階段を昇るとそこには…。
神戸のS地区。活気がまだまだ戻らない。
そんな町の一角に、暗く細い階段がある。
その階段を昇ると、木造の看板に、味のある彫り文字。左手のドアを開けて店内に入ると、カウンターの上から吊り下げられた、無数の和洋食器が目に飛び込む。
黒いL字カウンターの奥には、昔ながらのレコードプレイヤー。大きめの音量で流れるクラシック。たまに混じるノイズが心地よい。
緊急事態宣言期間中も、店は閉めずに、細々と運営されていた。
あまり需要なかったですけど、じっとしとくよりは、ちょっとでも変化、気づきがあれば。今までと喫茶文化が変わるかも知れないですからねと、店主さん。
そう話しつつ、レシピなしで丁寧に淹れられる「技」の一杯。たっぷりの豆を使用し、濃厚でしっかりした味わいのコーヒーは、「これぞ専門店」っと、勝手に納得してしまう。
音楽が途切れ、針を戻す。
時間をかけて飲みたい。そんな一杯のコーヒーだ。
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