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日記__両想い

2020/09/05

作りすぎたビスケット

私のいつからかの目標は、最高のえっちをすることだった。それがついに2020年9月初旬にして叶ってしまったような気がする。文章にするとなんて薄っぺらいんだろう。

だけど過去の私は、嘘の常習犯だった。

相手は熱を放っているのに、こっちは冷たく冷えていく。感情と言葉と体がちぐはぐだった。大学生のときだった。

今の彼とはお付き合いして3ヶ月、数回そんなことはあったけどまだ少しお互い遠慮がちなところがあった。

言いたいことが言えなかった。聞きたいことが聞けなかった。好きともまだ言われたことがなかった。今までの恋愛のタブーとか凝り固まった知識だけがついてくる。


「元カレから連絡がきた。こんなこと貴方は聞きたくないと思って話てなかったけど隠したくないし、話ておきたい」

バンドの準備で忙しそうな彼に電話をしたいとLINEを打った。これだけでも私にとっては勇気を出したわがままだった。

単純なことだけど、伝えたら自分の中で絡まっていたものが解けていった。伝えたら相手からの気持ちが返ってくる。相手が何を思っているかがわかる。それが嬉しかった。

どう思っているか分からないから勝手に想像して落ち込む。

彼はそのことを「ビスケット作り過ぎてるよ」と取り越し苦労のことを例えた禅の話を持ち出して笑ってくれた。禅の本の中に、悩みごとをビスケットにたとえた話が出てきたらしい。

「めちゃめちゃ好き」

はじめて彼から聞いた言葉に熱くなった。

「貴方に「好き」って言われるの嬉しい」

わたしの感情と言葉が、一致したって、思った。

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