即興の目撃者
私のnoteの第一歩としてご紹介させていただく方は、
コンテンポラリーダンサーのKaeko Kurimune様です。
普段はかえこさんとお呼びしております^^
かえこさんは、幼少期に偶然出会ったバレエ教室に心を奪われたことから、約50年間バレエを続けられている方で、現在はコンテンポラリーダンスを中心に活動しています。
初めて直接お会いした時には良い意味でご年齢に見合わない、姿勢と動作の美しさに驚きました。
かえこさんと初めて出会ったのはthreadでした。
僕が自分の好きな物・心に響くものを撮りたいなあと思っていたときに偶然投稿を拝見したのです。
モノクロで構成されたレッスン場でのダンス動画を初めて拝見し、
驚きを隠せませんでした。
そこにはこう書かれていました。
「Dance In Silence」
その言葉通り、音も色もない空間で、
彼女は左手という主題を全身で表現していました。
そして、かえこさんのダンスには通ずるものがあります。
それは「即興」です。
今私は、この言葉はかえこさんの代名詞ともいえるようなものだと感じています。
私はそれに心を奪われて、
気づいたときにはInstagramでDMを送っていました。
そこから直接お会いして、ダンスとの邂逅や経験。
と思ったら、名前の漢字の話や、
お互いの年齢などのたわいもない話もあり、
1時間の予定があっという間に2時間が経過していました。
演奏会
お会いした際に、かえこさんからあるライブでの撮影の許可をいただき、
今回かえこさんを撮影する運びとなりました。
それは、電子音楽のプロフェッショナルが集うライブで、幻想的な映像とともにかえこさんが即興でダンスを踊るというものでした。
こじんまりとしたビルの中の一室に、密度が濃すぎるほどの芸術が軒を連ねると、どこか夢の中に漂う感覚に陥ります。
背景には、映像作家の方がインクや石、紙、ビー玉、フォーク、霧吹きなどを使った映像が白い壁に投影されていました。
宇宙空間に漂うような気分になり、幻想的で、同じ人間が表現しているとは思えないほどでした。
踊り・音楽・映像
この3つの融合は、私にはあまりにも刺激的で
忘れたくても忘れられません。
この刺激を、感情を、思いを、私は写真にぶつけました。
映像ではなく、写真でそれらを表現することは容易ではありません。
でも私は、
写真で表現したいのです。理由は単純。
写真が好きだからです。
かえこさんに質問しました。
私「なぜ、自分のダンスを発信し続けているのか目的を教えてください。」
か「私がこの世を去るまでに、一人でも多く目撃者を増やすことです。」
「私は、バレエを教える経験もしましたが、私のこれまで培った技術や
経験を伝える弟子や教え子はいません。
なので自分で発信し、多くの人に私の踊りを見ていただきたいという思
いで、60歳を超えた今でも踊り、発信し続けています」
「タケルさんに新しく目撃者になっていただけて、とても嬉しいです。」
年齢を忘れてしまうくらいストイックなかえこさん。
人生はいつになっても挑戦の連続だと考えさせられました。
私も即興の目撃者として、多くの方に、写真を通してかえこさんを目撃していただけたら幸いです^^
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