土佐見里奈子

日々のキビ

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土佐見里奈子の日々のキビの備忘録16

今度はエアコンが逝きかけている。 どうなってんだよ2024年夏はよ。 涼風の吹き口から室内に滝の如く水漏れがするので本当に無理、お漏らし野郎。 ベランダに水を放出しているエアコンのホースに業者の人が空気で圧をかけたら「ドルゴズボチャッ」という聞いたことのない轟音を立てたあと、こなごなになった大量のカナブンが水と一緒に排出された。 なんだかいたたまれない気持ちになってしまったのでその夜はドグラマグラのネタバレ考察動画を観ながらお土産にもらった六花亭のポテチ一袋を宝缶酎ハイで流し

    • 土佐見里奈子の日々のキビの備忘録15

      テレビが突如逝った。 慌ててTELるも10年前のそれはもう生産中止で部品在庫はないらしく修理は困難とのアナウンス。 秋スタート予定の令和版らんま1/2をどうしてもテレビで観たいので家電量販店に走った。 何畳の部屋を想定してます?というレベルのでかさのテレビがぼこぼこ並んでいて 数多の選択肢に脳がバグりショートした。 おのおののテレビメーカーのCMタレントの等身大パネルがずらっと並んでいたので今すぐここで相撲をとって欲しいと思った。そしたら勝った人のとこのテレビ買う。

      • 土佐見里奈子の日々のキビの備忘録14

        スーパーのパックのお寿司を愛してるのだが マグロをどのタイミングで食べるかによってその日の自分のコンディションを客観視できる。 マグロを最後に食べる日は平常運転。 最初に食べる日は自棄になっているか、ほんの少しこの世の摂理を破壊したい日、の、どちらか。 てんやの天丼の海老も同様。 話は変わるけど最近物忘れが酷くなってきた。思い付いたアイディアをしまう引き出しの南京錠の鍵を失くしがち。こんな自分に抗いたいので鍵のありかを思い出すまでとにかく地団駄を踏む。やっと見つけた鍵を挿して

        • 土佐見里奈子の日々のキビの備忘録13

          迷いに迷った挙句導入した冷感シーツが快適で寝る前の微睡の中でパートナーとする他愛のないお喋りに花が咲くようになった。 仕事中に聴くラジオがJ-WAVEになった影響なのか、彼の吐く二酸化炭素に若干のロハスみを感じる。微睡トークの中でJ-WAVEにいそうなパーソナリティの名前を考えよう選手権が突如勃発した。私の提案したヌーメン萩原、慮り三吉(おもんばかりさんきち)はボツになった。ルルド勝(ルルドマサル)は通りそうで通らなかった。もう寝る。

        土佐見里奈子の日々のキビの備忘録16

          土佐見里奈子の日々のキビの備忘録12

          下衆なゴシップにまみれたまとめ動画を見て魂を汚して過ごして最高な日だった。

          土佐見里奈子の日々のキビの備忘録12

          土佐見里奈子の日々のキビの備忘録11

          そういえば叙々苑って行ったことなくね?と思い立ち友人と奮発して新宿小田急の叙々苑へ。 ビールも肉も最初のひとくちめが1番うまくね?となりぶりんぶりんのロースをやや生気味で放り込んだ。 私も彼女もフリーランスなのだが数々の案件の中からこの人とこの仕事をしよう、と、どんな基準で決めているのかが気になったので酔いに任せて問うたところ彼女はしんでもやりたいかどうかできめている、と言った。しんでもやりたいかどうかではまだ仕事を決めたことがない。私はその境地にゆけるのだろうか。 ネギタン

          土佐見里奈子の日々のキビの備忘録11

          土佐見里奈子の日々のキビの備忘録10

          猛暑に備えて冷感シーツを物色しに無印良品とニトリとフランフランを巡った。 オンラインも良いけれど実際に触ってどれだけ私にひんやりを体感させてくれるのか否かを確認したかったのだ。冷感シーツに青色が多いのは何故だろう。なんかこうもうちょっとパンチのあるデザインの冷感シーツってないのかな。じゃがいも柄とか。 ピンと来るものが見つからずへとへとになりながら中野へ降り立った。ブロードウェイに続く商店街のアーチ手前にある大判焼きが美味しいお店にふらり、と。大行列だった。ふとぼんやり大判焼

          土佐見里奈子の日々のキビの備忘録10

          べろんちょ、とんとんたむたむ

          ぢ〜ちょぎ

          べろんちょ、とんとんたむたむ

          土佐見里奈子の日々のキビの備忘録9

          猛烈な睡魔に襲われ3度寝しかけたが、どうしても食べてみたいモーニングがあったことを思い出して電車に飛び乗った。 気になっていたエッグベネディクトを平らげるために。 5年程前、弟が私の家に居候していた期間があった。ズボラで横柄な姉との生活を少しでも豊かに彩りたかったであろう弟は、夜勤で疲れた身体をキュッと引き締めキッチンに立っていた。朝ごはんにエッグベネディクトを作ると言う。知識不足だった私は初めて聞くメニューの名前に心が躍った。「何それ食べさせて!」「うまく作れたらね」やさし

          土佐見里奈子の日々のキビの備忘録9

          土佐見里奈子の日々のキビの備忘録8

          花束をもらった。所持している花瓶が一輪挿しばかりなので、どうしたものか、と棚を漁っていると、ふ、と。目に留まった野田琺瑯の湯沸かしポット。ざぶりと束ごと挿すといい塩梅に。なった、気が、して。 映画花束みたいな恋をした。のわりと序盤で出てくる、この前実写版魔女の宅急便を観た、とてらいなく言う彼女がカッコ良過ぎて、人としてこうありたいと思ったことを思い出した。 花と花と花と花の束。

          土佐見里奈子の日々のキビの備忘録8

          土佐見里奈子の日々のキビの備忘録7

          イカ墨パスタを頬張りながら漆黒がその他を凌駕する圧倒的なさまを浮かべる。 FMラジオから流れるライブフェスのお知らせのつらつら連なるアーティスト名の最後に放たれる「and more」を聴くたびに胸が苦しい。 情緒の揺らぎを感じながらふらりと入った家電量販店で羽根のない高価な某扇風機を眺める。いつ見てもこのフォルムは成人指定域では、と思う。

          土佐見里奈子の日々のキビの備忘録7

          土佐見里奈子の日々のキビの備忘録6

          まどろみの昼寝から目覚めると右目がゾンビになる一歩手前の人間みたくバキバキになっていた。 生きる屍、ハムカツは薄い派

          土佐見里奈子の日々のキビの備忘録6

          土佐見里奈子の日々のキビの備忘録5

          同居中のパートナーとちょっとした口論になった。 リビングでまったりとMEG ザ・モンスターズ2を観ていた私に突然彼が脈略なく「結局おじさんは若くてキレイな女の子が好きだからね」と言い放ってきたのだ。MEG ザ・モンスターズ2はメガトン級のデカさのサメと人類が闘うハラハラザムービー、スーパーヒーローのジェイソンステイサムが死なないことを視聴者の私は勘付いているので最初から海にこいつ投入しとけば裸で銛ひとつだったとしてもショートカットで勝てんじゃね?と突っ込みつつも彼らの悪戦苦闘

          土佐見里奈子の日々のキビの備忘録5

          土佐見里奈子の日々のキビの備忘録4

          性懲りも無くまたもピクニックへ。 代々木公園のドッグラン手前は穴場。 心地よい風が吹き、その日の空気は澄んでいた。 「寝取られ」というジャンルへ傾倒する人と以前話す機会があり、全くその魅力がわからなくて愕然としたのだけれど、履修と後学の為にと読み漁る中で出逢ったエグめの寝取られエロマンガのオチで何かが腑に落ちた気がしたことをその日のピクニック中に目が合った友人の1人に熱弁していたらその友人が寝取られ描写がとにかく地雷であることを会話の渦中に知る。何故私に説くのか、と潤んだそ

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          土佐見里奈子の日々のキビの備忘録3

          甘味のある日々の幸せときたら無い。 徒歩5分で着くコンビニエンストアで買える白い雲のようなそれに齧り付く。口いっぱいに広がるクリーム。 私は好きになった甘味を毎日食べて食べて食べて食べ尽くしてふとある日突然嫌いになってしまう悪癖がある。 今この手のひらに収まっているこの白い雲のことも、きっといつかは。 曖昧模糊と書いて「あいまいもこ」と読むのはあまりにも美しすぎるな、などと思いながら今日も私はそれを頬張るのだ。

          土佐見里奈子の日々のキビの備忘録3

          土佐見里奈子の日々のキビの備忘録2

          思い出の地は突如逝く。 例えばままならないとき、ほんのりと高揚したとき、物思いに耽りたいとき、ふらりと立ち寄っていたあの屋上庭園がなくなるらしい。 馴染みのうどん屋には長蛇の烈。列に並ぶのはいつぶりだろう。やさしい出汁と均一じゃない太さの麺が好き。ネギを抜いたそれを啜って空を見上げると曇天。 ひとりよがりなノスタルジーに浸った。 睾丸

          土佐見里奈子の日々のキビの備忘録2