北海道コンサドーレ札幌2021シーズン振り返り(前編)
本日の横浜FCとの対戦で北海道コンサドーレ札幌の2021年シーズンの戦いが幕を閉じます。
ということで
今季も様々な事があった北海道コンサドーレ札幌の1年を振り返っていきたいと思います。
コンサドーレの今年一番最初の話題といえば元日に飛び込んできた
小野伸二選手 札幌復帰
サポーターにとってはお年玉とも言える話題で新年早々とても盛り上がっていたのは覚えています。
しかし新チーム体制発表となるキックオフオンラインイベント当日に衝撃のニュースが飛び込んでくる。
ミハイロ・ペトロヴィッチ監督 骨折
オフシーズンにオーストリアに帰国していたミシャ監督が1月2日に現地で転倒して骨折したという情報が公式リリースで発表されました。
杉浦大輔コーチ兼通訳が甲状腺乳頭がんの手術を行ったことも同時にリリースされ
サポーターとしては二人の体の心配をすると同時にキャンプ間近のチームへの影響はどうなるのかという二つの不安が生まれた日だったとも言えると思います。
しかしミシャ監督が不在の中でも2017年まで監督を務めていた四方田修平コーチの存在でそれを和らげることが出来ていたのではないでしょうか。
ただコロナウイルスの渡航制限の影響で来日したとしても2週間の隔離期間が必要という所で開幕に間に合うかという問題
結果としては開幕には間に合いましたが、やはり来日前や隔離期間のオンラインでの指導が大半を占めたキャンプ期間ではやりたいことは全て出来ていなかったみたいです。
2月27日J1リーグ開幕戦
2月27日は待ちに待った今シーズンの開幕戦
相手は横浜FCとなりました
札幌ドームで2月にJリーグの試合が開催されるのは2001年の開業以来初ということに
コンサドーレにとっても本拠地でJリーグの開幕を迎えられるのは2012年以来ということになり例年とは違う形での開幕です。
試合の方は前半2分の駒井善成選手のゴールを皮切りに前半4分には金子拓郎選手のゴールで2-0とリード
そして横浜FCに1点を返されるものの前半終了間際にアンデルソン・ロペス選手と金子拓郎選手が連続でゴールを決めて前半で4-1というサポーターの想像を上回るスタートを切った。
ルーキーでスタメンに抜擢された小柏剛選手も決定機を逃しながらも圧倒的なスピードを見せ複数得点に絡む大活躍
そして後半もチャナティップ選手のダメ押しゴールが決まり最終的には5-1で勝利
試合終了間際にはFC琉球から復帰した小野伸二選手も途中出場を果たし札幌サポーターとしては最高の開幕戦となりました。
余談ですが、得失点差で札幌は開幕節を終えた段階では1位だったために順位表のスクショを撮るサポーターもたくさん現れました。
スタートダッシュ失敗・・・。
開幕戦の大勝で今年のコンサドーレはいける!と思ったサポーターは多かったでしょうが
そんなに上手くいかないのも現実
2節の名古屋戦、3節の広島戦と持ち前の攻撃力は随所に現れるもののチャンスを活かせずに敗戦
4節の浦和戦もリカルド・ロドリゲス監督が就任したばかりでまだ試行錯誤が続く浦和を攻撃で圧倒するものの無得点のスコアレスドロー
そしてアウェイ3連戦で1勝も出来ないまま開幕戦以来のホームゲームを迎えましたが
こちらはサポーターが望まない方で衝撃的な展開に。。。
札幌3-0神戸→札幌3-4神戸
札幌はPKを含むアンデルソン・ロペス選手のハットトリックで後半1分までに3-0のリードを奪います。
誰もが開幕戦以来の勝利を確信する展開となりましたが、その後山口蛍選手、古橋亨梧選手に決められ1点差になってしまい
さらにそこからバタバタになったコンサドーレは再び古橋亨梧選手、山口蛍選手にゴールを許しあっという間に逆転を許す。
浦和戦に続き菅野孝憲選手に代わって中野小次郎選手がゴールマウスを守りましたが、田中駿汰選手との連携の所でも失点に繋がってしまいました。
山口蛍選手には2020シーズンも痛いゴールを決められているので2年連続でやられたことに開幕戦から4戦白星無しと悪夢の逆転負けにサポーターの不安も募るゲームとなりました。
クラブ創設25周年記念試合
神戸戦の後はルヴァンカップの鳥栖戦に大勝そして7節のアウェイ福岡戦でも勝利
8節のFC東京戦は敗れたものの9節のホーム鹿島戦は0-2から追いついてのドローとチームとしての流れは良くなってきた中で10節の横浜FM戦を迎えました。
このゲームは北海道コンサドーレ札幌の創設25周年記念試合ということで試合前にはスタジアムで加藤浩次さん、鈴井貴之さん、そして野々村芳和社長という3人の豪華なトークショーも行われました。
試合も攻撃力抜群の横浜FMを相手に一歩も譲らない展開でセットプレーからアンデルソン・ロペス選手が先制ゴールを奪ったものの
終盤に3失点しての逆転負け
しかしこのゲームで2020シーズンの終盤骨折した荒野拓馬選手が復帰したのはその後も連戦が続くチームにとっては朗報だったと言えます。
厚別での今季初ゲーム
4月24日に行われた11節は今季厚別での初のゲームとなったベガルタ仙台戦
札幌にとっては25周年記念試合の横浜FM戦のあとルヴァンカップの鹿島戦でも0-3という厳しい結果になったためサポーターからは辛辣な声もSNS上では飛び交う中で迎えた試合となりました。
札幌としては仙台に先制を許し内容的にも良くない前半となりましたが
後半投入された小柏剛選手がチャナティップ選手のスルーパスから抜け出しJ1初ゴールとなるプロ初ゴールを決めて同点に
同点にしたあとも攻撃的な選手を次々と投入しミシャ監督は絶対に勝ちに行くという采配を見せました。
そして試合終了間際に福森晃斗選手のコーナーキックをジェイ選手が頭で合わせて逆転ゴールそのまま勝利し大きな勝ち点3得ました。
結果としては途中出場の2人の得点で勝利し今季を振り返った中でもこのゲームでの勝利が残留争いに巻き込まれなくて済んだ大きな要因とも個人的には思います。
仙台戦以降は完全に勢いには乗れてないもののルヴァンカップを含めて勝ち点は伸ばせる状態のチーム状況になっていきました。
金子拓ロッベン by播戸竜二
そして5月22日15節の札幌ドームでの清水エスパルス戦 札幌はジェイ選手の1トップに小柏剛選手、アンデルソン・ロペス選手の2シャドーという攻撃的な布陣で駒井善成選手を左ウイングバックで起用しました。
この試合では持ち前の攻撃力を発揮し後半開始早々福森晃斗選手のロングフィードをジェイ選手が落としてアンデルソン・ロペスが左足を振り抜いて先制ゴール
その数分後にはコーナーキックのこぼれ球を拾った金子拓郎選手が金子ゾーンとも呼ばれる右サイドからのカットインで開幕戦以来となるファインゴール
この試合をNHKの北海道ローカル生中継で解説を務めていた解説者でコンサドーレOBでもある播戸竜二さんは元オランダ代表のロッベンのプレーに似ていると例え金子拓ロッベンと名付けました。
しかしこの試合ではこの時点でシーズン12得点を挙げ得点ランキングトップだったアンデルソン・ロペス選手が試合途中に足首を傷めて交代という良くない話題も
アンデルソン・ロペス選手の中国への移籍報道
清水戦でアンデルソン・ロペス選手のケガはあったもののコンサドーレは20節の鹿島戦で0-4での大敗するまで公式戦8戦無敗と完全に勢いに乗ります。
17節の柏戦では岡村大八選手が移籍後初ゴール、青木亮太選手もアシストと新加入選手の力で掴んだ勝ち点3だったと思います。
ルヴァンカップの横浜FM戦でのホームアンドアウェーでの2試合でも青木亮太選手はゴールとこの時期は完全にチームに馴染み得点に絡みチームを引っ張り続けました。
横浜FM戦では柳貴博選手もカップ戦ながら移籍後初ゴールを決めて岡村大八、青木亮太、柳貴博と期待の新戦力の力で勝ち点を重ねていきました。
天皇杯のソニー仙台戦では小野伸二選手の天皇杯歴代最年長ゴールとなるフリーキックに加えて
高卒ルーキー中島大嘉選手のハットトリックもありコンサドーレとしてはレギュラー組ではない選手が存在感を示していた時期でした。
しかしチーム状況が良くなってきた中でサポーターにとっては不安なニュースが
アンデルソン・ロペス選手は清水戦で負傷して以降試合に出場していませんでしたが
6月18日にコンサドーレの公式HPから他クラブからのオファーを受け移籍を前提とし協議に入っているというリリースが出ました。
そして7月4日に中国の武漢足球倶楽部への完全移籍が発表されることに。
コンサドーレとしてはシーズン途中段階で12得点を挙げていたエースストライカーの退団は大きな痛手となった。
興梠慎三選手へのオファー報道 そしてミラン・トゥチッチ選手獲得
コンサドーレはアンデルソン・ロペスの離脱に伴い浦和レッズ所属の興梠慎三選手へ正式オファー
野々村芳和社長、三上大勝GMからも興梠選手獲得に向けた経緯が語られ両クラブで協議が続けられたものの今回の移籍は成立せず
コンサドーレはジェイ選手の怪我もあり
小柏剛選手や荒野拓馬選手を1トップで起用しアンデルソン・ロペス選手離脱後の試合を乗り切りました。
そして五輪期間中の7月30日にはコロナウイルス感染の関連で延期になっていた4節のG大阪戦が行われましたが、良いところが出ないまま敗戦
そして8月9日には札幌ドームでの浦和戦
この日から夏の移籍で加入した選手を使えるというゲームで浦和は柏から獲得した江坂任選手をスタメン起用
さらにはコンサドーレへの移籍ではなく浦和残留となった興梠慎三選手もスタメンで登場してきました。
試合はこの日J1通算100試合出場となった深井一希選手が福森晃斗選手のコーナーキックに頭で合わせてメモリアルゴール
そして小柏剛選手は浦和の槙野智章選手と競り合いながら抜け出し札幌ドームでの初ゴール
アンデルソン・ロペス選手がいない攻撃陣をこの試合小柏剛選手が引っ張りました。
1点は返されましたが、強豪浦和相手に貴重な勝ち点3を得るゲームとなりました。
移籍関連では7月23日にはオーストラリアのブリスベン・ロアーで大活躍した檀崎竜孔選手の復帰リリースが出ますが、その後檀崎選手は千葉へ再び期限付き移籍となりました。
同じく移籍ウインドーの終盤にはキム・ミンテ選手の名古屋へ期限付き移籍が発表されました。
放出はあっても補強はないのかと思っていた中、移籍ウインドー最終日の夕方にスロベニア人のミラン・トゥチッチ選手の加入が発表されました。
甘いマスクのミラン・トゥチッチ選手がアンデルソン・ロペス選手の抜けた後半戦の切り札になるかとサポーターの期待が高まりました。
後編へ続きます。