楽天全世界株式とeMAXIS Slim全世界株式どっちがいいの?
楽天オールカントリーとeMAXIS Slim全世界株式は、どちらも世界中の株式に分散投資できる人気のインデックスファンドです。投資初心者から経験者まで広く利用されており、長期的な資産形成に向いていますが、両者にはいくつかの違いがあります。今回は、これらの違いについて、解説します!
1. ベンチマークの違い
まず、楽天オールカントリーは「FTSE Global All Cap Index」をベンチマークにしています。このインデックスは、先進国から新興国まで含む全世界の大型株、中型株、小型株に投資するものです。小型株までカバーしているため、より広範囲な分散投資が可能です。
一方、eMAXIS Slim全世界株式は「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(MSCI ACWI)」をベンチマークとしています。こちらも先進国と新興国をカバーしていますが、楽天オールカントリーとは異なり、大型株と中型株が中心です。つまり、小型株の割合が少ない点が一つの特徴です。
2. 投資信託の仕組み
楽天オールカントリーは、実は「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」というファンド・オブ・ファンズ形式を採用しています。これは、基本的に「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」に投資しているので、楽天オールカントリーは間接的にVTを通じて全世界に投資している形になります。
一方、eMAXIS Slim全世界株式は、直接投資の形でMSCI ACWIに連動しています。つまり、楽天オールカントリーと異なり、ETFを経由せず、ファンド自体が株式に直接投資を行うのが特徴です。
3. コスト(信託報酬)の違い
長期投資ではコストが非常に重要な要素です。楽天オールカントリーの信託報酬は約0.212%(2023年現在)で、ファンド・オブ・ファンズ形式を採用しているためやや高めです。
対して、eMAXIS Slim全世界株式の信託報酬は**約0.113%**と、楽天オールカントリーよりも低めです。eMAXIS Slimシリーズは低コストを売りにしており、信託報酬の安さが魅力的なポイントです。
4. 投資対象の国や地域のカバー率
両ファンドとも、先進国と新興国をカバーしていますが、楽天オールカントリーは、米国株が約6割、新興国株が約1割を占める一方で、eMAXIS Slim全世界株式も同様の割合です。しかし、楽天オールカントリーは小型株も含んでいるため、より細かな分散が可能である一方、eMAXIS Slim全世界株式は大型株や中型株に集中しています。これはリスクの分散の幅がやや違う点として考えられます。
5. どっちを選ぶべき?
どちらも優れた全世界型ファンドですが、選び方はあなたの投資スタイルによります。もし、より広範囲の分散投資を求めるのであれば、楽天オールカントリーが適しています。一方、低コストで運用したい、そして特に小型株にあまりこだわりがないなら、eMAXIS Slim全世界株式がより魅力的でしょう。
まとめ
楽天オールカントリーとeMAXIS Slim全世界株式の主な違いは、ベンチマーク、投資の仕組み、信託報酬、そしてカバーする株式の範囲です。どちらを選んでも全世界に分散投資ができ、長期的な資産形成に適した選択肢ですので、コスト重視か、幅広い分散投資重視か、自分の投資方針に合ったファンドを選ぶと良いでしょう!