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別府湯巡り紀行 序

この物語は

2022年11月5日、6日に

別府ビーコンプラザ

フィルハーモニアホールにて行われた

即興演劇集団「ロクディムにわか」公演

劇場観覧に乗じて

にわか湯巡りをしまくった

ある男の記録である。


目次


序章  なにも知らないのはいつものこと


第1章 別府の洗礼


第2章 長い道のり


第3章 別府市民憲


第4章 猫の目


第5章 爽やかな海に


序章

なにも知らないのはいつものこと

~旅人を懇ろにせよ~


1日目 06:15~08:45


2022年11月5日

名古屋栄からの深夜バスが

小倉駅に着いたのは

朝の06:15、遅れはなかった。

途中休憩の壇之浦で下車し

某番組の巡礼でもしようかと思っていた。

が、あまりに快適なバスの運行により

気づいた時には本州から九州へ上陸していた。

壇之浦町の位置情報がむなしくも
まだ眠りつくバスの車内に点る


小倉から別府までは電車移動になる。

急行で向かい別府へは09:00位に着けば良い。

その予定だったが。

駅のホームへ行くと

イカツイ面構えの特急にちりんが停車している。

特急にちりん「小倉まできて乗らんと?」
メカメカしくてカッコいい

呼ばれた気がして

特急券購入。

いやぁ。うっかり、うっかり

乗車。成る程。

内装もメカメカしくてカッコいい。

自由席に人も疎ら。

ゆったりと目的地へ向かう。

ここに至るまでを思い返しながら


車窓を眺めた。



朝焼けの風が行く先を照らす



ことの発端は7月。

「6-dim+」(ロクディム)のお二人

名古屋淳さん、渡猛さん

彼らとの出会いから始まる。

「即興演劇」

聞き慣れない形式の舞台を

ミュージシャン原田茶飯事さんとの共演で知る。

詳細は以前の「HUNNY-BUNNY 」の記録

こちらをご覧いただけたらと思う。

https://note.com/hagu_papa/n/n13db45e294ef 


10月開催の「大須六笑」のフライヤーを

この時に、名古屋淳さんから受け取る。


ロクディムのメンバーは6人。
「6人全員集合するのかぁ…行ってみようかなぁ」
…と、ものすごーく何も考えていない、7月

淳さんは8月

茶飯事さんの新譜リリースツアーの

ライブ会場にもいらしていた。

前回のnoteへのまとめなどをきっかけに

お声がけいただいた様子。なにより

覚えていて下さることが嬉しかった。

10月、大須での再会を約束する。


大須の舞台を待っていた、9月のある日。

渡猛さんのtweetに

気になるものを見つける。↓

https://twitter.com/watari_bouya/status/1572709681327644672?t=IGHSc-KQi1pnnEU6tzlZug&s=19  

んんん?

別府で2日間の舞台?

手売り1000枚?

帰れない?

えっ、どうやって生活するの…?

知るほどに

Oh…これは…と、言葉が出ない。

経験ないとピンとこない、このヤバさ。

あいにく自分には

この恐ろしさ、ヤバさが分かりすぎる。

トラウマさえある。

その昔、仲間もいない一般人が

ホールを人で埋めること

司会進行をすること

演者への対応

何も知らない人間のぼくへ

全てを、丸投げされた

思い出したくもない最悪の黒歴史。

古い古い話。

まぁ、それは、

また別の話だ。


話を戻そう。

渡さんを取り巻く状況を知るにつれ

否が応でも色々心配になってきてしまう。

モヤモヤが去来し、いつしか

「ロクディム」の、これまでの活動を

過去のYouTubeなどから知り始める。

徐々に公開される心境

https://youtu.be/ydigrCH_2Cc 

手売りのチケット枚数…



次第に思考は『別府』そのものへと移ろい

温泉のあれこれまで調べるようになる。


ん?


おや、おかしいな?


いつの間にか高速バスや

安い宿まで予約している。


、、あれ?


おやおやおや?おかしいぞ?


これ、もう行く?


行く方向ですか??


抗えぬ、見えない引力に巻き込まれていく。




そして10月


名古屋大須にて彼らと再会する。

ロクディム大須公演は大盛況のうちに幕。


閉幕後、大須演芸場玄関前。

物販とファンサービスに、笑顔で対する

ロクディムメンバーの面々。

「間もなく撤収ー!」の声が掛かる。


ああ、モタモタしていられないな。


意を決して声をかける。


「渡さん。九州、ツーデイズ…行きます!」


遂に、チケットを入手してしまう




ーそして11月に至るわけである。


列車は順調に進んだ。


山を抜ける

写真で見たことある

風景が車窓に。


別府だ。



JR豊本線は、亀川駅へ近づく
目的地の別府駅へは、あと2駅先である


時刻は08:00を少しまわったところ

ホームに降り立つ。駅構内に響くのは

「べっぷぅ~、べっぷぅ~」のアナウンス。

どう頑張っても気が抜けてしまう。


改札へ降りる階段にでっかい看板
歓迎されているなぁ

改札を抜け、左右を確認する。

左(西)は山側

今回の旅の目的会場である

ビーコンプラザがあるはずだ。

右(東)は海側

宿の方面へ向かう駅前通りとなる。

駅舎1階の観光案内所が開くのは

たしか09:00だったか。

向かいにあるコンビニで食料を調達しよう。

それと、宿の支払いも。。



諸々、事を済ます。


駅前の東側へ出てみる。


別府駅前の油屋熊八像
右に見えるドーム内には手湯がある
茶色の沸出口からお湯が沸く…
温泉は鳥にも気持ちがいいのかな


油屋熊八さんのことは、来訪するまで

全く存じ上げていなかったんです。けど

Wikipediaで少し調べてみたら超面白い人でした

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%B9%E5%B1%8B%E7%86%8A%E5%85%AB 


観光案内所では、今回の旅の

最重要アイテムを購入しなければならない。

しかし開業まで、まだ時間がある。

1度、宿まで行ってみるとしよう。

宿と駅の距離感や地形も知りたい。

早速、別府の街を見て歩いてみよう。


駅から道は東へ、なだらかに下っていた。

駅前通りには飲み屋や華やかな商店が並ぶ。

長いアーケード商店街が横目に映る。

しばらく進む。

大型商業施設のある交差点に行き当たる。

南北に大通りが伸び、道を渡れば海岸へ至る。


オーシャンビューの立派なホテルが

いくつかデデンと林立する海岸通り。

道脇の側溝、流れ込みには湯気がたつ。

温泉の街に来たのだ。

海岸沿いのバカでかいホテル群

その陰にある建物が

2泊の予定でご厄介となる宿である。

昨年リニューアルしたと聞く綺麗な外観。

スロープのある玄関。

入ればピカピカのカウンターカフェ。

シンプルなデザインのロビー。

清潔感ある宿だ。少し安心する。

場所を確認すると踵を返し、駅へ戻る。


チェックインは今日の16:00以降だ。


それまでは計画通り


湯巡りをしていこう。


~ご注意~

正しい入湯の方法、詳細などは

別府八湯温泉道のHPや

 https://onsendo.beppu-navi.jp/ 

各温泉施設のルール&注意事項などを

よく読み、ご理解いただいた上での

温泉ライフを推奨します。


今回の湯巡りは別府八湯温泉道初心者が
「どうやら別府にはたくさん温泉がある」
「スパポートなるスタンプ帳が存在する」
「八十八箇所集めると名人らしい」
など、にわか知識で敢行したものであり


真摯に温泉道を志す人には
オススメできる湯巡り順路では
ございません。


また、後々行く竹瓦温泉の浴場にて
「入湯開始の1日目は、入湯を1回とし
 翌日以降には1日に2、3回を目安に」
的な注意書もありますとおり

くれぐれも無謀な入湯や
無計画な湯巡りは
なさらないよう願います。


ルール、用法、要領を守りましょう。


きっと温泉の神様が見ています。









油断や慢心があると


たくさん、たくさん


バチが当たります。(※個人の感想です)


以上です。






さて。






これから起きることを


何一つ知るらない愚かな男は


学生たちで賑わう通りをぬけて


観光案内所を目指し

ウキウキと歩いていく。


油屋熊八像より







つづく








 次回 第1章 

別府の洗礼

~始まりの湯~



  • 別府八湯温泉道公式HP

 https://onsendo.beppu-navi.jp/  



  • 6-dim

 https://6dim.com/ 


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