いが、冷やにしては寒すぎる。行きの道は愉快だが、帰りの道は、それがいかに楽しいパーティーの後でも、淋しくなるのがこの時期だ。もう夏野菜はどこにも売っていない。

 先月は皆さん台本を買って頂き、そしてnoteにもサポートを頂き本当にありがとうございます。全ては借金返済に充てています。なので先月よりは少しだけ貧は貧でもマシな貧です。引き続きお金が有り余っている方は排気口noteにサポートして頂ければ嬉しいです。後、お酒も奢って下さい。予定では年内にはとりあえず貧は脱せれる見通しです。そしたら今度は菊地穂波の奢り祭りだああああ!!奢りお礼参りならぬ奢り行脚の旅へ。そうなるといいな・・・。

 キャプテン・ビーフハート・アンド・ザ・マジック・バンドの名盤『トラウト・マスク・レプリカ』を久しぶりに聴こうとしたらサブスクから消えていた。CDは引っ越しの時に売ってしまった。ライバル・スクールズ『ユナイテッド・バイ・フェイト』はサブスクにあった。CDは引っ越しの時に売ってしまった。高校生の頃、今日みたいな肌寒い日に御茶ノ水のディスクユニオンで買った。

 お金が無くなって本が買えずにいたが、今月は頑張れば何冊か買えそうだ。マリー ・ルイーズ・カシュニッツ『あの昔、N市では』と宮澤伊織 『裏世界ピクニック9 第四種たちのキャンプ』木澤佐登志『終わるまではすべてが永遠: 崩壊を巡るいくつかの欠片』はずっと買いたかった。はやく本屋さんにダッシュしたいものだ。

 貧が完全に脱出できたら、排気口の今度の公演が何事もなく終わったら、カセットを集めようかなと思っている。中目黒にカセット専門店があるのは長く知っていたが、とうとう行ってみようかな・・・。なんて思っている。カセットで聴いたらどんな風になるんだろうってワクワクしてしまう音楽アルバムが沢山ある。カセットには寿命があるから何度も聴けない所にも魅力がある。

 と言う風に想っているときっとすぐに寒い冬になるのだろう。森田童子の名曲「たとえば僕が死んだら」にかような一節がある。「故郷をすてた僕が上着の衿をたてて歩いている」私は冬になるとこの一節が頭をかすめる。

 冬は鬱と官能の季節だ。身体の寒さを心の淋しさと勘違いしてしまうなんてザラだ。失敗した夜も、癒えないはずの傷が癒えたような幻視も、ありえない抱きしめ方とありふれた離れ方も、全ては冬のせいだ。1年で1番街が光で溢れかえるこれからの季節に、私たちはまたいつもの様に光を失った孤独を愛でるのだ。世間が衿を立てながらせわしなく走り回る中でもスローなダンス、哀しみのステップ。

 皆さんの穏やかさを祈って。

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