「使いやすいキッチンが欲しいだけなんです」を分解
こんにちは、ハチノです。
先日初めてお会いした設備取り替え予定の施主様との最初の会話で、
こんなご要望をいただきました。
「私は特にこだわりはないんです。使いやすいければいいだけなんです。」
この使いやすいと言う言葉の中にどれほどの意味が含まれていることか。
今日は「使いやすい」を、キッチン選びの視点から分解していきたいと思います。
私がまず思い浮かぶことは、使う人が料理が好きなのか?はたまたできればやりたくないタイプなのか?ということです。
さらに細かく見ていくと
「料理(毎日のご飯作り)が好き(でできるだけ手作りしたい)」
「(毎日のご飯作りは面倒な時もあるけど、家族や友達とイベント的に行う)料理が好き」
「(毎日のご飯作りに加えてパンやお菓子も手作りするほど)料理が好き」
「料理が好き(だけど作ったり片付けたりする時間は減らしたい)」
「料理が好き(と言っておかないと家族や親戚の手前なんとなく体裁が悪い)」
などなど「料理が好き」という言葉の中にもいろいろな意味合いが含まれています。
この色々な好きにどんな要素を提案すれば「使いやすいキッチン」になるのか、住宅会社や工務店やコーディネーターは考えを巡らせるのです。
同じようにできればやりたくない派の中でも理由や背景や本当の気持ちが細かく分かれていくことと思います。
料理が好きな人には設備機器やサイズ感を重点的にチェックしていただいたほうが「使いやすい」キッチンになるかもしれないし、
できればやりたくないという人であればお手入れ性や調理家電を置くスペースが大事になるかもしれません。
「使いやすさ」は人それぞれ違って、それは自分で考えて言葉にできないと手に入らないものだということです。
これって家づくりの場面でなくても当てはまることだと思うのですが、「料理」という日常の行為が自分にとって当たり前すぎて、今何に満足していて何が不満なのか、どこがどうなれば使いやすいのかを一つ一つ拾って考えて言語化することが無いという人が多いのだと思います。
そういった普段考えないことに質問を投げかけて気付きを得てもらうことも工務店やハウスメーカー、コーディネーターの役割なのですが、投げかけられた問いに施主様がどう向き合ってくれるかで結果は変わっていくのだと思います。
また「新築で××ヶ月後には着工しないと希望の時期から新生活が始められない」とか「⚪︎⚪︎が壊れたからすぐにリフォームしないといけない」とか、最優先事項がスピードという場合は時間が割けない場合もあるので、日々の暮らしに目を向けて「ちょっと使いにくい」「ここが気に入っている」というポイントを心に留めておけるといいのではないかなと思います。
最後までお読みくださりありがとうございます。
よろしければ過去記事もご覧ください↓
https://note.com/hachino_home/n/n9cf47b413e41
https://note.com/hachino_home/n/n7c46258f62a6