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二次創作が好きだ。

俺は根がオタクだから、二次創作も好きだ。
小説でも何作か二次創作を書いている。
なにしろ、初めて書いた小説が『ファイナルファンタジーⅡ』(以下:FF2)の二次創作なのだ。

18年前くらいに、北方謙三先生の『水滸伝』にインスパイアされて、FF2を北方水滸伝っぽく書いた。
正真正銘、これが生まれて初めて書いた小説だ。
20万字くらいかな。のんびりと月イチ更新で、完結まで4年くらいかかった。

ブログに書いていたものをnoteに転載している。
ファンタジーなのに、横文字をあまり使わないのがいま考えると少し変だな。
タラップを「舷梯」と書くのはまだいいとして、食べ物のパンも「麺麭」とか。まあ文体も北方水滸伝に寄せたからその影響かな。
魔物より軍同士の戦がメインだし、ファンタジーというより戦記物と言った方がいいかも。
当時、書いてていちばん困ったのが、距離とかの単位だ。架空の世界なのにメートルとかヤードとか安易に書きたくなかったんだよね。そのへんは「屋根ほどの高さ」とか、曖昧な表現にしてる。

いま読み返すと文も堅いし、未熟な部分も目立つが、いまでは書けない熱みたいなものもある。
オリジナルキャラや展開も、大筋のストーリーを邪魔することなく、自分ではいいアレンジだと思ってる。
ゲーム中でもかっこよかったヨーゼフやリチャードは、さらにかっこよく書いた。
この二人をここまで熱く男らしく書いたのは俺だけだ、という自負がある。

人気作を題材にしてることもあり、当時は感想も結構もらえて、嬉しかったな。読者は女性が多かった。ゲームでシナリオを担当した人が書いた公式小説があるんだけど、それより面白いと言ってくれた人もいたな。

少し前にふと調べてみたのだが、Twitterで呟いてる人もいた。
学校をサボって読んでくれてたそうだ。
泣かせるじゃねーか。書いてよかった、と心から思ってる。

手前味噌だけど、戦記風にアレンジした骨太な物語なので、ぜひ読んで欲しいな。

少し前にも、二次創作小説を書いている。
『天牌』の二次創作である『天牌別伝』、『天牌外伝』の二次創作『黒沢義明別伝』の二作。

『天牌別伝』は、原作で未完の赤坂「天狗」新満決戦の後日談という体で書いている。
対局シーンはほとんどなく、ドラマ中心だけど、新満決戦は誰が優勝するのか、ファンならみんな色々妄想したと思う。
そんな、みんなの妄想のひとつの形だと思ってくれればいいかな。

最後の一節は『天牌』好きならぜひ読んで欲しいと思う。
一ファンの妄想だけど、作品愛をこれでもかと詰め込んだ。

そして、今年の5月8日、『天牌』原作者の来賀友志先生の命日に公開した、『黒沢義明別伝』。

黒沢さん書くのがほんとうに楽しかった。
執筆を再開してから、いちばん出来がいいと個人的には思う。
こちらもぜひ読んで欲しい。

ほかにも、アイデアだけ頭の中にあるのが二作。
両方ともゲームで、『テラクレスタ』と『バンゲリングベイ』を題材にしたもの。
『バンゲリングベイ』は『ロードランナー』『チョップリフター』と世界観が同じで、「バンゲリング帝国三部作」と呼ばれている。

俺が考えた『テラクレスタ』はAIにより「適合率」の数値で選ばれた五人のパイロットの物語で、戦いの中で次々と脱落していく。保育士の女(巨乳)とラーメン店員が恋仲になるんだけど女は戦闘にメンタルが耐え切れず最初に戦死。ラーメン店員も精彩を欠き戦死。空自パイロットはボスの砲台を潰すため、機体ごと体当たりして戦死。
戦闘機を開発した科学者の孫でありアイドルのヒロインも撃墜され、残された高校生男子が最後は単機でマンドラーを撃破、みたいな。
『ザンボット3』の影響があるかも。

『バンゲリングベイ』は米軍に所属する攻撃ヘリパイロットの女と、バンゲリング帝国から脱走する男(ロードランナー)のダブル主人公の話。
これはハリウッド映画ばりのスケールになる予定なんだけど、いかんせん俺はメカやSFの知識が乏しく、なかなか書こうという気にならない。
『テラクレスタ』はアニメ的なノリだから、まだなんとかなりそうだけど、やはり架空とはいえ戦闘機が出てくるわけで、ディティール面で説得力ある文章を書ける自信がいまはない。
むしろ俺に代わって誰かに書いて欲しいくらいだ。

——そんなわけで、頭の中にはネタがまだいくつかあるが、それはそれとして新作オリジナルの麻雀小説に取りかかっている。

タイトルは『聖雀使ぴんふちゃん -場末雀荘に舞い降りた天使-』。
『黒崎アンナは麻雀暮らし!』と繋がっていて、舞台も同じ新所沢。
実は「アンぐら!」よりこっちを先に思いついたんだけど、なかなか形にできないでいる。

場末雀荘のマナーを良くするべく降臨した聖雀使ぴんふちゃんと店長の物語。
さらに聖雀使と敵対する魔雀使スーアンが現れ、みたいな。

これを書いたら、麻雀小説はもういいかな、とも思っている。
剣や銃、あるいは格闘技のバトルものが書きたい。
戦闘描写は人から褒められることが多いし、俺自身書いてて楽しい。

とか言いつつ、『黒沢義明別伝』の次作を書くかもしれないな。
やっぱりアイデアは湧いてきちゃうのだ。

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