旅とカレーのはなし
旅の手段は、車よりもバイク、バイクよりも自転車、自転車よりも歩きのほうが楽しみの深さがある
車の場合、どうしても移動速度が速いため面白そうな場所を通り過ぎてしまう。
バイクや自転車は車と違い、空気や匂いを感じやすく、まさに嗅覚が寄り道心をくすぐるのである。
歩きの場合は進みが遅く視覚情報もたくさん入ってくるため本来の旅の目的を見失ってしまうほど寄り道が本線になってしまうことも少なくない。
結果、歩きのほうが楽しい旅になることがあるという話。
ただし楽なのは断然車である。楽(らく)と楽(たの)しいは漢字は同じだが必ずしも同じ意味ではないということでもある。
さてカレーの話
カレーを食べる手段としてスプーンよりフォークのほうが良いという人がいる。
理由はカレーを口に入れたときに金属の味が邪魔するということらしい。
フォークはスプーンに比べて金属の面積が狭い分、カレーの味に影響ないということなのだ。
ちなみにわたしはいつからかカレーを箸で食べるようになった。
スプーンの金属理論を知ってからだ。
旅の手段と同じように、スプーンよりフォーク、フォークより箸、箸より手なのである。
結局、カレーを手で食べる風習というのは理にかなっているのである。