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唐揚げ

日曜日の朝、早く起きることができた。テレビをつけてぼーっと過ごす。先週は朝まで飲んでしまい(しまい、と書いてしまったが近年稀にみるとても楽しい夜だった)、お昼過ぎに起きて「飲みすぎた…」「いらないこと喋りすぎた…」「嫌われていないだろうか…」と自己嫌悪の波がやってきて、たまに変な声を出しながらうだうだしているうちに夜になっていたが、今日は違った。とても健康的にぼーっと過ごせる日曜日の朝というのはとても尊いものだ。

お昼過ぎに新宿に買い物に出掛けた。

歩行者天国のときは必ずiPhoneのカメラ機能を起動して記録に残す、というのを10年くらいやっている。天国を歩く人は少ない。

ふらっと寄ったディスクユニオンでTHE BOOM『百景』を保護。めちゃいい状態なのに380円。ここ数年レコード屋さんに行くたびにTHE BOOMの中古CDを確認している。実家に帰ればほぼ全作品揃っているのだが買い直している。
高校二年生の夏、修学旅行で北海道へ行った最終日、札幌で数時間自由行動ができた。基本的に修学旅行は班行動が主だったが、このときはその縛りが解けてその名の通り自由に行動することができた。ぼくは修学旅行じたい、ずっと班の人たちに馴染めずにいた。よく覚えていないが、この自由行動の時間も自然と1人になった。いま思えば班の人たちにも申し訳ない。いまだに団体行動が苦手で嫌なことがあるとすぐ態度に出るタイプなので、このときもなんか嫌な感じだったんだろうなと思う。もしかしたら「いっしょに行こう」と声を掛けてくれていたかもしれないが、いまとなってはわからないが、そのときはとにかく1人になりたかった。
札幌駅のビル内をうろうろしていると新星堂があった。そこで当時発売されたばかりのTHE BOOMの『百景』と、当時気になっていた忌野清志郎の『KING』を買ったことをいまでも覚えている。CDを買ったはいいが、ポータブルプレイヤーを持ち合わせていなかったので聴くことはできず、自由時間が終わるまでの2〜3時間、そのフロアのトイレの近くにあった椅子に座って延々とブックレットの歌詞カードやクレジット、写真を眺めていた。親から貰ったお小遣いをどこでも買えるCDに注ぎ込んでしまった。札幌での思い出を作る為に渡されたお小遣いだ、なんて親不孝者なのだろう。だけども、いまだにこの2枚をみるとあの札幌の新星堂のフロアで延々とブックレットを眺めていたときのことを思い出す。これはこれで振り返ればいい思い出になっている。ごめんなさいとありがとうを両親に伝えたい。
自由行動が終わったあと、当時の友人にこのことを話して笑ってくれたのを覚えている。笑ってくれてよかった。

そんな『百景』を聴きながら、晩御飯に唐揚げを作った。前回も書いたが、ずっと唐揚げを作りたくて鍋を買ったりして準備万端にしていた。

美味しい唐揚げを作る自信だけあって、調味料とか手順はこんな感じだよな、というのはじぶんのなかであったから、いちばん最初ということもありそれに準じて作った。唯一、油の扱いがわからなかったので、油をどれくらいの温度にして、どれくらい揚げればいいのか、というのはこわいので調べた。
点数でいうと85点くらい。思い描いていた唐揚げにだいたい近いものは作れた。もう少し味が濃くてもよかったのかな、と思った。あと、今回は片栗粉7:小麦粉3くらいの割合で衣を作ったけど、片栗粉10でぜんぜんいいのかもしれないなと思った、片栗粉10で今度やってみようかな。竜田揚げに近い唐揚げが好きなので。
あと、唐揚げのいちばんの相棒は、レモンでも、白いご飯でも、ハイボールでもなく、千切りキャベツだと思っている。美味しい唐揚げのそばには必ず美味しい千切りキャベツがある。素人が包丁で細く切るのには限界があるのでスライサーを導入した。細く切られたキャベツと唐揚げ、最高です。買ってよかった。

唐揚げ楽しい。また近々作りたい。最高の唐揚げを目指そうと思う。

オリックス・バファローズのT-岡田選手が今シーズンで現役を引退する。同学年で誕生日もひと月違い。もう一度、球場で見たかったけど叶いそうにない。とても寂しい。おつかれさまでした。

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