部活動とスポーツの盛り上がりの中で

幼稚園、小学生の私は運動神経もなくみんなから運動神経の点で劣っているダメな奴と評される人だったに違いない。

当時の担任のI先生は気さくで、なんだか教師ではないような先生だった。ある日その先生がみんなの未来を予想してあげるといい始めた。興味を持った私は一目散に手を挙げた。すると先生は白紙君はこれからの未来は予想出来ない。と一番手の回答を答え上げた。

他のみんなにはそれぞれ予想を答え上げていた。

そんな運動音痴である私が陸上を始めるきっかけになったのが中学の部活である。中学といえば大抵部活動で青春を謳歌したいと夢見るものだ。私も当然ながらその類であった。

競技成績はもちろん芳しくなく目立つ事はない私であった。

無事中学での陸上を終え、受験勉強の末、勉強と部活をバカみたいに頑張ってますよアピールが激しすぎる少し離れた自称進学校へ入学する運びとなった。

そこでも私は懲りずに陸上部に入り、長距離ではなく競歩に転向した。ただ部活動には違和感を感じていた。

私は一人だけの競歩選手として孤独に練習を重ねていった。そして頭角を表してきた。同じパートの部員を見てなんだか違和感をより強く感じた。

彼らは、強くなる為に努力をしている私を横目に競歩だから人数が少ないから上に上がれるんだ等と不平不満を口にするのだ。嫉妬だと思い気にする事はしない若くはできる程の余裕はなかった。

しかし私を驚愕させたのが、一袋5千円のプロテインを1.2ヶ月に一回消費し、靴は2.3ヶ月に一回買い換える。服の当然のごとくそれで、手袋、アームウォーマー、ラウォーマー、時計も一つ1万5千円するようなものを1年に一回変える。まるでどこかの有望選手以上だ。そして顧問は才能があるとまで言う始末、、、私は大丈夫かと呆れてしまった。

私の家はその当時家計は火の車であって、ただでさえお金のかかる高校の部活動で両親に負担をさせないように気を配っていた。だが、嫉妬をしてしまう部員たち、努力はみな形式的であり、みんながやっているからとか、先生が言ったから等が主な理由であった。そしてそれに気づかないのか親の甘やかしぶり、顧問の煽りよう。そして顛末で、顧問が強い大学に行って陸上を続けるのがいいと諭すのであった。賢い人ならわかるだろう努力を一つもせず、埋もれた記録の名前の選手ということを。

そのような部員に私は、感謝をするように指摘された。その当時の私は感謝ばかりしていた。お金のない中私の夢の為に大文句を言われながら協力してくれた両親。毎週日曜日に自分達の貴重な休みを選手の為に費やしてくれた指導者。いつものように試合で戦ってくれる選手達。そして2年の時できた競歩の後輩。その他にも大会を開催、運営してくれる方々達、数えきれない人達に支えられて競技ができる。そして言葉には言い表すと失礼に当たる程大きな感謝の気持ち、申し訳なさがあった。当の部員には、そんな事は全く知らなかっただろう。今思うと涙が止まらない。

そんな部員達を見て高校生ながら情けないと感じ、自ずと距離をとっていた。顧問にも良くは思われていなかった。

ただ、そのような人達と一緒にいてふと自分がダメになると感じた以上、もう側にいる事はできないものだ。

これから部活動等が始まる親には読んでほしい。子供はスポーツに行くか、頭が良くなっていくのか、はたまた中間層で落ち着くかのその3つだ。ただ見込みのない選手にあれだけの予算をかけて天狗にして良いものか?中外れにされるから予算をかけるのか、はたまた自分の部活動での成果、価値をきちんと考えさせた上で予算を出すのか、良く考えて欲しい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?