人は7年ごとに変われるのか
俗説に、「人は7年ごとに変われる」と言うのがあります。
おそらくこれは、「人間の細胞は平均 7 ~ 10 年ごとに再生する」ことに由来している説だと思います。
なので、「体も心も生まれ変われるから、7年後の自分を意識して切磋琢磨しましょう!」みたいな触れ込みのポジティブ思考の指南書もあります。
前向きに生きるのはいいことです。が、そもそも、人体の細胞は本当に7年ごとに生まれ変わるのか、と言うと、答えは "Yes" でもあり "No" でもあります。
細胞の再生周期
結論を先に言うと、ぶっちゃけ、細胞の再生周期は体の箇所によります。
例えば、皮膚細胞は、およそ数週間から1,2か月ごとの周期で入れ替わります。こんなことは私が書くまでもなく、多くの日本人女性はスキンケア・マニアみたいに詳しいので、肌のターンオーバーについては耳にタコができるくらい聞いてご存知でしょうが。
ただ、細胞単位でもっと厳密にいうと、人間の皮膚細胞は、毎日 5 億個近く剥がれ落ちているそうです。一方、骨格筋の細胞は、再生するのに 約15 年かかります。とりあえず再生することはする、って感じですが、へんに痛めつけないほうに気を使った方がいいかも知れません。
脳細胞も再生するのか
皮膚細胞と違って、「脳の細胞は一度失われると2度と元に戻らない」、と一般に言われています。運動などによって再生しうるという人もたまにいますが、あまり劇的な効果は期待しないほうがいいです。再生するというよりも、脳委縮の進行を遅らせることができる、というべきでしょうね。
アルツハイマー型認知症の治療薬なども開発されていますが、少なくとも現状では、症状を改善できても、根本的に治す効果はありません。将来的になにか治療法が見つかるかもしれませんが。
なので、脳の働きについて言えば、7年もただ待ってたらボケるだけです。それを避けるためには、原因となりそうなものを避けて予防するしかありません。具体的には、禁煙・禁酒・健康的な食生活・適度な運動、とかでしょうか。
もっといいのは頭を常に働かせることです。この点に関していうと、7年間も没頭して何かについて学び続けたら、確実に人は変われると思います。少なくとも知識は増えます。
性格も変えられる?
体の維持・再生も大事だけど、それよりも自分の性格を変えたい!と言う人もおられるかもしれません。私も時々思います。我が道を行き過ぎて忖度しなさすぎなんで。下手すると友達なくします。
ただ、「性格」と一概に言いますが、私たちが「性格」について言及する場合の多くは、個人がどういう「言動・態度をとるか」と、その人の「考え方」の2点のいずれかです。なので、別に7年間もかける必要はなく、それぞれの事柄にたいする自分の対応・反応を常に意識すれば、改善できないわけではありません。簡単ではないですが。(私もできてないし)
思うに、「自分の性格が嫌だから変えたいんだよねー」、と言いつつ変わらないのは、変えられないのではなくて、変えたくないんではないかな、とも思います。ならば、ありのままの自分を通すのも一つの方法です。それで損をすることがあるのも承知の上ならば、それもいいんじゃないでしょうか。ただし、性格(というか、自分の対応)のせいで損をしても、他者を責めてはいけません。自業自得です。
とりあえず7周年記念
で、なんで7年にこだわってだらだらと書いているかと言うと、私がオンラインで書き始めてから、今月をもって7年目に突入するからです。開始したのは2016年の8月のことです。(当時は独自ブログを運営してました)
いやーよく続いた。
いや、続いてないし。最近はめったに更新してないのに、これを「続いた」と言っていいものかどうか。
それはさておき、昔の記事をたまに読み返すと、結構考えさせられます。
当時はいろいろ試行錯誤してたし、必要なもの(ベッドとか)まで捨ててたし、今となっては、40代って若いなぁとつくづく思います。
その一方で、あの頃のほうが思慮深くて、示唆に富んでいたんじゃないかと感じることもあります。7年前の自分と比べて、果たして今の自分は良い方向に変われたのか、成長したのか、と自問すると、ちょっと答えに窮します。
7年では変わらないこともあるし、改善できたと思ってもまた同じ失敗をすることもあるでしょう。でも、すぐに変えられることもあるし、その積み重ねが成長だと思うので、とりあえず出来ることから始めて、なんでも根気づよく続けるしかないですね。
今から7年後の自分が、今より少しでも成熟した者になるように生活したいと思います。