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「文化の違い」は国際恋愛だけの問題じゃないよね

インド人と付き合ってると話すと、特に日本人からは「文化の違いとか大変じゃない?」と言われることがある。

正直、私の場合全然大変じゃない。私も彼も宗教は信じてないし、食文化に違いはあるけどヴィーガンなのが共通してるから。逆に、信仰を持っている人や肉食をする人と付き合うのは、私は無理だと思う。私にとっては、自分で選び取った思想に比べたら文化なんて表面的なもので、むしろ違った方が学ぶことが多くて面白い。

でも、こういう質問をされる時の「文化の違い」という言葉には、「文化が違うから分かり合えないのは仕方ない」という諦めの文脈が付随しているように思う。

日本人同士なら文化が同じというわけじゃないよね、と思う。地方や階層によっても違うし、家族ごとに違う文化を持ってたりする。むしろ、日本人同士だからだいたい同じなはず、と思い込んでいることで、違いを軽視して痛い目をみることが多い気がする。

たとえば、彼氏はインドのお母さんに毎日電話をかけるんだけど、これを日本人の彼氏がやってたら、マザコンかな?と思ってしまうと思う。日本人じゃないからこそ、そっちの文化では普通なのかもしれない、むしろ私ももっと両親を大事にしたほうがいいのかもしれない、などと、客観的に見ることができる。

日本人だったらすぐにジャッジしてしまうのは、私の中に「日本人的スタンダード」ががっちり構築されてしまっている証。そこから外れるものに拒否反応を示していることで、取りこぼしているものは多いのだろうと思う。

もっと言うと、他の日本人から見たら、みんなが食べているものを食べない私は、彼らのスタンダードからガッツリ外れている。日本のものを食べて安心感を味わっている在外日本人の輪に、少なくとも同じようには入れない。

「文化の違いとか大変じゃない?」と聞かれた時に居心地が悪くなるのは、「実はあなたと私の方が文化が違って大変なんだけど」と心の中で思ってるからなんだらう。

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