「手紙の時間」 - 深緑の季節、父の日の手紙 -
POSTORY代表の近藤千草さんとおおくりする、手紙の時間。
「父の日」をテーマとした今回のコーディネートは、
いつか、父の書斎で見かけた便箋や、原稿用紙などを使っています。
深緑の季節、父の日の手紙
お父さんに「ありがとう」を伝える父の日。
父の日は、母の日の発祥から2年後の1910年に、アメリカで生まれました。
南北戦争から復員した後、男手一つで6人の子供を育てた父を想って、ソノラ・スマート・ドットという女性が地元の教会に礼拝を依頼したことがきっかけであるといわれています。
「父の日」をテーマとした今回のコーディネートは、
いつか、父の書斎で見かけた便箋や、原稿用紙などを使っています。
最初の画像でご紹介しているのは「蛇腹便箋 日本橋レターセット」。
折り目ごとにミシン目が入っているので、巻紙の様に書き終わった個所で切り取っていただくことが可能です。
長いお手紙も、短いお手紙も、思いつくままにどれほど書いても蛇腹便箋でしたら大丈夫。
こちらの便箋のデザインは、創業以来、榛原が店を構える日本橋をモチーフとしています。
岸と岸をつなぐ橋の様に、人の心を結ぶ便箋であって欲しいという願いを込めました。
封緘印の魚と鷺
お手紙を封筒に納めたら、仕上げに封緘印を押します。
中国の故事では、魚と鷺は大切な手紙を運ぶとされており、封緘印のデザインによく用いられます。
冴え冴えとした朱色が、相手の方の手に渡るまで、大切な手紙をしっかり守ってくれるようです。
印がなくても、封緘を模したカジュアルなシールも便利にご利用いただくことができます。
添える切手は、便箋に描かれた日本橋から連想ゲームのように選びました。
まずは、かつて舟運の要所であり、商人の港として栄えた日本橋の面影から宝船。
そして、日本橋を出発点に船出をした人物として、若き日にこの地で竹久夢二の手伝いをしていた東郷青児の切手を合わせます。 男女の大道芸人を描いた「サルタンバンク」は、東郷がフランスから帰国した後、滞欧作として二科展に特別展示した作品の一つです。
二科展は、東郷青児がその後所属し、会長も務めたことから、入選者の小出楢重、佐伯祐三、萬鉄五郎の切手も揃えました。
日乗箋に記す想い
こちらは、明治から昭和期に活躍した文豪・永井荷風が、自身の日記である<断腸亭日常>を清書するのに愛用していた原稿用紙を模した「青色十行罫紙」です。
原稿用紙に向かうと、自然に背筋が伸びます。
少し照れ臭い、身内へのお手紙も筆が進むような気がします。
父の好みに寄せて
気軽に書いて、きちんと気持ちを乗せることができるメッセージカードも、父の日のお便りにぴったりです。
カジュアルなペンの筆跡も、しっとりとした中紙が受け止めてくれます。
こちらのカードには、クラシック音楽や、釣りなど「父の好きなもの」というテーマから連想される切手を合わせました。
年代を問わず、好きなものを愛でる日々の幸せを、大切にして欲しいという願いを込めています。
※ 本連載に掲載の切手は、
日本郵便株式会社において販売終了しているものを含みます。
何卒ご理解の程お願い申し上げます。
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