短歌「鳥のことば」
四十雀も言葉をもつと証明がされても「鳥が歌ふ」は比喩か
ヒト(人間)は、自分たちヒトに似通った行動をとる動物を賢いと宣う。サル・クジラ・カラスなどが賢いと言われるのはそれ故だ。だが、そもそも人間は賢いのだろうか。
擬人法とは、人間でないものを人間に喩えて表現する比喩法の一種と辞書にある。「鳥が歌う」はその例だという。その説明は、人間だけが言葉をもち、他の生き物は言葉と呼べるほどのものをもたないとの考えに基づいている。言葉をもたない鳥は「鳴く」のであって「歌う」のではないとの考えに……。
近年、四十雀が言葉をもつことが科学的に証明されたそうだ。だとすれば、鳥が言葉をもっていないのではなくて、人間が鳥の言葉を聞けないだけなのではなかろうか。
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