【短編ホラー】かげふみ法師
夕暮れ時の、まるで燃え盛る炎のように真っ赤に染まる空を見て、眩しい西日に照らされていると思い出す。
小学6年生の夏の終わり頃。いつも通り公園で友達と遊んでいたあの時。今まで生きてきて一度だけ味わった身も凍る程の体験を。
学校の授業も部活も終わり、時間は既に6時過ぎ。同じ部活の友達数人と下校途中、途中で何人か別れて、同じ団地に住む友達2人と私の3人で歩いていると、前方で仲良く賑やかに話をしている3人のエプロン姿の女性が、脇に買い物袋を下げているのが視界に入った。
私達3人