サプリ選びで注意！トランス脂肪酸ゼロの重要性
1. トランス脂肪酸とは？その正体を知ろう
トランス脂肪酸は、食品加工の過程で人工的に作られる脂肪です。液体の植物油を固体にする「部分水素添加」という工程で生成され、食品やサプリメントの安定性や保存性を高めるために使用されることがあります。
サプリメントでは、以下のような形で使用されることが多いです：
カプセルの原材料：ソフトカプセルやハードカプセルの外側に使用。
増量剤・安定剤：粉末やタブレットタイプの形状を保つために添加。
これらが含まれていると、健康をサポートするはずのサプリメントが、逆に健康リスクを引き起こす可能性があります。
2. トランス脂肪酸が健康に与えるリスク
トランス脂肪酸は、人体にとって不要な脂肪であり、摂取することで以下の健康リスクを高めます。
(1) 心臓病や動脈硬化のリスク増加
トランス脂肪酸は、血液中の悪玉コレステロール（LDL）を増加させ、善玉コレステロール（HDL）を減少させることがわかっています。この結果、動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳卒中などのリスクが高まります。
科学的なデータ：
世界保健機関（WHO）は、トランス脂肪酸が心血管疾患の主要な原因であると報告しています。
ハーバード大学の研究では、トランス脂肪酸摂取量が総カロリーの2%を超えると、心疾患のリスクが23%増加することが示されています。
(2) 炎症を促進
トランス脂肪酸は、体内の炎症性サイトカインの生成を促進し、慢性炎症を引き起こします。これが糖尿病、関節炎、さらには一部のがんの発症リスクを高める要因となる可能性があります。
(3) 脳機能への影響
トランス脂肪酸の摂取は、脳神経にも悪影響を及ぼす可能性があります。一部の研究では、認知症やうつ病のリスク増加と関連していることが示唆されています。
3. なぜサプリメントにも注意が必要なのか？
サプリメントは健康をサポートする目的で摂取するものです。しかし、以下のような場合には、トランス脂肪酸が含まれる可能性があります。
(1) カプセルの材料に含まれる場合
一部のソフトカプセルやハードカプセルは、製造過程でトランス脂肪酸を含む「部分水素添加油脂」が使用されていることがあります。これが、微量であっても長期的に摂取することで健康リスクを高める可能性があります。
(2) 増量剤や安定剤に含まれる場合
タブレットや粉末タイプのサプリメントでは、形状を保つためや量を調整するための増量剤・安定剤にトランス脂肪酸が含まれている場合があります。特に安価な製品では、このリスクが高まると言われています。
4. トランス脂肪酸ゼロを選ぶための具体的な確認方法
(1) ラベル表示を確認する
製品のラベルに「トランス脂肪酸ゼロ」や「ノントランスファット」と記載されているかを確認しましょう。ただし、日本では1食あたり0.3g未満のトランス脂肪酸であれば「ゼロ」と表記可能なため、細かい成分にも目を配ることが重要です。
(2) 原材料名をチェック
特に以下のような成分が記載されていないかを確認しましょう：
部分水素添加油脂
ショートニング
マーガリン
これらが含まれている場合、トランス脂肪酸が含まれる可能性があります。
(3) 透明性の高い製品を選ぶ
信頼できるメーカーは、原材料や製造工程について詳細な情報を公開しています。「植物由来の天然成分使用」「トランス脂肪酸ゼロ」と明確に記載されている製品を選ぶと安心です。
5. トランス脂肪酸ゼロのサプリを選ぶ理由
(1) 健康を守るための基本
トランス脂肪酸ゼロのサプリメントを選ぶことで、心血管疾患や慢性炎症のリスクを大幅に減らすことができます。
(2) 長期的な健康維持
サプリメントは日々摂取するものです。少量のトランス脂肪酸でも、長期間にわたって摂取することでリスクが積み重なる可能性があります。
6. 賢いサプリ選びのチェックリスト
以下のポイントを基に、トランス脂肪酸ゼロのサプリメントを選びましょう：
ラベルを確認する：「トランス脂肪酸ゼロ」または「ノントランスファット」と明記されているか。
原材料名をチェック：部分水素添加油脂やショートニングなどが含まれていないか。
メーカーの透明性を確認：製造工程や成分情報が公開されているメーカーを選ぶ。
まとめ：サプリメント選びでも本質を見極める力を
健康を守るために摂取するサプリメントに、トランス脂肪酸が含まれていては本末転倒です。成分表示やラベルをよく確認し、「トランス脂肪酸ゼロ」を基準に選ぶことで、体に負担の少ない安心な選択ができます。
日々の小さな選択が、未来の健康を大きく左右します。本質を見極め、賢い選択を心がけましょう。