ハゲ小説#6 心のままに 02
無事に転生し、地球へ肉体としてきたおれ=ハゲ議長
しかし、生まれ堕ちた当初はケナーシ人である記憶は完全に消えていた。
「なんだこの世界は・・・。なぜこうも息苦しいのだろう?」
こう感じ、考えるのが常だった。また自分がなぜここにいるのか?何をしたいのか?どうしてこんなに生き憎いのか?日々その答えのない問いかけを自らにしていた。そしてそれを普及するために来たはずの「光」や「愛」というものが全く理解できずにいた。
まるで、意図的にその感情を外されているかのように・・・。
ケナーシ人であることを思い出したきっかけは「夢」だ。夢の中でおれはときに、何人かの見知らぬ仲間たちと行動したり会話している。夢に出てくる場所は行ったことがあるようなないような、そんな感覚を覚える場所がほとんどだった。
その仲間というものの概念は、地球でいう「組織」という概念とはまた違い、あくまで「自由意志の元に集まったものたち」と言ったほうが正しいかもしれない。あるとき、夢の中でハゲた者たちがこう話す。
「決めてください、あなたが決める役目ですよ」
と。誰が上でも下でもないが、最終判断をするのが、おれの役目みたいなことをそのハゲた者たちが言っていた。
そして、ケナーシ人への覚醒を決定づけた夢の内容がこれから話すものだ。
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とある真っ白な光りに包まれたBarのようなところで、数人の仲間と会話している。
「地球の女性っていいよな~、おっぱいとまんまんがあってさ~、議長どう思う??」
「闇が多いらしいじゃないか、あそこは。まぁおっぱいとかはめちゃくちゃ好きだけどな。ここケナーシ星にあるフルーツ、アワビモモと同じ感触なんだろう?」
「うわさでは、知的生命体でハッキリと男性と女性に分かれているのは地球人のみだそうですよ。男性はともかく、おっぱいとまんまんを持つ女性に会ってみたい!議長っ!今度行ってみましょうよ!」
「お、おう!闇が多いということは、光の浸食が必要だろうしな。現地調査の名目で、地球の女性をしっかり見てくるかな❤」
「ちゃんと心からですか?直感がそう言ってます?議長?」
「と、当然だ!いつも心のままに!!光を広めるケナーシ人の教えだろう!?ほれ光のパターン見てみろ!ほれ!ほれ!」
「おお~~!!美しい!✨もう行くしかないですね!GO to 地球!🌎
ヒャッホ~イ!!✨」
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ここで、目が覚めたおれは、夢の中で「議長」と呼ばれていた者がハッキリと自分であると認識したのだ。そして、夢の内容。ケナーシ星、ケナーシ人、光の浸食、心のままに・・・。おっぱい・・・。
人は、夢の中ではるか遠い過去の出来事を見たり本来の場所に戻るという。ほとんどの場合覚えていないことが多いが、目が覚めると跡形もなく消えてしまうその夢こそ、真実であり現実らしい。
今朝方のこと、外見は竹中直人のようで瞳の奥にケナーシ星が見えるハゲたおっさんがこう囁く夢を見た。
「議長、ケナーシ人の常識であるケナーシ一元論は地球人で理解できるものは、ほぼおりません。お気をつけて・・・・・」
おれは、ハッとして目が覚めた。いつの間にかおれはケナーシ星の
マスター・ハゲとしてそれを強く意識し、ここで暮らしていた。
複数の自分を持つ者はそれを操れなければ、立ち所に闇に飲み込まれてしまう。そして光の中にも闇は存在する。さらに全体を俯瞰で見て、全体を光で包める者は、ここではごく僅かだ。
「ポイントを狭める必要があるな・・・」
おれは静かに、「地球人の」マスター・ハゲに意識を合わせた。
感覚を磨き、心のままに。直感こそが真実だ。
そしておっぱいも、他の全てもしっかり楽しまなければならない。
あらゆる気づきはいつもそこに。
ハゲ小説#6 心のままに 02
完
愛ゆえに愛が愛に愛という光を・・。 あなたにいつも拈華微笑💖