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仮面

仮面

昔から演劇の世界では仮面劇が存在した。

でも、人間の現実界でも、 どの人も多かれ少なかれ、透明ではあるが何がしかの仮面をかぶって生きているのが現状である。

しかも、たった一枚の仮面をかぶって、日常生活を送っている人は稀だ。  

むしろ、ほとんどの人は10、20、30種類の仮面をかぶっていながら、 「全然仮面などかぶっていません。」と言う姿勢で、生活している。

人間も動物に過ぎないから、自己保存本能が強烈であり、 仮面は自己防御の道具として必要なのだろう。

東洋の古代から存在する瞑想は、一人静かに大自然の中で、瞑想の時間をもつ。

少なくとも自分に対してだけは、ゆっくり時間をかけて、一枚、一枚透明な仮面を取り外す時間が瞑想の時。

本当の自分と向き合う勇気を持つ事の大切さに気付く時間として、人間の祖先は、次世代に瞑想の重要性を教え続けているのかも知れない。

世間はある意味で冷たい。 一個人は弱い存在に過ぎない。

「仮面でも被らないと生きて行けない。」と、思うのはごく自然だ。 

ただ、長年この地上で生活をしている内に、本人も気づかない間に、幾重にも仮面で重装備してしまっている場合が大半だ。

仮面を被り過ぎて、鏡を見れば、いつに間にか仮面で重装備した自分が、本人であると信じてしまう。

本当の自分を、「いつの間にか完全に見失ってしまう。」と言う、悲劇に本人も気付かない。

もともと脳神経も、筋肉も骨も全て、本人は仮面無しの仕様に作られている。

本人がいつのまにか、仮面姿の自分を、本当の自分と勘違いしてしまうと、多くの不具合が出始める事は必定だ。

ハワイはまだまだ自然が多い地域だ。 

瞑想の場も豊富で、本人次第で、いつでもどこでも瞑想の時間を持てる。

人生舞台の第四幕目は、 今まで無数の仮面で本当の自分を世間から、いや自分に対してさえ、隠していた事実を直視してみたい。

瞑想を通して、一枚一枚ゆっくり、自分の手で仮面を外して、本当の自分と対面し、そのありのままの自分を、しっかり認められる人間に成長したい。


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