詩 〜小さなハーモニー〜

道端に佇む花弁が落とす 赤く色付いた影
秋の風が優しく撫でて 通り過ぎていく

光の振動する音が 聞こえた気がした
世界に色をあたえ 満足気な鼻唄のよう

リズムに乗って 軽やかなステップを踏む風
小さな世界が創る 開放的なハーモニー

感覚を研ぎ澄まし 享受する姿勢を整える
見落とさないように 聞き逃さないように

星の鼓動の上で 静かな吐息に流されるまま
小さな世界が築いた調和を 乱さないように

一瞬の美を切り取り 永遠の記憶に混ぜた
ハーモニーを連れて 時間が過ぎ去っていく 

美しさのカケラを シャボン玉に詰め込んで
通りすがりの天使に託す あの子に届けてと

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