
ウィーン国立歌劇場でベートーヴェン唯一のオペラ「フィデリオ」を観た話。
カーテンコールは写真を撮りそびれたため、立ち見席にも一人一人に付いているモニターを。
今回は日本語字幕もあったため、内容もしっかりと掴みながら楽しむことができた。
1階中央の立ち見席Parterreで観たのだが、今回はH列と少し奥まったところだった。そして気付いたのは、やはりParterreの席は頭上が抜けていないE列以降の奥になると随分音響が変わってしまうという実感がある。
上の階のGalerieやBalkonは舞台が見辛くなるが音響に影響が出ることは少ないように感じる。
今回の場所は少し全体的にこじんまりと聞こえてしまうので、Partelleの立ち見席を購入する場合は早めに取ることをお勧めしたい。
さて今回はベートーヴェン唯一のオペラ作品「フィデリオ」を観劇した。
政治犯として囚われた夫を助けるために妻レオノーレはフィデリオという男性に扮して刑務所へ紛れ込み、助けに行くという話。
ベートーヴェンが何度も書き直したため序曲とされるものがいくつか生まれていて、有名な「レオノーレ序曲第三番」もそのうちの一つだ。
ウィーン国立歌劇場では、マーラーがフィデリオを上演した際に行った形を採用して今日でも第二幕第二場への間奏曲として「レオノーレ序曲第三番」を挿入しているようだ。
そして今回それを実際に聴いてみて、確かにそこであまりに盛り上がりその後の合唱も加わったクライマックスが尻すぼみに感じられてしまうという気もしたが、ようやく会えた二人と解放された人々の喜びや感情の昂りをを最大限に表現した凄い曲だと改めて感じた。
悪役ドン・ピツァロ役のTOMASZ KONIECZNYの声は奥まった立ち見席でも物凄いパワーが伝わってきて素晴らしかった。
日本語字幕で最後まで観劇したのだが、最後レオノーレの偉業を皆で讃えるシーンで画面に映し出された
献身的な妻を讃えよう
讃えても讃えすぎるということはないだろう
の文字を隣の夫に見せようかと思ったが、舞台に集中していたのでやめた。
夫は言葉がわからなくても音楽を聴くことに集中しようとしているようなのだが、私は出来れば内容もわかった上で楽しみたいので今回の日本語字幕は有り難かった。
字幕は公演によって様々なのだが、日本語字幕があるのは今のところ体感2、3割といったところだろうか。
英語もめっきり、ドイツ語は勉強中のため意味を取りながら観るのはまだなかなか難しい。
それでも少しでも言語で聴いて伝わるというのは幸せなことだ。引き続きドイツ語の勉強も頑張ろう!
ベートーヴェンの気高い音楽はやはり最高だった。