私の忘れられない旅 -島根県出雲市-
昨年5月、私たち夫婦は約1週間の休暇を取り国内旅行をした。
行先は私の出身である東北の田舎町と島根県出雲市だ。
その頃私たち夫婦は共働きで、たまたま旦那が一週間ほど休みが取れる事になり、私もそれにあわせてお休みを取ることにした。
一週間休みが揃うのは私たちにとって初めての事で、家にいるのはもったいない、旅行へ行こう!という事になった。
行先を考える中で、まずは私の実家へ帰省する事を決めた。
実家は2泊3日すればちょうど良いから、その次はどこへ行こうか悩んだ。
そして出雲大社がある島根県へ行こうと決めた。
今回は私たち夫婦が最高に楽しかったと思えるご縁を結ぶ旅、出雲旅行につて長くながーく語っていく!!
行先を出雲大社に決めた理由
昨年の春から私たち夫婦は妊活をはじめたのだが、妊活中は中々うまくいかず、気持ちの落差が激しかった。
そこで、縁を司る出雲大社へ私たちの子供との縁を繋いでもらえるようお参りに行こうと思ったのだ。
私たち夫婦はとても仲が良い。
夫婦でありながら親友と呼べる存在である。
この先もずっと2人で良いと思っていた。
しかし30代半ばに差し掛かり、高齢出産と呼ばれる年齢になる。
本当に子を望まない人生で良いのか?と自分に問いかけた。
答えはNoだった。私は大好きな人との子供を産んで命を懸けてその子を育てる!と本気で思った。
そこからは私たち夫婦の妊活はスタートした。
少しでも早く妊娠出来るよう、すぐにクリニックへ通いだした。
妊娠に効果があると言われるような事も片っ端から試したが、そんな簡単に子供を授かれるわけがなかった。
それならば気晴らしに旅行して神様にお願いしに行こうと思い立ったのだ。
ちなみに旦那と出会ったばかりの頃、私は旦那に運命を感じて、旦那とのご縁を結んでもらうため六本木にある出雲大社分祀にお参りに行った事がある。
そして無事旦那との結婚を果たしている(笑)から、私の中で出雲大社は疑いようのない最強のご縁神社だと確信していた。
いざ島根県へ!!
実家の帰省をすませ、羽田経由で出雲空港への出発を待つ。
出発前に天候が少し悪く、飛行機の出発時刻は何度も遅延していた。
こういう時、私は少々不安に陥る。
ちょっとスピリチュアル的な話だが、どこかへ行こうとした時そこに何らかの障害が度々発生して中々目的地へ辿りつけない時。
それはその地に行かない方がいいことを示している場合があるらしい。
その土地に呼ばれていないというか、警告のようなものだろうか・・・
そんな事が頭の中をよぎってしまう。
でもそんな心配をよそに遅延はしたものの、飛行機は無事に出発の時を迎える。天候が悪かったとは言え、JALのパイロットさんの素晴らしい運転操作のお陰で穏やかな気持ちで機内で過ごす事が出来た。
そのあたりから私のテンションは徐々に高まっていった。
出雲空港に到着し、出雲市内までの空港バスに乗り込む。
天気は大雨だったが、瓦屋根の民家が続く風景はどこか情緒的でとても素敵だった。
まずは出雲市内へ!!
空港バスで出雲市駅に到着。着いてまずは腹ごしらえ。
飲食店の口コミサイトでとても評判のよかった「とんき」と言うトンカツ屋さんへ向かった。
旦那は特選ヒレ定食、私はかをり焼き定食を頼んだ。
これがめちゃくちゃうまい!
特選ヒレは分厚いヒレに薄い衣がついているが、お肉は柔らかく衣のサクッと感もプロの技だった。
かをり焼き定食は分厚いジューシーな豚肉に甘めのしょうゆベースのたれがたっぷりかかった、ご飯がすすむ一品だった。
タレだけでご飯や付け合わせのキャベツがすすむ。
お店の方がキャベツのおかわりをくれて、はち切れるほど楽しむことが出来た。
ご飯のあとはタクシーを使い、出雲大社の近くにある一棟貸し宿泊施設「出雲日和」へと向かう。
出雲大社から徒歩2~3分くらいのところにあり、中庭付きのとても広くてキレイな一軒家である。
旅行中はなるべく現地の食事処でご飯を食べたい私たちは基本素泊まりを選ぶ。既にとんきで美味しい食事を味わっていたから、近くにあるファミマで簡単な飲み物やお菓子を買って、その日はゆっくりとくつろぐ事が出来た。
お目当ての出雲大社へ!!
翌日、私たちは朝一番で出雲大社へ行くため早朝に起きた。
外に出るとあたり一面がうっすらと霧がかり、出雲大社の奥にある森は割と深い霧に包まれていた。もののけ姫のシシ神の森を思い出すような神秘的な雰囲気だった。
訪れた日は5月14日、大祭礼という3日間祭典が行われる日だった。
その日だけは「2礼8拍手1礼」が参拝作法となり、私たちはまだ誰もいない出雲大社の中の1つ1つのお社へ丁寧に参拝をしていった。
一通り回ってとても清々しい気持ちになった。
神様にお願いを聞いてもらえたのだから、あとは私自身がやれる事をこの先も頑張るしかない、そう改めて思えた。
子宝に効くとされる神馬像の鼻を撫でて写真を撮ったり、安産祈願などのお守りを購入し、最後大きく空気を吸い込んで私たちは出雲大社をあとにする。
粋なタクシー運転手さんとの出会い!子宝神社巡り!!
出雲大社をあとにして私たちは「そば処 出雲えにし」さんで出雲そばを食べた。太めの蕎麦なのにもっちりとした食感とお汁が最高に美味しく、思わず瓶ビールを頼んで旦那と一緒にお昼から少しだけ乾杯してしまった。
お腹を満たした後は子宝神社にお参りに行こうとタクシーを探す事にした。
色々行きたい神社はあったがそれぞれ距離がかなり離れており、レンタカーを利用していない私たちは目的地を絞ってタクシーを使うことにした。
屋外トイレのあるちょっとしたロータリー場所に止まっていたタクシーに声掛けをし、お参りしたかった「安子神社」までお願いする事にした。
とても感じの良い運転手さんで今回の出雲旅行の目的が子宝祈願である事を話すと、市内にある様々な神社の情報を教えてくれた。
「良かったら安子神社のあと、色々回りましょうか?」という声掛けをしてもらい、私たちは「是非!!」と歓喜に満ちて、急遽タクシー運転手さんがおススメする子宝神社巡りをする事になった。
当初は安子神社に行けたらと考えていた私は他の神社への情報は持ち合わせておらず、私たちの心に寄り添ってくれた運転手さんの気持ちがとても嬉しかった。
訪れた神社は、安子神社→御井神社→万九千神社→最後に八上姫神社を訪れた。
安子神社では本殿まで続く石畳の長い階段を上ると、小さなお社が見える。お社自体は小さいが年季の入った佇まいは、これまでたくさんの人に希望を与えてきた優しくて力強いパワーを感じる事が出来た。
御井神社では撫でうさぎを念入りに撫で、待ち受けにすると良いかもと運転手さんに教えてもらった御井神社の由緒概略を読みふけ写真を撮る。子宝祈願にきく3つの井戸も回ってもらい、神社全体が明るくて何だか包まれるようなホッとした気分になった。
万九千神社は神在月の最終日に神様たちが立ち寄り宴を催す神社。この神社は伊勢神宮と出雲大社を結ぶ直線上にあるため、敷地から少し歩いたところに「伊勢の神宮遥拝所」という石があった。伊勢神宮にも行きたかったが今回は出雲大社に決めた私たちは思いがけず伊勢神宮とのご縁も果たし、伊勢の神宮遥拝所の石に向かい、その先にある伊勢神宮に向けて子宝祈願をする事ができた。
一通り回らせてもらい、最後八上姫神社に向かうことに。
この最後がとてつもなく驚いた。
この八上姫神社があるのは、私たちがその日宿泊する「湯元 湯の川」さんの敷地内にあったのだ!!
運転手さんがおススメする神社巡りの最後の場所が私たちが宿泊する施設の中にあるだなんて・・・。これはもう見えない何かに呼ばれている気がした。
約2時間近い子宝神社巡りを終えて私たちの心はとても満たされていた。
訪れた神社のパワーやそこへ導いてくれた運転手さんのお陰で、私たち夫婦の元に必ず赤ちゃんはきてくれるという強い自信を与えてくれた。
快く案内してくれた運転手さんに本当に感謝してもしきれなかった。
各神社へのお参り中、メーターはそのままで良いと伝えたのに都度止めてくれたり、バスガイドのように各神社の由来を説明してくれたり。
子宝の縁を繋ぐために訪れたのに、思いがけず優しい人との縁も繋いでもらった。もちろん運転手さんにはそれなりにしっかりとお礼をお渡した。(笑)
道の駅とほっこりするお宿!!
湯元 湯の川さんに着いてから、チェックインまで少し時間が早かったため荷物だけ預けて私たちは近くにある道の駅まで散歩する事にした。
道の駅では地元の野菜やお土産などが売られており、私たちはお土産を複数購入し、店を出てから少し休憩することに。
目の前に広がる田んぼを見ながら、自販機で売られているレモンスカッシュを飲んだが、今までで一番美味しいレモンスカッシュだと思った。
休憩を終えて宿に戻る田んぼ道を歩く。この日は1日中天気に恵まれキレイな青空の中、1両しかない真っ赤な電車が田んぼ道を走り抜けていく。
地元の小さな電車だろう。電車好きの旦那はとても興奮していた。
空の青と田んぼの緑の間を真っ赤な小さな電車が走っていく様子を見守る旦那。なんて絵になる風景だろうと思わず、何枚も写真を撮った。
宿に着いてからチェックインし、夕飯前に事前に予約していた貸し切り風呂に入りに行く。
脱衣所はキレイで広め、お風呂も2人ではいるにはもったいない程の広い浴槽だった。少し熱めのお湯だったが、1日中歩いた足のむくみや痛みをとってくれて、心身共に温まるとてもいい湯だった。
貸し切り風呂を出た頃には夕日が落ちかけており、外廊下を歩いていると背後からオレンジ色の優しい空気が私たちの背中を包んでくれた気がした。
夕食は地元の食材を使った新鮮な刺身や、生魚が苦手な旦那には別注でステーキを予約していたが、美味しいご飯とお酒を飲み、今日1日の出来事を話しながら穏やかな時間を過ごす事が出来た。
また来るね、出雲市!!
翌朝、最終日。私たちは朝9時台の羽田空港行きの飛行機に乗るため、早めに起き、旅館が準備した盛り沢山な朝食をいただく。
旅館の食事処は中庭に面しておりおり、他の宿泊者と顔を合わせないよう、仕切りが立てられている。ボリュームあるご飯と中庭の景色を見ながら、もうこの旅も終わってしまうのかという寂しさが一気に襲ってくる。
チェックアウトし、宿で準備してくれた車に乗り込み出雲空港へ向かう。
出発ロビーで待つ間、窓ガラスの奥に山々が見えるのだが、そこはやはり分厚い雲で覆われている。天気自体はとても良いのだが、霧の影響によりまたもや出発時間は遅延する。
神様が多く存在するこの土地ならではの神秘的な光景だなと思った。
その後、何とか飛行機は出発し羽田空港へ到着。無事に旅の終わりを迎えた。
この出雲の旅では、目的であった子宝祈願だけではなく、縁とは何かを考えさせてくれる旅だった。
縁と縁を繋ぐもの、やはりそれは人だった。
自分達が何かを成し遂げたいとした時、そこに辿り着くまでにたくさんの人の協力や好意があって成り立つこと。
逆に言えば、たくさんの人の協力なくして何かを達成するのは困難を極めるということ。
出会いとは思いがけずやってくる。良いも悪いもその1つ1つが私たちを支えてくれる大切なご縁なんだと感じる事が出来た。
1年以上たった今でもたまに旦那とこの出雲旅行の思い出話をする。
本当に楽しくてみんなが優しかった出雲旅行だったね、と。
また絶対出雲市に行こうね!と。
出雲旅行でのご縁と大きくなるお腹
出雲旅行を終えて、楽しい余韻にふわふわ浸りながら私たちの日常は戻る。
お互いに忙しい仕事生活へと戻りながら、妊活もスタートさせる。
おデブな私は体作りのため、食事と運動で半年間で12㎏落とし、体を温めるのに良いとされるお灸や鍼治療など自分で出来る事は様々試した。
昨年本気で決意し、様々な方法で取り組んできた妊活だったけど、
妊活中は本当に発狂の連続だった。
うまくいかない時も出雲大社のお守りを握りしめて、ご縁は必ず繋がっていると信じて取り組んできた。
その結果、今小さな命がお腹の中に宿っている。
最初1㎝未満だった小さな命は、今や妊娠後期を迎え体重は1㎏超え。
日に日に大きくなるお腹と激しい胎動に毎日幸せを感じている。
予定日はどんどん近づいてくるけれど、産むまでまだ油断は出来ない。
神様たちに妊娠報告するため今年も出雲市を訪れたかったが、体調を考慮し、今年の旅行は諦めた。
出雲市には行けないけど、関東にある出雲大社分祀で近々安産祈願をしてくる。来年落ち着いたら、ご縁を授けてくれたお礼と子供の顔を見せに行くためまた出雲市を訪れたい。
最後に・・・
旅とは人によって様々な目的があるけど、どんな旅になったとしても出会いや色んな経験を通して、自分の人生や心をより豊かにしてくれるものだと思った。
昔はインドア派だと決めつけ、お家時間をこよなく愛してきた私だが、この出雲旅行をきっかけに旅の素晴らしさを身をもって体験する事が出来た。
子供にはたくさんの景色を見せて、色んな事を体験してもらいたい。
子供のためにと言いつつ自分の経験にもなるのだから、既にたくさんの旅行先が私の行きたいリストの中にドンドン書き加えられて行く。
今回は忘れられない旅としてこの出雲旅行について記したが、今後旅に出かけたら備忘録として毎度noteに残していきたい。
あぁ~~~!!旅ってさいこ~う!!!
以上となりますが、最後まで読んでいただきありがとうございました!(^^)/