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北海道コンサドーレ札幌の2024年シーズンが終わって(後編)
・経営の話(三上GMについて)
経営に関しては正直一人のサポーターでは中身がどうなっているかはわからないのでそこに関してはわからないって前提で書きますが
野々村社長が去り三上GMが社長業とGM業を兼任という形でコンサドーレのトップになりましたが多くのサポーターからも以前から兼任は難しいのではないかという声もあり
今季は成績的にもその声はさらに大きくなり
冒頭に書いた通り三上GMは社長は辞任という形になりGMに専任されることになるようです。
三上GMのメディアでのお話を聞かせてもらったり記事で見る中で多くの人が引っ掛かってるよりは個人的にはまだ納得出来る所も多かったなとは思いますが
それでも自分もXの中で疑問を投じたことは何度かありました。
自分の中で本当に三上GMを許せないと思えるケースとしては北海道コンサドーレ札幌というクラブが消滅するようなことが起こったらそれはもう許せないと思います。
サポーター自身も色々な想いがあるとは思いますが
最優先するのはまずは赤字にならないためのクラブ運営だと思います。
今のJリーグにはクラブライセンス制度というものがあり
3期連続赤字の場合は次のシーズンのライセンスが交付されない罰則があります。
J1とJ2・J3では少し異なりますが
3期連続の赤字で純資産よりも損失額が上回ってしまった場合か前期の純資産がマイナスになってしまった場合はJ1クラブはクラブライセンスが交付されないことになります。
コンサドーレは純資産が少ないクラブになりますので
もし3期連続の赤字だとライセンスを維持できないことに直結します。
これがどういうことかと言うと
もしJ1のカテゴリーにいたらこれが原因でJ2に落ちることになってしまったり
J2のカテゴリーの場合はせっかくJ1自動昇格圏内でシーズンを終えても昇格出来ないというようなことになってしまいます。
さらには下のカテゴリーに降格する可能性もあるのでとにかく黒字にするしかないのです。
ここ数シーズンはコロナ禍によるJリーグからの特別措置で赤字でもライセンスは交付されていましたが
2024年シーズンからまたカウントが始まり
報道ではコンサドーレの2024年シーズンは赤字になるということなので
もし2025年シーズンも続いて赤字になってしまうとリーチになってしまいさらなる規模の縮小が余儀なくされます。
2026年シーズンはJリーグのシーズン以降のタイミングでもあり
2月〜6月で0.5シーズン
8月〜翌年5月で1シーズン
と1.5シーズン分戦うことになるので
経営と編成の見通しが立ちにくいシーズンになりますし
先日の主力選手の契約満了リリースから考えてもコンサドーレは2025年シーズンで赤字回避を考えて動いているとは思います。
元々は2024年シーズンで黒字にする算段はあったようですが
クラブとしてはJ1残留するために夏の補強を行い結果としては上にも書いた通りで2024年も赤字ということになりそうです。
ということで2025年シーズンは昇格を狙える戦力を維持しつつ赤字を回避しないといけないということでとても難しいシーズンになることが予測されます。
クラブ内の高額年俸選手の放出だったり
移籍する選手も出てくると思うのでそういった選手の移籍金収入も大きな資金になるでしょうし
新たに選手を獲得するにしてもこれまでとは違って移籍金のかからない選手や期限付き移籍の選手を獲得する形がメインになってくるのかもしれません。
ペトロヴィッチ監督も高額年俸だったと思うので次の監督の年俸がそこを上回ることはないでしょうからスタッフ陣の所もコストカット出来るということにはなりそうです。
コロナ禍の特別措置で赤字になっていてもライセンスは交付されるという形でここ数年間はやってきましたが
2024年度決済も赤字ということになれば許されていた期間はあるとはいえ現実的な問題として7期連続の赤字になってしまいます。
一時期はタイトルを狙うって話だったり
現実的な方向性のJ1残留という目標を果たすために毎年ギリギリの所を攻めにいった結果だとは思いますが
ここシーズンを振り返っていってこれが本当に良かったか悪かったかで言うとどちらかは実際わからないです。
三上GMの中ではクラブの人件費としてここ数年は大体18億円前後くらいのチームを作るイメージではあったみたいですが
サポーター目線ではもちろん良い選手は欲しいですし
考えられるベストな戦力が整って欲しいって想いは当然ありますよね。
ただ改めてこの赤字の期間ってのを冷静に振り返るとルール上許される範囲内と言っても
結果としてこれは身の丈にあった経営が出来ていないのかなと改めて思いました。
補強もしっかり行ってると思いますが
主力の選手達を多額の移籍金で放出してるにも関わらずこういう結果になっているってことは編成以外での資金の負担が大きいのか
もしくはお金の使い方が下手なのかはわかりませんが
抜けた選手の報道での移籍金を考えるとこの辺の問題はよくわからないです。
極端な話をしてしまうとミシャ監督は恐らく他のクラブの監督と比較しても年俸は高額だったと思いますので
身の丈にあった経営ってことを考えると
コロナ禍の特例措置がなくなる2024年シーズンを確実に黒字にするってことを考えると前年でミシャ監督を手放すって手段もあったとは思います。
個人的に2024年に入ってシーズン中の監督交代についてはポジティブに考えてませんでしたが
2023年オフに関しては交代という判断もあるのかなと思っていました。
しかしクラブとしてはそれを選択しなかったのはやはりミシャ監督体制の方が残留だったり上に行く可能性が高いと考えたのかなと
でも2023年シーズンの後半戦がリーグ最下位だったってことを考えると厳しい言い方をするならばクラブ経営が厳しい以上そういう選択もありだったのかなとは思ってしまいます。
移動の面だったり他クラブよりもお金がかかってしまう背景は仕方ない面もありますが
降格した瞬間に大幅な規模収縮って形になるなら
その前段階の部分で移籍金がかかる選手獲得や
高年俸の選手を複数人雇うってこと自体に元々問題があったと言われてもおかしくないとは思います。
経営が難しくなってるのは当たり前だけど
これは三上GMだけの責任では全くありません
売り上げは伸びてましたし
多くの新規のスポンサーも獲得しています。
コロナ禍がなければ本来もっと順調に伸びていた可能性はありますし
コロナ禍でもチームの戦力が落ちないための経営を選択したのは野々村前社長ですから
三上GMが社長を兼任したから経営自体が崩れたっていうのはまた別の話だと思います。
私が言いたいのは2024年シーズンは黒字にしたいシーズンであったのに
最終的にはまだ猶予があるということで大丈夫だろうと決断したことが後々悪い方向に繋がらなければいいなという懸念です。
コンサドーレの場合降格のタイミングだったり中々J1に上がれなかった期間で経営的にも相当苦しくなったという経験が過去に何度かありますから
今は上で上げたクラブライセンス制度の問題もありますし
とにかくクラブの経営が順調にいって
そういう所まで話がいかないことを願うしかありません。
最後になりますが
2024年シーズン降格してしまった要因としてはやはり前半戦の戦い方の結果でしかないと思います。
後半戦の勝ち点に関しては中位くらいになる勝ち点は稼げています。
後半戦アンラッキーだったのは他力本願がどうしても必要となっていた中で
どうしても札幌にとって良くない結果になることがとても多かったので
結果トータル勝ち点37まで伸ばしましたが
例年の他の下位クラブならあれだけ勝ち点を伸ばすことって稀だったと思うので
そこは本当に自分達が前半戦で勝ち点が取れなすぎたのが要因ですけど
運もなかったという印象です。
前半戦の怪我人があまりにも多すぎたって問題や
新加入選手がフィットしきれてないとか試合に出てる選手ですらコンディションが悪いとか明らかにその辺りが降格の直接的な要因になってると思うので
そこでもっと別のアプローチが出来ていたら違ったのかなとは思いますけど
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夏の移籍ウインドーが開かれるのは7月8日だったので1番苦しかった時期に補強するってのは無所属の選手以外は無理だったということになります。
逆にそのウインドーが開く前の期間にフリーだった大崎玲央選手を獲得して結果チームの中心となるくらいの活躍をしてくれたって考えると
これに関してはフロントの超ファインプレーでしかないと思いますし
現状やれる中で夏の移籍期間より前に試合に出ることの出来る選手を実際に獲得したのは素晴らしい補強だったと思います。
ただ個人的に疑問だったのはコンディションを踏まえて最初練習生で見てたってのはあると思いますが
登録が遅れて本来出られる試合を2試合パスしてしまったことが悔やまれます。
アマドゥ・バカヨコ選手に関しても大使館との関連で登録が遅れたったこともあり
どうしても間に合わない何かがあったのかもしれませんが
大型連敗してる中で大崎選手が加わって雰囲気が変わるという部分もあったと思うので
そこは正直勿体なかったなと思います。
夏の補強に関してもあれだけの難しい状況だったのに移籍ウインドーが開いた時にすぐ合流出来ない選手の加入を選択したのも疑問でした。
京都でいうとラファエル・エリアス選手は移籍ウインドーが開く頃には来日して7月15日にはもう試合に出てましたので
余裕が全くないのに1日でも早くとまでは感じないような夏の補強に感じてしまいました。
加入した効果は間違いなくあってそれも伴っての後半戦の成績であることは間違いないんですけど
三上GMの話だと夏のウインドーで本来補強する予定だったのは先に加入した大崎選手とバカヨコ選手、カン選手の3人だったいうことなので
パートナー企業のサポートがなければ後半戦本当にどうなっていたんだろうと思います。
カン選手に関しても来季残ってくれるなら期待ですが
ルーカス選手が抜けてシーズン前にも補強の有力候補だったのが怪我で流れて
夏に再びオファーしての加入だったようですけど
2回もオファー出すような選手ということは相当欲しかった選手と考えていいはずなのに
ミシャ監督はリーグ戦で一度も使わなかった訳ですから
三上GMとミシャ監督の間での補強の話し合いがしっかり出来ていたのかな?と思ってしまいます。
ただこれに関してはミシャ監督は基本的には補強は一部の選手を除いてはリクエストとかもほとんどしなかったようなので
そもそもがあまり綿密なコミュニケーションは取れてなかったのかなと思います。
なので次の監督とはしっかり獲得候補の選手についてのコミュニケーションだけはしっかりとって獲得して欲しいです。
大してスカウティング出来てない選手が使われないのはわかりますけど
さすがに2度もオファーを出してしっかり準備期間を要して獲得した選手が使われないのはあってはならないことだと思います。
というわけでまだ書きたいことはいくつかありますが最後にと書いてこれだけ長くなってしまったのでここまでにしておきます。
私が求めるのはもちろん1年でのJ1復帰ですがまずは経営の方で安心させて欲しいということです。
もうすぐ新監督も発表されると思いますが
新監督と強化部の間でしっかりコミュニケーションをとってフロント主導だけではなくて
チームにフィットする選手を見極めた編成をどうかお願いしたいです。
三上GMも本当に大変な1年間だったのはわかります。
悔しい気持ちもわかります。
三上GMの長年の経験は間違いなくコンサドーレにとっての財産なので
来シーズンのホーム最終戦は笑顔で最後終われるように引き続き応援していきます。
長々とすみません。
また何かあれば書かせていただきます。
Xの方でも変わらずに宜しくお願いします!