「昼咲月見草」と「待宵草」と竹久夢二と三日月と
こんにちは。ガーデンプランナーのhacoです。
夜は気温も下がって湿度もなく、ちょっと夜風にあたるには気持ちの良い今日この頃です。
先日は新月で、雲もかかっていて星も見えない夜でした。そんな時にふと、家の庭先に自然に咲く「昼咲月見草」のことを思い出しました。
そして、月見草といえば・・・と私の頭のなかの植物図鑑を開いていきます。
昼咲月見草とは
昼咲月見草、なんとも可愛い名前ですが案外逞しい植物です。元々は江戸時代に観賞用として日本に来たものが帰化したものです。外来種なんですね。
外来種ではありますが
逞しい外来種ではありますが、先日お伝えした「トキワツユクサ」ほどの繁殖力は無いため、2013年の環境省の資料では「侵略的外来種リスト」の中に記載はあるものの、取り急ぎ対処が必要な評価では無いようです。
初登場 アカバナ科とは
これまで様々な植物を紹介してきましたが、「アカバナ科」は初のご紹介です。「キク科」や「バラ科」に比べるとかなり数が少ないのと、日本に自生するアカバナ科のほとんどは、野生に咲く花が多く園芸店で出回る品種も少ないのです。
アカバナ科の中で、園芸店で見られるものとしては、ゴテチャやガウラでしょうか。こちらはまた、改めてご紹介します。
大きく特徴としては、ほとんどが多年草(本当に一部ですが低木もあります。)
花弁が薄いもの、そのため花脈が美しく見えるもの(ユウゲショウやアカバナなど)、雄蕊がビョーンと長かったりして特徴的な形をしていたりします。
昼咲月見草の雄蕊も、花のサイズの割に長く白い十文字が飛び出ているでしょ。
昼咲月見草の名の由来
昼咲月見草の名前の由来は、単純です。
月見草に似ていますが日中も咲き続けます。因みに月見草は夕方にかけて咲き、朝には萎んでしまうのです。
写真を撮りに行こうと思って探しましたが、もう少し陽が落ちてからの方が良さそう。咲き始めは昼咲月見草と違い、白っぽい花だと言うのももう一つの違いですね。
↓花の色はこんな感じです。
月見草といえば待宵草
月見草とセットで私の頭のなかの植物図鑑に収められているのが「待宵草(マツヨイグサ)」です。
昼咲月見草とは違って、黄色い花弁です。その名の通り、夕方(宵を待つようにして)開花して明け方にしぼみます。
↓詳しい植物図鑑がありましたので、花本来の特徴についてはそちらを見ていただけたら。
「宵待草(よいまちぐさ)」と私の記憶
ここまで読まれてきて、「待宵草」ではなくて「宵待草」ではないの?と思われた方もいらっしゃるでしょう。
そう、私も時々、正解はどっちだったっけ?と思うわけですから。
それは、竹久夢二(1884.9月ー1934.9月)の詩の影響。正確には「宵待草」という曲の影響だと思います。私も聞いたことがあるんですよ。
この歌、調べたら大正時代に発表された曲です。
どこで聴いたのだろうと考えながら、この記事を書いていましたところ、思い出しましたよ。祖母です。祖母が時々口ずさんでいました。
祖母の話はまたいつか。(未だ健在、92歳です。)
そして、この詩を書いたのが竹久夢二だということを知ったのは数年前。
野の草花について子供たちに紹介するワークをやった時に遡ります。しかし平成生まれの子供たちに竹久夢二の話も、歌曲の話をしても伝わるとは思えず、お蔵入りしたのでした。
宵待草は竹久夢二の儚い恋の歌
改めて、竹久夢二の「宵待草」の歌詞を読んでみたり、曲を聴いてみたりしたのですが、「待てど暮らせど・・・」って悲しいし、曲調もどんよりする。
これは多分、待宵草の咲く夏の時期に恋をして、待宵草の花の終わる秋か冬に、薄曇りの寒い日に作ったんじゃ無いのかな。と、勝手な想像をしたのでした。
他にも、他の作家さん・詩人・俳人たちが、詩や物語、短歌や俳句で「月見草」や「待宵草」を書いていますが、やはり夕方の日暮を待って咲き、朝には萎んでしまうその「儚さ」を描いているものが多いですね。
まとめー明日は三日月
明日は、三日月です。薄い月が夜空に浮かびます。今日も快晴の鹿児島では、きっとそんな月を見ることができそうです。三日月と月見草・待宵草を探しに行ってみようかしら。
因みに、満月は6月14日。6月の満月はストロベリームーンというそうです。梅雨の最中になりそうですが、満月を見ることはできるでしょうか。
さて、今日はここまで。では、皆様良い午後を。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。
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