GINZA SIXでHomemadeCAVEの展示やってます。
こんにちは。7月11日(月)〜7月18日(月)までの予定で、GINZA SIX 4階アトリウム吹き抜けレストスペース付近において、VR空間を多人数で簡単に見ることのできる没入型装置である「HomemadeCAVE」のデモ展示を開催しています。
ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社による、関連記事はこちら。
https://note.com/unityjapan/n/nad335b5bff84
会場では3Dグラスをかけて、スティックの操作で視点を変えることができます。(原則無人展示で係員はいないんで、ご自由にどうぞ。なお、私が現場にいるときは、フシギダネトラッカー展示でやっているときもあります)
HomemadeCAVE #3 Portalgraph showcase
今回の展示期間中(7月11日〜18日)はクリエイターが制作した3DCGやVR180実写映像など様々なコンテンツを短い時間(約3〜4分間隔)で、次々に上映します。
参加アーティストは、VoxelKeiさん、龍 lilea / Ryo Fujiwaraさん、クワマイさん、PetWORKs、八谷和彦、GOROmanさん、ROBAさん、せきぐちあいみさんの予定です。(鑑賞無料)。
上映順は以下の予定です。全体で45分程度。
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Interface (2分) :VoxelKei
川越 小江戸 フォトグラメトリツアー(4分) : 龍 lilea / Ryo Fujiwara
HIPPARCOS SALON (4分) :クワマイ
ユニティちゃんライブステージ! -Candy Rock Star- (4分)
ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社
PostPet XR(3分): PetWORKs
Sony Network Communications Inc.
FirstBite_digest (3分):八谷和彦
Interface (2分) :VoxelKei
Mikulus Reboot (4分) :GOROman
© Tda / Crypton Future Media, INC. piapro.net
shark and fish (4分) :ROBA
VR180旅動画 城ヶ崎+首都高 (4分) :ROBA
Papiko+fish_underwater (3分) :ROBA
Alternate dimension 幻想絢爛 / 一刀両断 (4分):せきぐちあいみ+:ROBA
GINZA SIX こどもワークショップ:(16日に追加しました。5分)
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※プログラムの内容は、変更になることがあります。
コンテンツをちょっと解説します。
なお、実際の作品はすべて3Dなので3Dグラスをかけて体験することになります。今回は2Dで写真を撮っています。
Interface (2分) :VoxelKei
トップバッターはVoxelKeiさん。VoxelKeiさんはVR界の古参でもありVRChatのワールド含め、いろんな作品を作っている方なのですが、毎回工夫と画面の表現力がすごくて、ぜひお願いしたいと思っていました。今回はご本人のアバターが登場し、VRの世界と現実の世界の境目を侵食するような作品です。(子供のウケが鉄板なので、子供ワークショップでも毎回デモやってました)
川越 小江戸 フォトグラメトリツアー(4分) : 龍 lilea / Ryo Fujiwara
藤原龍さんはフォトグラメトリやLiDARスキャンなどを駆使して、町並みや公園、著名な建築物をデジタルアーカイブしてる方です。デジタル藝大や藝大建築の金田先生のプロジェクトなどでもお世話になっています。今回作品は川越にある小江戸の町並みをウォークスルーするものです。実写とも、モデリングされたCGIとも違う、不思議な空間をお楽しみください。
HIPPARCOS SALON (4分) :クワマイ
古代の人は夜空の星を見て、星座をつくりました。天空はドームのようなものと想像され、そのドームに位置する星を結んだのが星座ですが、実際の宇宙空間はドームではなく「空間」なわけですよね。では、星座線を物理空間の星の位置で結んでみると…実はすごいことになってたりします。この空間内では、私達の一歩が10光年、とかになってる世界なのですが、それを実体験できる作品です。ものすごく面白い体験なのでぜひ!
ユニティちゃんライブステージ! -Candy Rock Star- (4分)
ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社
Unity ちゃんのライブアセット「Candy RockStar」は、様々なVR装置でデモとして動かされている、いわばベンチマーク的デモなのですが、これをPortalgraphにしてみました。「そこにUnityちゃんがいる!」感がすごくて、ライブの紙吹雪やレーザー光線の演出はものすごくPortalgraphに合っています。実はこれ2014年の制作なのですが、研究室ではこれをかけると、何回も見入ってしまいます。超名作。ただ、VR界隈では有名とはいえ、見たことない人も多いと思いますので、これはぜひ見てほしいです。
(そして、実はユニティ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社は、GINZA SIXに入っているので、ユニティの人々にもぜひ見てもらいたいな、とか思っています)
PostPet XR(4分): PetWORKs Sony Network Communications Inc.
PostPetV3という3D版PostPetを2003年に作ったのですが、当時Softimage(ソフトイマージュ)とかで作っていたものを、Unityとかのゲームエンジンで動かせるよう、PetWORKsの自主プロジェクトとして、2016年にPostPetVRとして移植していました。VR空間でコントローラーでモモを撫でられるのはとてもおもしろかったのですが、展覧会会場でのVRゴーグル+コントローラーでの運用は常駐スタッフも必要で、やはりやや難しかったので、今回HomemadeCAVEにも移植してみました。これでカメラ使ったハンドトラックとかでモモを撫でられたらいいなぁ、とか思っています。
FirstBite_digest (3分):八谷和彦
昨年の緊急事態宣言中「動物たちに延々ご飯をあげる映像を撮りたい!」との思いが募り、伊豆シャボテン動物公園にご協力いただいて、撮影を敢行してPortalgraph用作品「FirstBite 」を撮ったのですが、その3分Digestです。出演はフェネック、ミーアキャット、プレーリードッグ、アカカンガルー、ワラビー、エミュー、アメリカビーバー、レッサーパンダ、ワオキツネザル、リスザル、コツメカワウソ、ヤマアラシ、リクガメ、ミナミコアリクイの皆さん。
Interface (2分) :VoxelKei
Mikulus Reboot (4分) :GOROman
© Tda / Crypton Future Media, INC. piapro.net
VR界のレジェンド、GOROmanさんの活動は、多くの人に「VRすげー」「VRだったら我々のほうが二次元に行ける!」と思わせ、多くの人の人生を(良い意味で)狂わせたりしたのですが、初期作品、Mikulus(ファーストバージョンは確か2013年作)のPortalgraph版を作っていただきました
Tda式ミクちゃんのモデルのすばらしさを含め「そこにキャラクターが生きて存在する」ということに全振りしてあるコンテンツです。「見る精神安定剤」ともいえるかも。
Mikulusの存在感については、VRおじさんこと広田さんの記事に詳しいので、できればこちらもご参照ください。
https://ascii.jp/elem/000/001/259/1259348/
shark and fish (4分) :ROBA
この作品以後は、Portalgraph開発者のROBAさんによるデモコンテンツです。こちらはUnityアセットを使ったデモ。開発者本人が作っていることもあり、Portalgraphのポテンシャルを最大限に活かしたものであり、魚の飛び出し感がすごいです。
VR180旅動画 城ヶ崎+首都高 (4分) :ROBA
ROBAさんはバイクに乗ってよくツーリング旅行に行ってるのですが、その際、Insta360EVOでVR180動画を撮影していまして、それをPortalgraphにしたものです。
ROBAさんは実際ツーリングから帰ったあと、自宅の3Dプロジェクターでその日の旅行を振り返っているそうなのですが、これなかなかの臨場感があり、しかも結構お手軽なので、こういう旅の記録が流行ったりしたらいいな〜とか思っています。
Papiko+fish_underwater (4分) :ROBA
こちらも技術デモ。今回のお魚はトロピカルな雰囲気です。水中をただようパピコちゃんもかわいい。
Alternate dimension 幻想絢爛 / 一刀両断 (4分) :せきぐちあいみ+:ROBA
せきぐちあいみさんは、VR内の3次元空間内にTiltbrushというペイントツールで絵を描いているアーティストなのですが、彼女の描く世界に、同時にみんなで入れたら楽しそう!と思っていました。PortalgraphやHomemadeCAVEは、それを実現できるのではないかな?とかも思っていて、そのうちせきぐちさんのライブペインティングを同時にみんなで体験、とかやってみたいですね。
GINZA SIX こどもワークショップ:(16日追加予定)
GINZA SIXで9日、10日にInsta360EVOを使った、3D動画撮影ワークショップを行いました。そのときにみなさんが撮影した動画を、このHomemadeCAVEでも上映します。(5分。棒を回転した時など、たまに3Dが破綻してるのもありますが、ご容赦ください)
PortalgraphとHomamadeCAVEについて。
Portalgraphは、ROBAさんが個人開発した、簡単に頭の位置を取得して、Unityに接続できる技術(主にソフトウェア技術)なのですが、この技術はマルチスクリーン展開・3D表示にも向いています。そこで、このPortalgraphを活用して、複数の3Dテレビを使って、多人数同時利用可能、運用が簡単、そして安価、あたりを目指してCAVE環境(90年代に盛んで当時数億円した) を個人開発したのが八谷によるHomamedaCAVE になります。HomemadeCAVE(およびPortalgraph)は、それ自体は作品というよりも作品上映のためのプラットフォームなので、今回のような展示になっています。
展覧会概要
HomemadeCAVE #3 Portalgraph showcase
会場:GINZASIX 4階アトリウム吹き抜けレストスペース
会期:2022年7月11日(月)〜7月18日(月) *体験無料
ということで、ぜひ来てください。
今回、GINZA SIXという銀座の一等地にある商業施設で展示しているのですが、行きやすい場所にあって無料で、色んな人が体験できるので良いな、と思いました。VR系の展示を無人で行うのはなかなか難しいものがあるのですが、今回はそこそこ上手くできたとも思っています。
なお、今週末、16土曜,17日曜,18月曜(祝日)は私も現地にいる予定ですので、なにか質問がありましたらお気軽にどうぞ!
自分が滞在しているときは、Portalgraphのポテンシャルを最大限発揮できる、視点トラック型(フシギダネトラッカー)に変更して展示すると思います。
銀座で僕と握手。
補足の説明
銀座はもともと中古カメラ屋さんたくさんあったり、和光はじめ様々なウインドウディスプレイがあったり、ラグジュアリーブランドは店舗サイネージで最先端技術を積極的に投入していたりもするので、実はこのような展示は銀座にあってるのかもね!とか思いました。