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対コンサル仕事術① 大量翻訳術

始めに

ハイスぺなコンサルと対等に渡り合うために、情シス担当者も工夫して仕事に取り組む必要がある。
さもなければ、コンサル同等の長時間残業をもって対抗することになる。

対コンサルのセオリーとしては、コンサルを突合、翻訳、情報整理などのハンズオンに集中させ、重要な意思決定に影響がある部分についてはイニシアティブを取り続けることである。

担当者としてはコンサルの成果物を「正確性」、「一貫性」、「結論に対しての方向性」を意識しながら、スピーディに指摘することでコンサルに一目置かれ(めんどくさい人と思われ)イニシアティブを取ることができる。

レビューの際は上記の観点から具体的な問題個所をピックアップして、同等のミスがないように資料を総点検するように依頼する。再提出時に同じミスがあればそれを指摘することで、コンサルに対して有利な立場に立つことができるので、荒探しのスピードを上げてコンサルにプレッシャーをかけ続けられるようにしたい。

今回は成果物が大量で、しかも外国語の時の翻訳術について共有する。
※まともに見ていたら作業に時間がかかってしまい、コンサルは仕事をこなしたが情シスのせいで遅延という見方をされてしまう

大量翻訳術

コンサルに対していくつかの情報ソースを元に言語を変換して成果物を作成してもらうことがあると思う。

例えば 日本語の仕様書を英訳する 日本の省庁が公開しているガイドラインを元に英語の社内ガイドラインを作成する 日本の社内規定を海外子会社宛に翻訳する などのケースを想定してほしい。

これらは100ページを超える高密度の文書となり、たいていの情シスではスキルセットの問題で翻訳対応は外注することが多い。(専門部隊を要する会社は別だが、システム関連の文書は情シスが作成して管理することが多いと思う。)

納品された際に検収しようにも文書が膨大で確認が難しいのだが、こういった大量翻訳では下記のステップでの確認をオススメする。
①文書を自動翻訳
②翻訳された文書を元の言語に再度自動翻訳
③生成された文書と元の文書のギャップを確認
※翻訳を往復したときに差分がでている部分は翻訳がうまくいっていない可能性がある。元の文書に戻った部分は自動翻訳を信じて大丈夫ということである。

100ページであろうと日本語で書かれていれば気合で検収ができ(ざっと見ても問題が把握しやすく)、検収ができると意外とコンサルの作業は粗があるため、一定の指摘ができるはずである。
ハンズオンはインドなど国外の要員で対応し、コンサルは目次くらいしか見ていないということもあるので、しっかりと睨みを利かせていくことが必要である。

なお、「情シス担当がコンサルに思うこと 本音トーク」で記載したが、コンサル側のマネージャから情シス側のマネージャへの定例ミーティングが設定されている場合は、その前にコンサル側に指摘を入れておくと、指摘事項をマネージャレベルで強調することができる。(こちらのマネージャから対応状況を確認してもらうなど、問題が続くようならクレームを入れてもらえる)

こちらのマネジメントにコンサルの品質不良をコツコツインプットすることで、問題が発生した際にコンサル側の責任を問いやすくなるため、地道なジャブとして抜かりなく対応したい。

終わりに

本投稿の翻訳術をコンサルにも共有して、コンサル側で確認のうえ納品するように依頼するというのも一つのアイディアとなる。

ただしコンサルに対して作業方法まで指示をしてしまうと、成果物の品質についても一部責任を負う可能性もでてくることは留意したい。個人的にはコンサルが出してきた成果物を瞬発的にレビューして、突き返す動作を極めるべきだと考えている。

呪術廻戦の落花の情のようなカウンター性能を目指して、日々コンサルと対峙いただきたい。

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