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Python 3: Deep Dive (Part 1 - Functional): 優先順位 (セクション4-7/11)

  • Pythonのすべてのオブジェクトには真偽値があり、`bool()`や`len()`メソッドでカスタマイズできます。

  • 演算子の優先順位により、`and`が`or`よりも先に評価され、ショートサーキットにより効率的な条件評価が可能です。

  • ショートサーキットを活用することで、エラー回避やパフォーマンスの最適化が図れます。

「Python 3: Deep Dive (Part 1 - Functional)」コースのこのセクションでは、ブール値の興味深い世界を掘り下げ、真偽値、演算子の優先順位、およびショートサーキットの概念に焦点を当てました。レッスン54から57までの間に、Pythonがブール演算を内部でどのように処理しているか、演算子の優先順位が与える影響、そしてショートサーキットが条件式にもたらす効率性について学びました。これらの概念を分解して、その重要性と実際の応用について理解していきましょう。

レッスン54: ブール値と真偽値

Pythonでは、すべてのオブジェクトには真偽値が関連付けられており、オブジェクトが「真」として評価されるか「偽」として評価されるかを決定します。一般的なルールとして、オブジェクトは次のいずれかである場合を除いて `True` として評価されます: `None`、`False`、`0`、空のシーケンス(`[]`、`()`、または `''` など)、または空のマッピング(`{}` など)。カスタムクラスでも、`bool()` または `len()` メソッドを実装することで、真偽値を定義できます。

例:

class MyClass:
    def __bool__(self):
        return False
obj = MyClass()
print(bool(obj))  # 出力: False

上記の例では、`bool()` メソッドが明示的に `False` を返すため、`MyClass` のインスタンスは偽として評価されます。

レッスン55: 真偽値を用いたコーディング

このレッスンでは、前回の議論で取り上げた概念を実際のコーディング例に適用しました。整数、浮動小数点数、分数、10進数、およびシーケンスなど、さまざまなタイプのオブジェクトがブールコンテキストでどのように評価されるかを検証しました。

例:

print(bool(0))          # 出力: False
print(bool(1))          # 出力: True
print(bool([1, 2, 3]))  # 出力: True
print(bool([]))         # 出力: False

これらの例は、数値型ではゼロが偽であり、ゼロ以外の数値が真であること、非空のシーケンスが真であり、空のシーケンスが偽であることを示しています。

レッスン56: ブール演算子、優先順位、ショートサーキット

このレッスンでは、3つの主要なブール演算子 `not`、`and`、`or` に焦点を当てました。これらの演算子の優先順位を理解することは、複雑な式を評価する際に重要です。

演算子の優先順位:

  • `not` は最も高い優先順位を持ちます。

  • `and` は次に高い優先順位を持ちます。

  • `or` は最も低い優先順位を持ちます。

これにより、`True or True and False` のような式では、`and` 演算が先に評価され、その後 `True or False` となり、最終的に `True` となります。

演算子の順序を明確にし、エラーを避けるために、Pythonの優先順位ルールが正しく処理する場合でも、かっこを使用して評価順序を明示的に定義することが推奨されます。

例:

print(True or True and False)  # 出力: True
print((True or True) and False)  # 出力: False

レッスン57: 優先順位とショートサーキットを用いたコーディング

ショートサーキットの概念は、コードのパフォーマンスを最適化するための強力な機能です。ショートサーキットでは、結果が決定された時点で式の評価が停止します。

  • `or` では、最初のオペランドが `True` の場合、結果が既に `True` であるため、Pythonは2番目のオペランドを評価しません。

  • `and` では、最初のオペランドが `False` の場合、結果が既に `False` であるため、Pythonは2番目のオペランドを評価しません。

例:

a = 10
b = 0

if b and a/b > 2:
    print("aはbの少なくとも2倍です")
# 出力なし、条件はbが0である時点でショートサーキットされます。

ショートサーキットは、評価がコストがかかる場合やエラーを引き起こす可能性がある場合に特に有用です。例えば、ゼロ除算エラーを回避するために、割り算を行う前にゼロでない除数を確認することができます。

結論

ブール値、その真偽値、優先順位、およびショートサーキットのメカニズムを理解することは、効率的でエラーの少ないPythonコードを書くための基礎です。これらの概念は、プログラムのフローを制御するのに役立つだけでなく、不要な計算を回避することでパフォーマンスを最適化するのにも役立ちます。Pythonの探求を続ける中で、これらの原則を念頭に置き、さまざまなコーディングシナリオで適用する練習をしましょう。これらは、堅牢でメンテナンスしやすいコードを書く際に役立つでしょう。

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