REBELS.67での入場曲
先日のREBELS.67で入場曲に使わせてもらったのは、『劇場版「空の境界」音楽集』から『paradigm』という曲でした。
先日の試合でなぜその曲を使ったのか?ということを今回書いてみたいと思います。
格闘家にとって入場曲というものはテーマソング的なものになるので、普通であればコロコロ変えずに1つの曲を使い続けることが大半です。
しかし僕は毎回、とまでは行かずともそれに近いぐらい入場曲を試合ごとに変えてきました。
僕が作曲家梶浦由記さんを敬愛している。このことはハチマキの存在を知ることとイコール、みたいなとこあるのですが一応書いておきます。
梶浦さんと言えば今超特大ヒット中の映画鬼滅の刃の主題歌LiSAさんの“炎”も梶浦さんが書かれた曲だったりします。ドヤ。俺は何もすごくないけど。
梶浦さんの音楽が好きで、好きだからこそ使いたい曲があり過ぎてなかなか決められないんですよね。
新曲だったり、ライブで聴いてカッコいいと思った曲だったり、曲が使われた作品・歌詞への思い入れ、etc.…
などから曲を決めてきました。
では今回なぜ“paradigm”だったのか。
まず試合が決まった時点、いや試合が決まる前からあれにしようかこれにしようかというのは考えていました。その中の1曲がこのparadigmでした。
このparadigm、劇場版 空の境界 第五章の戦闘シーンで流れるBGMです。
今回契約書と共に送られてきた諸注意に、「進行をスムーズにするために入場曲が流れて15秒以内に花道に出てきてください」というような内容の文が書かれていました。
それだと通常の歌ものだとサビまで流せないなってことで、迷っていた中から“最初からクライマックス”という言葉がふさわしいこのBGMをチョイスしました。これが理由の一つ目。
次、二つ目。
この曲、当日聴いた方は覚えているかもしれませんがちょっと耳慣れない言葉の歌だったと思うんですよね。
覚えてない方はすぐにもう一度聴いてみてほしい(賢明な読者諸君であればCD持ってなかったとしても、すでに↑のリンクからポチっていることと思います)
この曲で使われているのが意味を持たない造語、通称“梶浦語”と呼ばれるものです。
そしてハチマキ、この梶浦語の曲を入場曲に使ったときは過去2戦2勝と負けなしでした。undefeated。
なので願掛けの意味もありました。本当に勝ちたかったので。勝ちたくて勝ちたくて震えてました。だからできる願掛け全部やろうという感じでした。
まあ結果はあれでしたが。。これが理由の二つ目。
三つ目。
この空の境界、作品としてはもう12年ほど前の公開になりますが梶浦由記ファン(俗称:カジウラー)の中でもとても高い人気があると認識しています。アニメ自体も、音楽も。
言うてそこまでアニオタというわけでもない僕は空の境界自体は作品公開からしばらく経ってから観ました。アニメを観るより先にサントラCD買っていたと記憶しています。
paradigmは梶浦さんのライブ『Yuki Kajiura LIVE』でも何度か聴く機会に恵まれましたが、ただただカッコ良くて衝撃でしたね。
そしてこの曲に限らず、CD全体通して本当に神なんです。
カッコ良いバトル曲あり、心が浄化されるような曲あり、不穏極まりない曲あり…。(全ての曲を聴きたいのであればこのCDではなく、アニメのDVD限定盤を買わなくては手に入らないのですが、それを買ってない意識低い系であることはここで謝罪申し上げます)
特にCD2枚目後半、ただただ美しい音楽…。聴いてるだけで気づくと僕はボロボロ泣いていました。“感動”という言葉の意味を知りました。今でも良く聴きます。そして泣きます。
たくさんの人達の前で自分の選んだ曲を流せる機会なんて引退したらそうありません。
だから、引退する前にカジウラーとしての布教活動として、この空の境界という作品の素晴らしい音楽を知ってほしかった。全人類聴くべし、心からそう思っていました。なので今回空の境界の音楽を入場曲に使いました。これが理由の三つ目。
最後。
そもそもが、人と極力関わりたくなくてプロのキックボクサーを目指した自分
そんな自分が、気づくと周りの人に勝つところを見せたい、それを理由に戦っていた
そういう良い話に無理やり持っていきたかった…。
そんな僕には空の境界 第五章の登場人物臙条巴や、主題歌であるKalafinaの『sprinter』の歌詞が刺さったんですよね。だから空の境界と言えば五章を抜きには語れない。そういう思いもありました。
また五章の副題になるんでしょうか?“矛盾螺旋”っていうのも良いですよね。
好きでやっていたはずなのに辛くて辞めたくなっている
いつでも辞められるはずなのにそれでも続けている
そんな僕の矛盾螺旋ももうすぐ終わる。
最後の試合の入場曲、それをどうするかはまたこれからのお話。
and life goes on…
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