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【Life is Journey:世界一周癒しの旅⑨】「人が優しくて食べ物がおいしくて物価が安い!旅人の天国…ジョージア編(終)」

ジョージア(当時はグルジア)に初めて興味を持ったのは、90年代に見たニコ・ピロスマニの展覧会だった。そして、のんしゃらんとした独特の作風が大好きだった映画監督のイオセリアーニもまた、ジョージアの出身だ。

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ジョージア最終日は国立ギャラリーで、ピロスマニと再会。改めて見ると、クヴェヴリとか水牛の角でできたワイングラスとかが描かれた絵が多く、ジョージアの暮らしにワインやスプラ(宴会)が根付いていたことが、よくわかる。

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それを改めて実感したのが、ジョージア最後のランチだ。
トラブルはあったものの、クレジットカードも最終日に手にして一安心。バックパッカーのブログで評判の「Churi」へ出かけた。

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セントラルステーションの市場近くで、レストランというより浅草あたりにありそうなおやじの居酒屋。昼から盛大に飲んでいるおやじたちが、一人で入ってきた私に目を止め。手招きする。ジョージアのご飯はなにしろポーションがでかいので、ひとりでは1品しか頼めない(それでも食べきれないこと多々)。せっかくなのでご一緒させていただくことにした。

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名前を聞かれて「マキコ」と答えると、「俺はサシコ!」と爆笑して、がっつり握手。その日はそのサシコ・アレキサンドルの誕生日らしく、2Lデキャンタのホームメードワインを盛大に空けている。

デキャンタワインはアルコール度数低めの素朴な味わい。みんな一言二言しゃべっては、いちいち乾杯する。「友情に」「日本に」「平和に」と名目を唱えることもあれば、何も言わずただグラスを合わせるだけのことも。

言葉はまるでわからないが、一緒にいるだけで楽しい。タマジィさんは、長い長い弁舌をふるったかと思うと、突然ぱたりと机に伏して寝てしまった。飲み屋の親父は世界共通だ。

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トビリシのホテルに緊急カードが届かず、宿の女主人ともめたりもしたのだが、最後は無事解決。急に態度が変わり、宿で造っているというワインをごちそうしてくれた。

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「え?ここで造ってるの?」と聞くと、地下にクヴェブリがあるという。案内してもらってびっくり。そうか~クヴェブリの上で寝ていたのか~と思うと感慨深し。

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ジョージアは人が優しくて、ご飯もワインもおいしいうえに、物価は安い。街の標識を見るとわかるように、ジョージア正教だけでなく、キリスト教会あり、ユダヤ教のシナゴーグあり、アルメニアの教会あり、ムスリムのモスクあり、それでも皆が争うことなく共存している(イスラエルに行ったときのあの居心地の悪さはまるでない)。

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民族の文化に誇りを持ち、神を信じ、国を愛する人たち。落ち着いた街並みと壮大な自然、旅人には天国のような国だ。もっとゆっくりしたかったし、いろんな街を回ってみたかった。また必ず帰ってくるからね!

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