福沢祐巳は「シンデレラ」であったか――『マリア様がみてる』第1巻を読む
1、はじめに 昨冬の読書会にて、『マリア様がみてる』の第1巻(以下、第1巻。作品自体はマリみてと表記)を扱いました。参加メンバーのなかにはマリみてに触れてこなかった方もいたので、第1巻のみを対象として、どのように読むことができるか、という形式で発表しました。
私は発表者として(注1)、以下に記載する通りの論を用意していき、事前に第1巻を読んできてくださった参加メンバーより、多数の意見をいただいた形です。
発表を通した指摘の中で、論を抜本的に修正すべき箇所もあったのです