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短歌「父の日」
亡き父にかこつけて買う父の日の日頃は飲まぬ上等の酒
一級酒・二級酒などという語を若い人はご存じなかろう。そもそも今の若い方で、日本酒を飲む人は少ないかも知れない。昭和の時代には日本酒に等級制度というのがあり、一級酒は上等の酒、特級は晴れの日の酒という意味合いで日常会話でも使われていた。実質はアルコール度数による分類なので質には関係ないのだが、私の父なども歳暮で特級酒をもらったなどと喜んでいたものだ。
日頃は紙パックの酒ばかり買う私だが、正月と亡き父の誕生日には瓶入りの酒を買う。それに昨年は父の日を加えた。これとて昔で言うせいぜい一級酒だが……。もっとも酒は、何を飲むかよりもいつ・誰と飲むかだろう。楽しい酒なら、なにを飲んでも特級だ。