樹木医さんと行く「三見の樹木お宝巡り」③
次はいよいよ、バクチノキ!
この「三見の樹木お宝巡り」ツアーを知ることになったきっかけの木です。
すでに見たことのある木でも、いや、そのような木こそ、視点を変えて改めて知ると、新しい発見につながって面白いのではないでしょうか。楽しみです!
吉広
「バクチノキ」
サクラと同じバラ科の植物ですが、南方系の木で常緑樹。
5月頃になると樹皮が剥けて幹がピンク色になり、綺麗なのだとか。
9~10月頃に白色五弁の小さな花が咲き、その後オリーブのような実が成ります。
三見のバクチノキは二代目の木で、大正初期頃の自生と伝わります。
先代の木から「バクチン」と呼ばれて親しまれていて、先代が枯れた後に生えてきたそうです。
県の天然記念物に指定された1980年当時の幹周りは2.3mでしたが、この日改めて測ってみると、3.32mになっていました!! 40年かけてさらに大きくなったんですね!
善照寺
「ムクロジ」
草野先生「この黒い種子、どこかで見たことはありませんか・・・?」
ムムム…どこかで…。
「羽根つきの羽根の黒いところだ!」
参加者から声が上がりました。なるほど、確かに!
あれって植物の種子だったんですね。
他にも数珠の材料としても使えるそうです。スゴイぞ、ムクロジ!!
また、ムクロジの果皮の方には「サポニン」という水に混ぜると石鹸のように泡立つ成分があるのだとか。
用意して頂いていた道具でさっそく実験です!
昔は本当に石鹸代わりに使ったこともあるのだとか。
意外と生活の中に共存していたムクロジでした(笑)。
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「三見の樹木お宝巡り」は、これでおしまい。
朝9時から午後3時くらいまで、お昼を挟んでおよそ半日のウォーキングでしたが、1か所ずつ程よい距離感でゆったりと歩いて、解説もじっくり聞くことができたので、とても充実した時間を過ごすことができました。
地元の三見の方をはじめ、萩市街地からも参加された方たちからも、
次のような感想が聞けましたのでご紹介します。
〈参加者の声〉
・歩きながら参考になるお話が聞けて面白かった。今後も期待。
・知らない話を聞いて、新鮮な目で見ることができた。
・ガイドブックに載っている建物にも歴史はあるが、植物にも歴史があることを知ることができて良かった。
・ふだん忙しく暮らしていると、草花に目を向けてみる時間がない。家族と一緒に楽しい時間を過ごせて良かった。
・やさしい気持ちになれた。
・葉っぱ一枚にも昔の人の思いが込められていることがわかった。とてもいいお話が聞けて良かった。
・いろんな草花の名前を知ることができて良かった。
・皆さんと一緒に歩きながら、草野先生から直接いろいろなお話を聞けて勉強になった。珍しいことばかりで、また参加したい。
最後に、草野先生が次のように締めくくりました。
「知らないことを知るとワクワクする。それがすごくいいんです。
雑草を知るということは、自分の発見にもつながります。
さりげなく通り過ぎていたものに目を向けて、楽しんでみてください」
〜おまけ〜
道の途中で見つけたススキの葉っぱで、お昼休みにショウリョウバッタを作る遊びを教えてくださった草野先生。
何人かが挑戦してみましたが、これがなかなか難しい。
昔の人は、身近なものから自分でおもちゃを作っていました。
草野先生「どこからか50を買ってきて、100までを楽しむのではなく、
0から100を作るというのが大事」
お宝の素を見つけて、それをどう生かすのか。
どんな光を放つのかは、自分次第ということですね。
学びと発想力、そして行動が大切だと教えられた今回のお宝巡りでした。
それではまた、このような機会がありましたらレポートします。
皆さんも身近な自然に目を向けて、より豊かな毎日をお過ごしください。
(萩市ローカルエディター 三枝英恵)